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観音峠から 金ヶ岳

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2015年6月7日 (日) 曇りのち晴

観音峠には、立派な車道が通っている。

登りだしてすぐNTT電波塔。山の中で出会うNTTはいつも超頑強で要塞のようだ。
傍らに首なし地蔵が佇んでいらしたが、観音峠の由来なのだろうか?

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ほどなくして第一岩場、油断しないよう越えると、
次々に小さな岩場が現れる。
ここの岩はきのうの岩脈の一部なのかな、模様の感じがよく似ていた。
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観音峠はすでに1400mくらいあるので、標高差は350mくらい、
岩場混じりとあれば、緊張感もプラスされるので、かえって楽に登れる気がする。

岩も面白いが草木も楽しく、素晴らしい大栂(トウヒ?)に出会えたし、ダケカンバやミズナラ、ブナも大木揃いだ。

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盛りのヤマツツジをはじめ、ドウゴクミツバツツジ、ベニサラサ(赤系、白系)やシロハナドウダンツツジ、Img_9940_r
ウツギではベニバナツクバネウツギが目に楽しい。

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山頂に近づくとミヤマキンボウゲやマイヅルソウが咲き始め、
そして金ヶ岳山頂では、イブキタイゲキ(と思う)に初めて出会った。

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下山はピストン、可愛い岩下りと思ったが、最後の2箇所は思ったより急で、
足元が全然見えない。

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もしヒトリだったら、足の置き場が分からず、苦労しただろう。
みんなと一緒で良かったです。

【コース】観音峠P07:15(15)-船首岩☆011:45(10)-注印の岩08:20(10)-大栂09:05(10)-吊り尾根09:30(10)-金ヶ岳09:55(30)-☆11:45-P12:15→ 百楽園(温泉)
【地図】昭文社:金峰甲武信(奥秩父) 2.5万:茅ヶ岳 
                                       

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黒富士東稜

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2015年6月6日 (土) 快晴

「燕岩岩脈」を地形図で見ると、岩マークに挟まれた細い尾根が延びています。
林道からは絶壁で登れないから、側面には岩脈上に通じる密かな道でもあって、
眺望絶佳を楽しみつつ、這ったりして行くのかな?アレコレ想像していました
ら・・・

Img_9665_rr   林道から見上げる   うをっ!、間近で見る燕岩はド迫力。


駐車したのは燕沢出合で、沢に沿いダートの林道が延びていた。
林道を伝い橋を渡るとは広大な扇状地&伐採地。

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カンカン照りを浴びながらブルーとグリーンの境を歩く。
(振り返ると鋭鋒↑ 中津森と思う)
停めてあった軽トラは草刈り作業のためだった。

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扇状地の奥※に近づくと草刈りの人が「この先は鹿柵ネットで出られません」という。
ということで、右の踏み跡から尾根に上がることにした。

伐採跡にはカラマツの幼木が植林されているが、茂る草の方が逞しい。
そんな中に鮮やかなアヤメが点々と咲いていた。Img_9695_r_3

奥に奥にすすみ、尾根、そして鹿柵が近づいてきた。
どうにか通り抜け、涼やかなカラマツ林の尾根に乗った、

いい風が吹きわたり下草のコアジサイは今にも咲きそう。
先ほどの※を左に見たあたりが1275m西の鞍部で左折気味に登り返す。

ガレガレ歩きにくい斜面を登っていくと、第一岩場が目の前に横たわる。
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ガレキ然とした岩の細いスキマを縫い、岩上に乗ってほっとひと息。

そこから細い岩尾根が続く。人の通わない道は石が不安定な上、太い木でも枯れていたりする。

と思うまもなく広い山腹の急登が待っていた。
ヌタ場のような歩き難い斜面で、大腿筋や下腿筋、前脛骨筋などをぐっと締め上げなければならず、いやはや疲れることったら・・・

南東尾根にずりずり這い登ったところでやっと安心。
急ではあるが、森の心地良さを満喫しながら登るようになる。
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わんわん響くハルゼミの声。抜け殻を次々に見つける。

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太いブナやミズナラが増えた。赤いヤマツツジの塊が美しい。

ときおり、右(北)側がひらけると、お隣の尾根には岩壁が突き出し、
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奥には威風堂々の金峰山が見えた(山頂は雲)。

最後の急登を這い登り、曲岳からの登山道に飛び出せば、山頂は目と鼻の先。
黒富士山頂は印象が薄いが、少し南に「松+岩」の展望台があり、そこでランチ。

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真っ赤なヤマツツジと白いドウダンツツジも楽しむ。

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さて下山は、来た道を戻る。
危うかった印象の岩道を下るなんて、と思ったが、意外にあっさり降りてしまうものだ。

最後は伐採地で、お約束の山菜採り。ウド、タラノメ、サンショ、アザミなど、レジ袋を一杯にして車に戻り、夕食は天ぷらを揚げました

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【コース】竜王駅10:00→燕岩基部/燕沢沿いP10:30-鹿柵ぬけ☆11:20-1275m鞍部・岩場★11:30-東稜12:05-1550m 12:20-黒富士13:30(25)-★14:50-☆15:10-P15:50→金石沢16:30(泊)
【地図】昭文社:金峰甲武信(奥秩父) 2.5万:茅ヶ岳 

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加入道山~大室山 復活したのか?  丹沢の緑

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2015年6月2日 (水) 快晴

道志の湯の奥の駐車場から歩き出す。
「オオバ(orタンザワ)ウマノスズクサは、ちゃんと咲いたわ。」
「キンランもギンランも見つけたよ」

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大きなミズナラ、大きな赤松
マユミの花、ハコネウツギ、フタリシズカ、ヤマクワガタ。
地味だけどお花も良く咲いていてくれた。

