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七里岩を歩く 冬空と甲斐駒に見守られ

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2019年1月21日 (月) 快晴 

 

 

 

「七里岩」   中央線が韮崎を過ぎるあたりから、左側に屏風のような崖が続く。
七里岩という名は知っていて、前から気になる崖だった。

 

日野春駅を9:00 スタート。
「わっ、甲斐駒っ」

 

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「わっ、茅ヶ岳っ」

 

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七里岩を歩くって、崖の際(きわ)を歩くと思っていたが、大違い。
七里岩は釜無川と塩川に挟まれた舌状の台地。

台地ゆえ水利に恵まれなく、桃畑が多いのもそのためという

 

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七里岩の台地には道が延び、畑があり、集落がある。

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若神子(わかみこ)、境之沢、次第窪、穴山、夏目…。。
品のある町並み、

 

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石仏、石祠群、
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道しるべ、神社、

 

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そしてどこにいても、りりしい甲斐駒が見下ろしている。

 

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振り返ると八ヶ岳・・・七里岩は八ヶ岳からの岩屑流だもの、そういうことなのだ。
所々にお椀を伏せたような小山は、「ながれ山」である。

 

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思っていたより大きな集落が多く驚かされる。
蔵の屋根の下の家紋のような丸い飾りは「鏝(こて)」といって、左官屋さんがコテで作るそうだ。

 

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火の見櫓、

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集会所、ネコ…、町の中にビックリするほど巨木の杉。なのにお店はあまりない。
諏訪神社(社殿は川の対岸に・・・)

 

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あの丘に向こうは切り立った崖なのだ。

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いつしか正面には、大きな富士山が、どーーんと座っていた。
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途中、左側の七里岩崖上には「能見城城跡」、
お向かいの穴山駅(穴山氏についての説明有り)、

 

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最後は新府城跡、もちろん七里岩の崖上にある。
道中の説明版によると、両者とも武田勝頼ゆかりの城だそうだ。

 

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20万年前の八ヶ岳崩壊から、近世の武田氏滅亡、その後の甲府盆地の人々の暮らしなど、雄大な歴史観に浸りながら、
どこまでも広がる青い空と白い山々を眺めて歩く。贅沢な一日だった。

 

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おまけ、新府城跡の近くに屏風岩というのがあるとあとで知った。
立ち寄っておけばよかった、惜しかった。
 

 

新府駅前の 双体道祖神
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ではまた~♪

 

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雪降る尾根を笠無へ 【津金】


2019
年1月20日 (日)  

 

「比志の塒に行こう」といわれたとき、まず「塒(とや)」の字が読めない。
何処にあるのか分からない。
けれど、送られてきた資料を読んでいくうち、俄然行きたくなった。

 

予定は樫山峠からだったけれど、「樫山峠へは車が入れないかも」との直前情報。
右往左往の末、確実な海岸寺峠からとりつく事になった。

 

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風花が舞う。相当寒いし霧も濃い。
尾根末端から登山開始。折れ枝をバキバキ踏みつけながら尾根に乗れば、
尾根上は涼やかな上、赤布さえ。

 

まずは海岸寺山(1424.6m)だよね。標高差90mだもん、軽いよと思っていたが、
40分もかかった。

 

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風花は勢いを増し、うっすら積もり始める。

 

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周りが見えないと、何ともおぼつかない。
薪炭林の細い木々に手応えを感じられず、ひたすら前の高みを目指し歩くだけ。

 

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ちょっとした急登をこなし1210m点に出ると
、左からがっしりした尾根がやって来た。
あたりはすっかり雪景色。こうなったら、とことん雪を楽まなきゃ。

 

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ゆるやかになったこともあり、新雪踏んで♪ルン♪ルン♪、寒さにハナミズを
たらしながら歩いている。 ところどころ岩や巨木も見える。

 

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正午の鐘が聞こえてくる。 どうりでお腹が空いているわけさ
三角点!ここはピークに見えないけれど。半分埋もれた石標は間違いない。
左には超地味な山名板が架かる。こんな設え、いかにも寂峰「笠無」らしい。

 

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風を避け、岩陰にてランチ。暖かいスープの入ったカップを、両手で包めば
指先まで温かく、一口飲むとお腹も暖かい。

 

笠無をでたのが13時前とは。 雪とはいえ、これほど時間がかかるなんて
思わなかった。 「比志の塒」に行くのは断念せざるを・・・・(ρ_;)、

 

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岩峰をひとつ越えると、次のはガツンとした岩峰。「無理はしないで」と
声を懸けながら上がる。雪がなかったらどうってこともないだろうに。

 

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上に乗ると松の枝に「展望岩峰」という表示板があった。展望皆無ですけど。
乗り越して反対側に下りるのは危険そうなので、巻き道を探しながら右(南)を巻いた、

 

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次の岩は巻くことも出来るが、乗り越える。

 

その先ははっきり形の見える水平な尾根道。
晴れていたらハナウタ混じりってところだろう。

 

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じき広場?に出る。ここを左にとれば、ショートカットして林道に出られると左折

 

