憧れの小松原湿原へ・・・秋山郷から(1)
2018年06月16日(土)~17日(日)
1日目(06.16 曇~雨)
見倉トンネルからスタート。登山口の道標は古くて目立たない。
あたりは深いブナの森、伸びやかな白いブナたちに、ほれぼれしながら・・
だが、かなり急登だ。
主尾根に乗ると、少し緩やかになったよう? 霧はさらに濃くなる。
再び落ち葉の急登になると、イワカガミの濃いピンクや白い花に励まされる。
地図では、登山道のすぐ脇に金城山の三角点があるはず。だが両脇のササの背が高く、、入り口に気づかなかった。
じき下り勾配になると、ネズコの巨木がデン・デン・デンと現れる。
小沢を越えると勾配はゆるやかになり、足元がぬかるみはじめた。
ショウジョウバカマ、ゴゼンタチバナ、イワカガミなどの花も増える。
やがて地面を覆いつくすほどのマイヅルソウの群落が続く。
ミツバオウレン
やっ、ササの奥が明るいぞ。 遠く霧の中に、シラビソの樹形が並んでる。
じき、あたりがパアッ~と明るくなり、目の前に最初の湿原が広がった。
「え~っ、ここ歩いていいの?」木道がない湿原だった。
目をこらし、か細い道状の筋を捉え、そっと一歩を踏みだす。
ワタスゲの…雨に濡れてもワタスゲの白いボンボンが、湿原に点々と浮かんでいる。
やがて木道が現れ、T字分岐となり、正面に『中屋敷(中の代)』の大看板。
湿原を囲むベニサラサドウダンは、持ちきれないほどの多量の花をつける
木道は、どこまでも広がる湿原の真ん中をつらぬき、あるいは掠めるように渡っていく。
大小さまざまな池塘が現れる。巡り歩けば小さく光るピンクが目立つ。
ヒメシャクナゲだ。
木道を、ひたすら辿っていけばよいのだけど、みんなに遅れてしまえば、一人ぽっちで行くしかなく、そのまま景色に吸い込まれそうな錯覚に襲われる……。
上屋敷あたりの看板・・・人か?と思った
木道は、壊れていたり傾いでいたりで、雨に濡れてよく滑る。
扉を閉めれば、小さな窓から洩れるようなわずかな光のみ。
さぶっ~い。セーターもダウンも着込み、 マフラー首に巻き、靴下は2枚。持って来ていて良かった。早々と夕食準備、キムチ鍋を美味しく有難くいただいた。
夜中は一転して満天の星空だった。天の川の粒々が、ひとつひとつ大きく、とりわけ夏の大三角は強い光を放っていた。 風のない、とても静かな夜だった。
湿原のコバイケイソウはやっと蕾
【一日目】見倉トンネルP11:50-主尾根(左折)10:30(30)-金城山(ネズコ巨木)14:30-中屋敷15:40-上屋敷16:20-避難小屋16:40(泊)
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