焼石から夏油温泉に・・
2020.10.21(水)晴れ
小屋からに外に出ると、草や木の葉が霜で真っ白、驚いた。
歩きはじめの溝状の道は、カラフルな落ち葉で埋まってる。
中低木の拗れたブナは、朝日を透かしステンドグラスのよう。
前方にデンと聳える経塚山。逆光に黒々と立ちはだかり手強そうだ。
草原になり草深くなる。さまざまな花殻を撮っていけるのは、時間があればこその贅沢だ。
すると突然、大きくたわんだ砂礫地が目の前に広がった。
空に立つ道標めざし、えっさえっさ登った
と、経塚山の岩稜が目の前に迫っていた。一歩一歩、
岩の隙間に花たちの名残を見ながら登るごとに、展望がひらけてくる。
経塚山は岩だらけ、三角点と古い石祠。そしてやけに強い風。
登山者がやって来ては、そそくさと戻っていった。
私たちも夏油温泉に向かって下る。強風にあおられての細道は気を遣う。
へづりのジグザグが終わってやっと、辺りを眺めながら歩けるようになる。
枯れ草の合間には紅葉した灌木、花芽を付けたシャクナゲ、つつじ類など、秋らしい風景が続き、
やがてなんとなく水っぽい雰囲気の、苔や松の一角に入る。
お坪の松という一風変わった場所。
さらに下ると、ブブナの巨木が次々に現れ、大きな樹冠の盛りの紅葉に、圧倒される。
木々の合間に覗く隣の駒ヶ岳も、錦繍をまとっている。
900mあたりから、等高線の狭ばった急降下。要注意。要覚悟。
でも実際は、うまい具合にジグザグが切ってあり、歩きやすかった。
地図に書かれた「ロープあり」は、本当にロープの必要な岩場で、気をつけて降りる。
降りたところが夏油川だ。
水量が少なくほっとした。橋桁の残骸が見える。元来はこの橋をほいほい渡って、すぐ林道だっのに。
徒渉点は少し下流。さっさと靴紐を解いて徒渉する。
今回最大の懸案であった夏油川をクリアした、最後の登り、あと一息。
林道に出たのは14:30だった。
整備されたばかの林道、「もうすぐ架橋工事をするのだわ」と思う。
温かいコーヒーを飲み、余ったパンを食べたりして、
三日間の山歩きの最後のひとときをゆっくり噛みしめた。
【三日目】金明水06:40-賽の河原08:20-経塚山09:20(25)-オツボの松11:15(10)-ブナ12:30(30)-夏油川(徒渉)14:00(15)-林道14:30(25)-夏油温泉16:10(泊)
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コメント
こんにちは。
焼石から夏油温泉へ歩かれたのですか。懐かしいです。
自分はまだ橋がある頃に歩きましたからね。
渡渉できるくらいの水量なのですか。
夏油温泉もいい温泉ですね。
一部のお風呂はとても熱かったように記憶しています。
投稿: リブル | 2020年11月 8日 (日) 20時03分
リブルさんこんにちわ
夏油温泉は本当に良い温泉ですね
下山してから一泊は、以前なら贅沢で で来ませんでしたが やっと暇が出来て可能になりました
夏油川は増水すれば わたれないと思います
ですから 事前の確認がいるとおもいます、
でも もうすぐ新しい橋が架けられると思います。資材が既に準備されていましたし、林道も綺麗になっていました。今年は無理かな~ 雪が降ってきますよね。
投稿: ba_sobu | 2020年11月 9日 (月) 20時50分