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緑濃き権現山北尾根  腰掛から周回

2020.10.03(土) 曇り時々晴れ               3人 
 

平野田キャンプ場に駐車(¥300)、トイレなどの掃除がゆきどどき、気持ちよい。スタッフは腰掛けの方という。

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20分ほどの車道歩きは楽しい。ツリフネソウやツルボなど眺めながら、腰掛集落に出る。

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最初の家の際を通りぬけ、鶴川にかかる赤い橋を渡れば、待ち受けるは急な鉄階段。

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上りきると畑跡で、上部に檜林が待っている。けっこうな急登をひたすら登る。

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1時間ほどて雑木林になりザックを下ろす(830mあたり)

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地図通りのなだらかな広い尾根を、たゆたい歩く。巨木が少ないのは意外だ。薪炭林として利用し尽くされたのかもしれない。

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前回は葉を落とした裸木を眺め、陽射しを浴びて歩いた。今回は押し寄せる緑の光の中を行く。

今回は森を賑やかすキノコたちが楽しい。

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尾根が細くなり、岩っぽくなってきた。だんだん山頂に近づいている。

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12時半 権現山到着、

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物静かな男子ひとり、山頂の端っこでランチ中。ちょうど富士山がおぼろに姿を見せ、消えた。

南斜面にはセンブリ一株。

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萩の花、ほのかに色づく木々、地味で静かな権現山らしいお昼タイムだった。

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山頂から東へ、雨降山に向かう。登山道の両側の小笹が懐かしい。権現山にはしょっちゅう来ているのに,山頂は踏んでいなかったのだ

大室権現にお参り、願うはひとつ”コロナ退散”。

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「見て石階段、積んだんじゃなくて大岩を切り出したんだ!」ホントすごい、
お宮の中は空っぽで、なんか本当に神様がいらっしゃる場所の雰囲気。

雨降山から

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初戸への玄房尾根に入った。

ガンガン過激な急降下の単調なひのき林
30分ほど下ったあたりから、左の尾根を気にせねばならぬのだが。

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伸びやかで美しい木々に目を奪われた。
地形図では、腰掛へは初戸への道が右にカーブする辺り、
が、実際、分岐点は素っ気ないヒノキ林が急降下するところ、尾根の形がわかりにくく、わたしには決断出来ない。

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過激な急降下、滑りそうな傾斜を足を踏ん張リ、筋肉をフルに緊張さしていく。
20分ほどたつと石屑ガラガラが加わり、ますます歩きづらくなる。

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なのに尾根の右は美しい雑木林。ザンネン 眺めてる余裕なし。
アンテナ残骸の少し下から、左に下りてみる。
 
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道形がないのは意外だが、川沿いを下流に進み、かすかな踏み跡を捉え、川への岩場を下る。

「キッコウハグマ咲いてるよ」と教えてもらう。何と小さな、、か細い花びらをクリンと巻いて消え入りそう。撮影は難しかったが、噂のキッコウハグマをリアルで見られてほこっと嬉しい。

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川辺に降りる。「徒渉で~す」はい、渉りましょ。意外に深く、膝が沈んだが、流れの弱い場所を選んで、どうにか。

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鶴川を渉ってしまえば、軒先をかすめるように延びる道を辿り、畑の間をぬけていくと、車道へ出られる。

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畑にはシシ避けの柵ががっちり作られ、ナスや菜っ葉が育っていた。
キンモクセイが撓わに咲き、谷間に芳醇な香りを漂わす。

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キャンプ場では家族連れが楽しそうに遊んでいる。バンガローやテントの間から白い煙が立ち昇り、夕食の匂いが漂っている。

私たちはゆっくり帰りじたくを済ませ、暮れなずむ山道を慎重に車を走らせた。

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きょうはすごく楽しかった。久しぶりのバリエーションの緊張感、後ろをついていくだけなのに、興奮した。登りの緑の森も、久しぶりの権現山の静けさも、なにもかも新鮮に思えた。そして本気の急登と急降下を無事乗り切れて、ちょっと自信にもなった。ありがとうございました。

