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浜沢から細野山~倉岳~へそ水

2022.12.18(日) 晴れ

本格的な寒気に覆われ北日本は大雪、南関東にはおこぼれの雪雲が漂っている。
ちら見せの陽ざしに、私たちはすがりつく。
上野原から無生野行きのバスで浜沢下車。
まず集落の薬師堂にお詣りして、のんびり身支度をした。

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立野峠への道を少し登ったところからとりつく。もちろん急だが尾根に乗るまでの辛抱と、はぁはぁ頑張った。

尾根にのる。檜林の一画の広葉林は倒木も多い。

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右からひ弱な尾根が合わさる700mピークには大木や石積みの祠らしき痕跡。

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その先緩やかになり、細い檜林に大樅や赤松や目玉の木(なんの木?)が。

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足元にはツチグリ。おもわずケムリを吐かせたくなるのさ!

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そのうち過激な勾配。すぐ上が稜線なはずが、実際5分が15分に思えた。

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細野山の東麓はかつて伐採地&大展望。今は木々が育ち鬱蒼としてる。

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立野峠から倉岳への登りは長いしアップダウンもある。それも楽しく・・

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ぶるるるる・・、寒い。裸木を透かして見える山々は霧氷に覆われている。ほっぺを凍らせながら、朗らかな寒さの中を歩いて行く。
目の前の倉岳が、どんどん近づいてくる。

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頂に出て、「ひゃ~!」目に飛びこんできたのは真っ白な大菩薩。

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私たちは、南面(でも寒い)にシートを広げ、鍋焼きうどんやほかほかスープなど、暖かものに舌鼓。
ふだんどおりランチタイムを過ごしたつもりが、1時間もたっていた。

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下山は倉岳北側のへそ水を通るルート。雑木林が迎えてれるはずという。
殺風景な白い世界に足を踏み入れる。今回は北尾根三本の一番西、北西尾根だ。

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深い深い落ち葉道をずんずん下りる、あれぇ。こんなに急だっけ?

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尾根上にモミの巨木が現れれば、へそ水をめざし左の植林へ。

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祠は雨乞社、丸石が祀られている。

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すぐ下が「へそ水」だ。
ひからびもせず池にもならずの水たまりには名標も何もない。不思議空間。

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ここからはステキな雑木尾根だった。陽射しに溢れる尾根を、ランラン下る。
が、風が強く、雨具のフードを立てた。
快適な落ち葉道は、気をつけないと、、、下に石や木の枝や根が隠れている。

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尾根を左に下り、源頭を回りはじめると、風が凪いだ。

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辺りを眺めながら歩ける、嬉しい日だまり。都の水源林と似ている。

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やがて道が荒れ、ルートはアヤフヤ?大丈夫、ピンクテープが導いてくれた。

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小沢を渡り登山道に合流。景色に溶け込むような道しるべ、
「左やまみち」「右〇山道」正面おじぞうさんが佇ずむ。

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谷のそこを走る峠道は寒々しく、15時も過ぎれば一気に日暮れる。気は急(せ)くけれど、深い落ち葉に足を取られぬよう気をつけねば。

15分ほどで「小篠(おしの)ため池改修工事中」の立看板が現れ、林道になった。
ため池は水を抜かれ、底には多数の重機が置かれ、車道も新設の大工事だ。

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鹿柵を抜けると赤い鳥居で、鳥沢の町に入る。もう日没は怖くない。
とはいえ初冬の今は、時間の過ぎるのが速すぎるなあ。

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家並みを抜け、虹吹橋を渡り、宿場道を歩き、鳥沢駅到着は16:30前。

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あ、滝子山!

では また~  (^_^)/~

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高芝山 楽にして静かなる贅沢コース

2022.26-27(土日) どん曇り→晴れ

柳沢峠にタクシーであがり、まず緩く柳沢ノ頭に登る。一ヶ月前(22.10.29)と大違い、カラ松や雑木の裸木が、どん曇りの空に無愛想に佇んでいる。

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柳沢ノ 頭から竹森新道に下りしばらく歩くと、高芝山の手前のピークと下山する尾根が見えた。
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高芝山へ続く尾根にとりつく。

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くるぶしが沈むほど、深い落ち葉の尾根。。最初のピークの手前で山頂を巻き、
南尾根を少しだけ下る。ミズナラの巨木が連なっている。

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おお、異形の大ブナだ! そしてここはなんとステキな場所でしょう。
(大ブナ、夕日を受けて バックは高芝山)

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まず外でお茶とおしゃべり、暮れそうになり特大テントに移動し夕食となった。
風のない一日、暮れるにつれ、空は晴れ上がり、その夜は満天の星空に。

夕食:石狩鍋(白菜ネギ豆腐キノコ鮭うどん)

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★★★★★

朝食:オープンサンド、チーズと味噌の相性抜群

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雲ひとつない快晴のもと、空身で高芝山を目指す。

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クリやミズナラの巨木が林立する尾根、どの木も長い年月を生き抜いた木々だ。

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高芝山への登りにかかったとき、「あれは、向(むかい)高芝じゃ!」、 
右の木立を透かして、こんもりな鈴庫山だった。

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高芝山も岩の山、容赦ない急勾配のおかげで、ぐいぐいの急登で、
あっという間に「1542m高芝山」に出る。展望ないので、隣峰に。

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切れ落ちた岩のピークは、富士山バッチリの、私にとってはここが高芝山。
しばし富士山を眺め、惜しみながら戻る。