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一直線にグングン下る。なんともあっけなく、10分で林道に出てしまった。

素晴らしくステキなダケカンバが待っていた、雪の精のよう…うっとり・・。

 

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ボロ林道(木が生えてる、車走れない)をジグザグ下る、
高須林道との合流点には、
出来たての東屋とクリスタルラインの絵地図があった。

 

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あとはぴっかぴっかの車道を歩き、
ゲートを過ぎると別荘地やら人家やら、人里らしさが増し、
雪一面の牧場?か畑の向こうには、台形の笠無が浮かんで見えた。

 

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【コース】韮崎08:37→(タクシー)海岸寺峠 09:50-1124m(海岸寺山)10:30-1210m 11:00-笠無(1476.0m)12:10(40)-展望岩峰13:15-1380m 12:45-林道13:55- 展望台東屋14:30(15)-ゲート14:55-高根町浅川(迎車)
【地図】2.5万地形図:谷戸

 

 

 

今回も一日限定・雪降り日に当たってしまったようだ。

 

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ではまた~♪

 

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岡松の峰に繋がる静かな雪の尾根

2019年1月12日 (日)  

 

閑散とした大月駅から、タクシーで日向部テニスコート(ゲート前)に行く。
ハマイバ前あたりから路面は白くなり、車窓には冬の景色が流れていた。
空は灰色の雲。けれど、すぐ晴れるでしょと自分に言い聞かせて、出発。

 

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テニスコート脇の林道は堰堤まで来ると、仕事道が分かれ木橋が架かっている、有難し。この道を伝い手前の尾根を回りこみ、雑木に覆われた今日の尾根に辿り着く。
ワクワクしながらとりついた。

 

Img_8430r               軽アイゼン装着中

ぴーんと冷気が張りつめる。霧がどんどん深くなる。せっせと登れば体が火照ってくるのは、無風のおかげ。

 

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10分ほどで左の植林が終わると、一帯は360°白の世界に変わる。、
微妙な浮遊感を楽しみながら登っていく。

 

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霧氷にくるまれた梢が目の前を通り過ぎる。雪が付いたモミの葉の模様が面白い。
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動物の足跡は?テン? タヌキ?アレ!この大きいのはカモシカ?いえ、イノシシ。Img_8453r
朽ちた倒木に若い幹が生え、ぐんぐん伸びてる、そんな尾根。
1120mあたりから急登になるが、雪があってもいやはや大変。
登れども登れども終わらないのだ。

 

この岩岩ピークで急登は終わり(1250m)、見下ろした写真ですImg_2367r
先に延びるのは水平ななごみ道。
白の世界がいよいよ白く幻想的だ。1270mで左からの尾根が合流する。

 

Img_2375r                   くまだな

 

さらに延びる白い道を、ルンルン進み、岩ピークを乗り越えた次が…岡松の峰。
山名板があるけど、なんともね、山頂っぽくない。

「ここってランチの雰囲気じゃないね」 と、あっさり山頂を後にする。

 

 

 

Img_2379r               新しい山名板、古い方は判別不能

下る南尾根は岩岩急降下。手がかりが豊富なので面白がりながら、
アイゼンを引っかけないように気を遣いながら下りる。

 

 

勾配が穏やかになると、立派な赤松の多いことに気が付いた。

 

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やがて公園のプロムナードのようになり、気分良く♪♪♪♪

 

送電塔の大きな音がブンブン聞こえる脇を過ぎ、12:10 雑木林の大久保山に到着。
待望のランチタイムだ

 

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大久保山からの下りは、うす雪を踏み込みながらだ。
あまりに大量の落ち葉の堆積に、靴が埋まりそう。。

 

やがて地面の雪が消え、陽が射してきた。赤松に混じって樅、栂、ブナ、ミズナラなど巨木が多く、写真を撮りながら下っていく。

 

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そのうちアセビが目立ちはじめ、前方に丘のような滝子山東尾根が横たわる。
ハコスラ、ツチノオトなど、異国的な名前の点を確認せぬうち過ぎ、

 

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ますます踏まれた細尾根になれば、キリメ峠はもうすぐだ。

 

キリメ(切目)峠は、特徴的なナナメ模様の大岩に囲まれ、峠らしさはない。
昔からの峠の馬頭観音の上には新しい道標が置かれていた。

 

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間明野に降りる事にし、しっかりした道を川沿いに下り、堰堤の所からは高巻き道、
最後はススキの荒れ野(畑)に沿って下り、金山神社に着地した。

 

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わっ、金山神社が立て直された。さっぱりしすぎな境内には、びっくりでした。

 

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【コース】大月→(タクシー\4510)日向部テニスコート 08:10(10)-とりつき08:40(10)-1270m合流11:00-岡松の峰11:00-送電塔12:00-大久保山(テクゴヤ)12:10(60)-ハコスラ-トヤンハチ14:10(10)-切目峠15:00-金山神社(間明野)15:20(50)→(タクシー\3790)大月
【地図】昭文社:大菩薩  2.5万:笹子・大月

 

Img_2475r                まめおの? おの?
           

ではまた~♪

 

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