【コース】引野田キャンプ場P 08:40-腰掛09:00-833m10:00(15)-巻き道12:15-権現山12:30(60)-大権現13:40-雨降山14:15(玄房尾根へ)14:25-腰掛へ15:10-鶴川16:20(徒渉)腰掛16:40-P17:10  

ではまた~♪

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雨の予報~大地沢キャンプ場からゆらゆらと

2020.10.01(木)

咲き出したキンモクセイの香りに酔いながら、アスレチック場を右折し、ジグザグ登山道の「山桜のおか」道標に従い、右折階段を上がる。

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尾根を右に進むとベンチのある「おか」だ。

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白に薄茶斑点のキノコが大量発生、なにキノコかな?(*オオシロカラカサタケ・毒)。

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雨の心配はなくなったが、むんむんしてる。丘からぐ~んと階段を下っていく。
カシワバハグマが群生し、一斉に花を咲かせている。お見事の一言。

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下りきると広々とした草地(池)で、ここは昔、大戸しょうぶ園だったところと思う
池にはガマの穂や

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ミゾソバの花が咲いていた。

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広場をずんずん進み樹林に入る。「段木入のおか」と「雨乞い場の碑」の分岐
雨乞いに向かう。ここでもキノコがぼこぼこ生えている。

シロオニタケモドキ
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ゆっくり上っているとガ=ガ=という音が聞こえ、稜線からは伐採作業が見晴らせた。

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右に折れ、いくつか分岐を経ると、見覚えのある「雨乞い場の碑」。ちょっとした展望地があり、武蔵丘の団地が見えた。今いる場所をなんとなく理解した。

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ゆっくりしたかったけれど、蚊が多くあきらめる。ちっちゃいくせに猛烈に攻撃してくる憎きヤツ、虫除けシュッシュッして、逃げるように来た道を戻った。

先ほどの伐採作業の脇を過ぎる。涼しい風を頬に受け伐採された広大な斜面を眺める。この丘に切り出した木を集め、皮をむき、同じ長さに切りそろえ、材木にまでしてしまうのだ。

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「段木入のおか」でランチを済ませ、草戸峠へ

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陽射しが戻って、すっかり明るくなった緑の林を潜って歩く、真っ赤なツリバナの実があちこちになっている♪
一気に草戸峠まで上がってしまった。

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キャンプ場には草戸峠に向かう道の、左折の分岐から。

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車道に下り、戻りかけてところで、「境川源流」を見てみたいという意見。
「ここから15分」という案内を信じ行くことなった。(15分はかつての水源で、今は上流まで行けるようになり、時間はもっとかかる)。
堰堤で行き当たった道、道標は手前を右に上るジグザグ道を指していた。
「うわっ、登るのか!」しっかしやりかけたことはやり遂げよう。意地で登っていく。

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下の看板の茶色線(筆者気作成)をたどり、赤丸が現在源流とされている所

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やがて道は左にカーブし、沢を越える木橋に出る。ここが水源、きょうは川底の石が少し濡れている程度だった。

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この先、道は対岸の尾根へと延び、ぐるっと大回りしてキャンプ場に戻れる。
登るのに飽きていた私たちは、来た道を戻りました。

朝は雨ふりで、予定を変更し遅い出発となったが、まぁまぁ歩いた一日だった

ではまた~♪

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曲沢じゃやぶじゃぶ

2020.09.25(土)

女子部に参加。久しぶりの”笑顔”・”笑顔”・”笑顔”・・を前に、わたしも笑顔。
甲斐大和駅発のバスを「下の平」で下車し、曲沢林道を歩き出す。
所々、水が流れた跡や倒木があったが、おおむね整備されている。

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30分程で曲沢出合に到着、車が一台駐まっていた。正面に聳える大堰堤は、曲沢でなく峠へ通じる沢とか。

