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三ツ峠東尾根 霧の中・静かな森

2015年8月23日 (日) 小雨 

Img_0398_r すっかり秋色、三ツ峠山頂の花畑

三ツ峠グリーンセンターを起点に、1312m点手前で東尾根と合流、~大久保山~三ツ峠~達磨石と周回コースを歩きました。

低い雲が周囲の山並みを覆い、登る尾根が見えない。しかし「静かなる尾根歩き」(松浦本)を参考にしたので、労せずして沢沿いの道から対岸に渡り上流に進み、尾根に乗ることができた(890m)。さっきから小雨が落ちている、あきらめカッパ上下を着た。

やがて赤松林になり下笹の気持ち良い道になる。順調に歩いていくと、踏み跡は尾根を逸れだしたので尾根に上がる。勾配がきつくなる。1000mラインを越えた辺り、檜林の霧の中、浮かび上がったのは、「保安林改良事業事業地」の錆びた看板。

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足元はソヨソヨの小笹、すっと延びる一条の道。左が雑木林なのか一帯が明るい。

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順調に高度を上げながら「ああ、晴れていればなァ」と思わずにいられない。
岩っぽくなり尾根もハッキリしてきた。小径が横切り、恩賜林標が現れる。

尾根に沿い賜林標もついてくる。両側の景色は霧の中、どの辺まで来たのやら。
ふっと小台地に出た。右から良い道がやって来たので「ここが東尾根合流?」と思うが、早すぎるようでもあり、「一応東尾根合流」として先に進んだ(正解だった)。

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ゆるく下り登り返すと、岩稜の急登(↑)になったので、すでに1312mを過ぎてしまったことが分かった。 記憶では岩稜を通過するのは怖かったが、今日はそれほどと感じない、両サイドが見えないからと思う。

じき尾根は広く緩やかになり、霧の中からブナやミズナラの巨木が次々と・・・。
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しっとり静かないい雰囲気。マルバダケブキの大きな黄色い花が点々と咲いている。

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しかし、しかし、もっと花と緑に埋もれている
はずの北斜面はどこも裸地、淋しい土色が広がるばかり。所々咲いていたレイジンソウ。ハナイカリ、カイフウロが僅か。歩き回って、ようやくポツン、ポツンと見つけた レンゲショウマ・・

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「なんか変、」「シカに食べらちゃった?」これほど見事に食いつくされるもの? 
それでも大久保山の個性的なブナやミズナラは以前と同じ姿をしてる。

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11時30分、大久保山到着、三角点探しはまたもや不調に終わる。
大久保山からいよいよ三ツ峠へ。
鞍部までの緩やかな下り。日当たりが良さそうな所で、ウスユキソウ、ヤマハハコ、カイフウロなどの花が朗らかに咲く。

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ゆる下りが終わると、いよいよ急登、いやはや大変、でも緑の斜面が励みだ。
ヤブレガサ(葉)、モミジハグマ、そしてなんとレンゲショウマの多いこと(花は終期)。

Img_0356_r    一番の最盛期・レイジンソウ、

あと一カ月もしたら、トリカブト、ジャコウソウ、サラシナショウマ、コウシュウヒゴタイはじめアザミ類などのたいそうなお花畑になると思う。

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草むらが収まり勾配も緩まると、道形がはっきりしたツツジ道になる。
いっとき道がアヤフヤになるが、ホンにわずかな踏み跡を辿り上方に行くと、電波塔の巨大構築が見えた。霧さえなければもっと早くから分かったろう。

そしてあっさり登山道に出る。
三ツ峠はすっかり秋になっていた。

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まず御巣鷹山への登山道を北に向かう。両サイドの森の、下笹の間にレンゲショウマが点々と咲いていた。「三ツ峠はレンゲショウマの山」と、」いまさらながら気づいた。
Img_0391_r_2     コウシュウヒゴタイ  (レンゲショウマの葉の活きの良いこと!)

森が切れると草原である。植生保護のためがっちり柵が張られている。
それでも多くの花・・・をいろいろ楽しめた、

群れ咲くタムラソウ、よく見ればそれ以上にワレモコウ、トチアザミ、キンコウカ、シオガマギク、クララ、ハナイカリ、シシウド、マルバダケブキ、などなど。 
Img_0402_r          タムラソウ
  
メイン通りから右に入った北口登山道は、相変わらず静かで、レンゲショウマも健在。ほとんどの花は終わりしっかり果穂をつけていた、鹿害もほとんど見られず、サラシナショウマやアザミ類が蕾を膨らましている。
つい大久保山界隈の悲しい実態と比べてしまう。
Img_0412_r  これが 北口登山道のレンゲショウマ

早々に戻り開運山に。大振りのマツムシソウ,ホツツジ、すごいね、三ツ峠
Img_0438_r   マツムシソウとワレモコウ

14時半、達磨石コースで下山。思いの外、遅くなってしまった。急ぐ。
屏風岩のクライミング風景を横目に流し、ああ、ここにウチョウランがある?と(看板を)目に留め、ドン・ドカドンドカ。「わお、レンゲショウマよ」「ホント、三ツ峠すごい」と言いながらガンガン下り、16時半グリ-ンセンタ-に到着した。

Img_0452_r         センニンソウ

もちろん「登山セット」1600円なり。お風呂+ジョッキビール+つまみ3種+駅まで送迎。 17:45に送迎の予約をしてお風呂にドボン、汗だくの体もさっぱりし、喉ごしビールとつまみをちょいっとネ。

東尾根大久保山の悲しい景色を見てしまったけれど、これが「生きている山」ってことでしょう。それでも東尾根はもう一度行きたい。爽やかに晴れた日、春(ツツジ)でも秋(紅葉)でも。そうして大久保山のあのブナ林で、心広やかにゆっくり過ごしたいなぁ。
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【コース】三ツ峠駅-グリーンセンター08:00-850m尾根に08:35-1290m東尾根合流10:00-1400m 10:50~大久保山(1546m)11:30~
電波塔(1770m)13:00-北口登山道入り口付近13:45-開運山14:10-四季楽園14:30-馬返し15:60-達磨石16:00-グリーンセンター16:35~17:45(\1600)→三ツ峠駅

【地図】昭文社:富士山 2.5万:河口湖東部

では また~ 

 (^_^)/~ 山域別レポ一覧は   あしあとへ

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