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落ち葉道をもう一度辿り、朝日に向かって異形のブナまで戻った。
すがすがしさと明るさの最高の、朝のお散歩だった。

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10時前下山開始。朗らかな尾根をずんずん下る。とにかく落ち葉が深い。
大ブナや大ミズナラ大オノオレカンバが現れ、ときどきツガなどの濃緑を見る。

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右側には凜々しい富士山、朝日を受け陰も美しい青色だ。
遠く南アルプスがなびく。甲斐駒~荒川赤石~ いいねぇ、いいねぇ。 

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間違えやすい分岐は2ヶ所、最初は右が正解。ここは私だって分かると思う。
次の1320mは、岩を過ぎて直進**せず、左の尾根に回り込まねば、だが難しい。

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先頭は、すいすいためらいなく左に移り、尾根に乗ったところで休憩。
正面に送電塔184が見えた(**は巡視路だったか)。

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さらに下る落ち葉道、カエデ、ハリギリの大木、コシアブラ。やがて送電塔台地185では、大展望の富士山を眺め、ブランデーケーキ&コーヒーをいただいた。

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さらの南へ下る。沢音が聞こえ堰堤の手前には落ち葉の広がり。

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堰堤の先で右の小沢を渡り、車道に出た。

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開館しない介山記念館と、裂石観音石仏群がたっていた。

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裂石温泉雲峰荘とトイレが見える。ここでタクシーコール。重川沿いはちょっとした公園になっていて、ベンチなどもあり、盛りの紅葉を最後まで楽しんだ。

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では また~  (^_^)/~

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大丸(おおまる)~御前(ごぜ)ノ頭~鳥屋ノ丸

2022.11.19 (土) 晴れ 
            
大月駅からハマイバ前行きのバスに乗り、「遊仙寺」下車(写真は恵能野方向)

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橋を渡ってすぐとりつく。あまりにすぐで大慌て。木林の石混じりがグズグズ&急登&ヤワ斜面を必死に踏ん張っていく。じき植林に入り安定してくると、「チッ、チッ、チッ」小鳥の声がようやく耳に届いてきた。

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真っ直ぐに伸びる太い杉のすがすがしいこと。オオイノモトソウの緑の斜面を高みに向かい30分で尾根に乗れた。

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この先の涼やかな落ち葉の尾根には、松の大木が何本も倒れていた。

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東に向かって登る尾根は、逆光の木々が光を孕んで眩しい。わくわく

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大丸山頂に近づくにつれ尾根は広がりだし、色とりどりの紅葉が群れはじめる。

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前方のひときわ赤い大木が、大丸南峰(三角点)だった。

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立ち去りがたく20分もくつろいでから、北に向かい緩く下って、登る。
華やかなカエデ系は減り、落葉したコナラや常緑のアセビが多くなる。

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北峰山頂にはプレート「大丸(最高点)」が架かっていた。

オノオレカンバの大木が、ちらほら現れる。

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772mを過ぎるとアセビが増えてきた。

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そんな鞍部に馬立峠の板きれと古い 間明野→ の表示。
西の間明野方向は明瞭で辿ってみたくなる。

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この先、徐々に尾根は細く急峻になる。御前ノ頭へとりついたのだ。手がかりはあるので力任せOK、腕力と腿力でどうにかして乗り切らねば。ヨッコラショ。

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急登ゆえ、足元ばかりみていると?いろんなことに気がつくもの。
目の前にはだかる土塁を乗り上げれば岩峰にでる、

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御前ノ頭のいっかくにあたる岩峰だ。ランチ適地であるけれど、
風があるので次にGO!アセビの吊り尾根を伝って、、、、

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タカノツメの黄葉

最後の急登を腕力にものを言わせて、グイッと乗り上げる。
山名標「宮ノ入山(御前ノ頭)958.2」の隣に三角点があった、

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富士山が正面に、スキッと白い肌を輝かせ美しい。周りの木々は風に煽られ騒がしいのに、ここは別世界。いつの間に1時間も過ごしていた。

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行く手をみれば、がっしりした鳥屋ノ丸が待っている。

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御前ノ頭をひとくだり、灌木と落ち葉の尾根を快調に登っていく。しだい急になり、左側に撓みが現れる。道らしきものが横切るように左上に向かっている。

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撓みには陽射しがいっぱい注がれ、最後の紅葉がおおらかに広がっている。
私たちは、いつしか左隣の尾根にいた。
尾根が明瞭になるにつれ、岩っぽく急になった。

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私はエンジン全開でぐいぐい登っている。右の中村からの尾根とあわせると、いよいよ最後の登りになる。

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真っ直ぐに山頂に向かう広い尾根は落ち葉に覆われ、大変だけど不思議と高揚感に包まれている。

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「いい尾根♫」「いい尾根♪」と心の中で歌いながら、登っていた。いっとき杉林に突っ込むが、すぐ先が日当たりよい「鳥屋ノ丸」山頂だった。

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ちょうど西日の中で広く平らかく、鳥屋ノ丸はブナやミズナラのステキな山。

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きょうの一日を惜しみながらノンビリ休憩し、
あとはもう、南西の尾根を真っ直ぐ下ればよいのか、

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嬉しいような惜しいような気持ちで、どんどん雑木の尾根を下りていく。

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最後までカエデの色香を楽しみながらくだると、

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あっという間に桑西だった。

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下りたところにこんな道標が。。

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きょうは どの尾根もどのピークも個性的で、尽きせぬ楽しみを与えてくれた。山の魅力は歩くほどに湧いてくるんだなぁ。

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では また~  (^_^)/~

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