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橋を渡った草地の広場で沢の準備、久しぶりなのでいろんな事を忘れていて
おおいに手間取る。そうか、秋の沢歩きはカッパのズボンだ。ヘルメットは
手ぬぐいを被ってからだ。しまった!あごひもの長さを調節してこなかったetc、
「サァ、川に入りま~す」。

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そうだ、きょうはジャブジャブいくんだ。曲沢の水量は少なく、岩は滑らない、

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 ひょっ!気持ちいいわあ。薄日が射すと木々が輝く。なんて良い緑。

ナメが多く水音を聞きながら。ちょっとした段差は軽く越えられるし、
夏なら水浴びしながら上りたい小滝も。

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岸辺に見える夥しいキノコ。食える?「ヌメリスギタケ、超美味」。
高い枝先なので採れないけれど。

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心ゆっくり歩く。沢筋は明るく楽しい。

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遡行図の岩の2m滝を越え”美しい樹林”辺りで休憩。

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「今日はここまで」とリーダー。この先にもっと行きたいが、
「後日のお楽しみ~~真夏にジャブジャブ」と頭の予定表に記入しておく。

沢身を戻っていると。左から支流が入ってくる所の岩の上に石祠を見た

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支流には壊れた橋もかかり、左岸にはっきりした作業道がついている。

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全員一致で「道を辿ってみよう」ということに。
さて…作業道には所々橋も架けられており(壊れているよ)、俄然歩き良い。

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右に曲沢を見下ろしながら進み、ザレ場を越えると、

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尾根の上に出る。しっかりした道なので不安はない

正面のピークを左に巻くと前方に沢を見下ろす。出発点の”大堰堤”の沢だ。
そのままピークを巻くように進み、堰堤の上のザレ地を注意深く通り抜け、
下りたところがぴったり出合だった、

この橋が、壊れてなければ 堰堤越えは簡単でしたのに・・・
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ではまた~♪

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唐松山荘から五竜山荘かすめ、遠見尾根を下る

2020.09.20(日)

早朝、西には 立山~剣~北方稜線のラインが綺麗に見えている。やった、
まず雨は降らないだろう。予定通り五竜山荘回りで遠見尾根を下ろう。

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6:30 出発。左に立山・剱・毛勝の山並みを感じながら歩く。
振り
返れば唐松が立派だ。

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目の前の小ピークを越えると、クサリ付き岩場になる。滑りにくい岩で
良かったが、
ご用心、ときどき浮いてる石もある。

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まぁ、お花を眺めながら、ゆっくり行きましょ。
岩の隙間のイワツメクサが朝風にそよいで、すてき、

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ウラシマツツジ

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近景遠景、随所で写真を取りながら、巧みに鎖を扱いながら、岩峰を越えて。

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足元の砂礫にはコマクサ(花終わり)

西からの風が強い。そのため尾根の左は真っ白な雲で埋まっている。
前方に待ち受ける大きな岩塊は五竜

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やがてハイマツが広がり、尾根の左側はお花畑だ。

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遠見尾根への入り口から、五竜山荘を見下ろす

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さようなら、ありがとう 唐松岳

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遠見尾根、ハイマツの道は、やがて岩っぽい急坂になる。
めんどくさいけど慎重に下る。

五竜岳のごつい姿

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道標ないけど この辺が西遠見かな?、と思い込んで 小ピークで腰を下ろしランチにした。

さらに小ピークを越える。次々と現れるダケカンバは、幹の肌も枝振りも、若いのも老木ももみな美しい。下りても下りても白肌の美形たちに、励まされる。

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やがて池が現れ標柱に「西遠見」。「わっ!これしか下りてないの!」と愕然。 う~ん、先は長いぞ。

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次の大遠見までは長かった。
可憐なコゴメグサや、

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秋を感じさせるガマズミの紅葉

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歩きづらいこの根っこはハイマツ。厳しい冬を耐える力が、この頑丈な根にあるのだろう。

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「大遠見」の表示は巻き道に立っていた

足元には、青い光のリンドウが途切れることなく咲く。

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中遠見からは鹿島槍北峰がみえた、さようなら

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「五竜登山口」の道標の先が「小遠見」。そこにはこんな張り紙が
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今は14:20、OK。

地蔵ノ頭を越えると、リフト乗り場だ 「ああ、着いた」とひと安心、
でもリフトのお兄さんに「あと15分下ってアルプス平まで行った方が良いです。ゴンドラまで登り返さなきゃならないので。浮いたお金でお土産でも買ってください」とアドバイスされ 植物園を突っ切り

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花畑のほとんどは最盛期を過ぎて寂しいが、シシウドやタカネマツムシソウが風に揺れていた
その一角では大勢の人が植え付け作業している。自然の高山植物を人工的に育てることは、大変な苦労がいるのだろう。

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無事、テレキャビン(ゴンドラ)に乗り、 シャトルバスに乗り継ぎ、神城駅に着いた。
天の神さま、すばらしいお天気をありがとうございました。
体力が落ちたと痛感したけど、膝はどうにか持ちこたえ、山の元気をいただけました。。

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大糸線の車窓から (三角の山は、常念と思う)

ではまた~♪

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八方尾根から唐松岳へ

2020.09.19(土)

8年前 歩き損ねた八方尾根  今回、登りにとり、唐松岳を目指すことになった。

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ゴンドラ・リフト・リフトと乗り継いで、標高1830mの八方池山荘に到着。
辺りは濃い霧に覆われ景色は見えないけれど、これから晴れるとの予報に力を
もらえた。

緩やかな勾配の幅広の階段道は、よく整備されている。
とはいえ足元の石は歩きづらく、お花に見とれていると突っかかって危ない。
イワショウブ

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道沿いにイワショウブ、ウメバチソウ、タカネマツムシソウなど、花が多い

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 1時間ほどで八方池に出た。曇り空の下、水面は灰色だけど、想像力を全開にして ポスターのように白馬を当てはめてみる。

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池縁にはワレモコウやイワショウブ、青いリンドウ、ピンクのシモツケソウなどが賑やかだ。

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この看板から登山道という。あいかわらず勾配が少なく歩きやすい。

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いきなりダケカンバ林になる。艶やかな肌の若木あり、くねり曲がった老大樹あり。

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丸山に近づくと、道は尾根の左に延びる。右上方に八方尾根の稜線、さらに上には青い空、照りつける強い陽射し。
緑の笹には、タムラソウの赤紫が散らばっている、

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見事に透き通る真っ赤な光は、紅葉したハクサンタイゲキだ。

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谷側の雲がどんどん下がってきた。ぬっと姿を現す山影は五竜。
切り立った尾根をなびかせ、かっこいい。

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ふたたびナナカマドやガマズミの樹林に入り、ミヤマトリカブトを見る。

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樹林を突き抜けると、カール地形が拡がった、雪渓が残っている『扇雪渓』

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この先、勾配かきつくなる、お腹が空いているけれど゙頑張りどこだ。
そして稜線に立てば!!「わーい」

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これぞ絶景。山を渡る風に吹かれて、至福の時を過ごした。
白馬は、、、、、しみじみ、、、なんて美しいのだろう、、、、

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さあて、最後の登りだぞ。風が強ければは、八方尾根が牙をむき出す吹き晒しの急坂。今日は静かでいてくれた。

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唐松山荘への巻き道は封鎖されていたので、山を越えなくてはならなかった。

どんどんガスが湧いてきて青空は消えてしまったが。
おかげで 雷鳥が姿を見せてくれてよかった。

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唐松山荘に入り、いったん部屋に落ち着いてから、唐松岳に登った。

ガスに囲まれて展望なし。山名標柱と三角点を確認し小屋に戻る。

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コロナ渦中、夕食は全員同じ方向に座り、黙々と口を動かすのみ。

相部屋の寝床は8人のスペースに3人定員。一人分づつ、ビニールで仕切られる。部屋ごとに
空気清浄機も設置されたり 山小屋の経営も厳しそう。

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翌日は 五竜山荘に回って、遠見尾根を下ります

ではまた~♪

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