Img_8357_r           マユミ

何より緑が美しい・・・ウキウキ登っていたら、県境尾根に出る手前のへずり道が、危険な状況になっていた。ロープはあれど頼りなし。

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悪場を慎重に通過する
県境
尾根に上がればあとはルンルン、緑の草のそよぐ道を15分ばかりゆけば、加入道山に到着する。

山頂はヤマツツジ、ヤマボウシ、サラサドウダンの競演、ふっと北面を覗いてみれば、そこにはトリカブトの葉が一面に茂っていた。晩夏の楽しみ またひとつ。

Img_8395_r    ヤマボウシ


大室山への縦走路って、なぁんか乙女チック・・・。

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緑の下草の縁取りにはヤマクワガタ(左)。ところどころにツルシロガネソウも(右)。

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前大室を越える。なだらかな稜線にぶなの太いのがで出てきた。

 
破風口のキレットを過ぎると、様子ががらっと変わる。
まず勢いのあるバイケイソウが続々と現れたので
「おお、元気にやっとるかね」ちょっと上から目線で励ましてみた。

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そのうちトリカブトがわんさか。「あらら、あらら、凄いじゃない?」

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ああ、知らなかった。昔の丹沢が戻ったみたい、今回来てみて良かった、
あっ、今度はマルバダケブキ。

Photo

稜線は逞しい夏草のエネルギーが満ちている。
ブナも超元気で ひと頃の御正体山のよう、・・・ あちらは今や瀕死の状態だけど。

Img_8452_r  大室山に近づくと トウゴクミツバツツジが満開でした

犬越路分岐からの植生は淋しい(以前と変わらぬ状態)、大室山山頂も然り。
分岐から大室山にピストンするだけでは、大室山の底力を見ることが出来ない。

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北東斜面もトリカブトの大海原・・・。
11年前の夏、トリカブトの花で真っ青だった、あの時を思い出す。
今、
あまりの緑に、至久保や至大室指の登山道が隠れてしまいそうなほど。
バンザイ、神秘の、大室山の復活か???

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すっかり嬉しくなって来た道を戻ったのでした。 

【コース】道志の湯奥のP登山口P08:20-東屋09:05(10)-稜線10:45-加入道山11:00(10)-破風口11:40-大室山12:45(20)-破風口13:50-加入道山14:25(10)-東屋15:40(10)-P16:20
【地図】昭文社:丹沢 2.5万:大室山 

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緑の森は芳しい、峰山~天狗岩~蛾ヶ岳~高萩

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2015年5月30日 (土) 快晴

昨日の雨はウソのように晴れ上がった。タクシーで標高800mの山上集落、峰山(峯山)まで入る。これほどの高所なのに、生活感の漂う集落だ、

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入り口でおじさんとしばし歓談、「蛾ヶ岳に登るの? ここからも毎年5月に金比羅詣りをしているんだよ」 山頂では他の地区の人たちとの交流があるそうだ。

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峰山から見上げる天狗岩

山道に入ると手入れの良いヒノキ林、じき雑木林に変る。
道が右にカーブする所、手製の「天狗岩→」の道標がに導かれ右折する。
風は松の香り、素晴らしい眺望と楽しみつつ行くうち、天狗岩に到着していた。
平らかな広場に2基の石祠と三角点があり、ここが岩峰とは思えぬおだやかさ。
とはいえ切れ落ちた南側を覗けば、足元のスキマから峰山の屋根が重なって見える。

Img_9395_r        天狗岩にて。  龍ヶ岳、毛無山など一望できる、本栖湖は見えません

蛾ヶ岳への道は緩やかで、尾根の右、廊下、左、また右…と上手く巻きながら延びていく。
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左がひらけると荒川三山がドカン、堂々とした山容。かっこよし!

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掛け小屋潰れを左に通り過ぎ、尾根を乗越すと対岸には大きな赤松(枯れていた)

ふと尾根上を見れば、栂の大木が鎮座。”ご神木”のような圧倒的な存在感を前に20分間も過ごしてしまう。
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ここからは尾根を。稜線はやや草深いがヤブと言うほどでない。森の緑はさまざまに光を放ち、生命力を謳歌している。そんなこんなのハイな気分のまま、わたし好みの青葉のドームに登りついた。そこはもう蛾ヶ岳直前の(稜線上)1278mピークだった。
蛾ヶ岳は、きょうも素晴らしい展望で待っていた。

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峰山で話題になった山頂の金比羅さまに手を併せ、稜線を東に向かう。
ニシキギ、コゴメウツギなど地味で目立たない花を見ては、指呼し写真に収めながら…。1220mあたりでランチをすませ、再
び東へ。大平山を巻き折門峠を過ぎ、14時過ぎに六地蔵の栂峠(地蔵峠)に到着した。

峠の北側の二重山稜の窪地に下りる、そもそも今日は、この場所の夏の様子を楽しみにやって来たのだ。

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テンニンソウが群生Img_8282_r_2
フタリシズカばかり・・・よく見ればヒトリシズカも大きな群落を作っている。ヒトリとフタリのシズカさんは、色と艶が微妙に違うことがよく分かった。

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トリカブトもずいぶん多く、そこここで集団となり夏を待っている。
峠道に突き当たるとクジャクシダが多くなり、ひと味変わった景観を作り出す。
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高萩への峠道はしっかり太く刻まれている。積もる落ち葉をルンルン♪下りつつ、頭の中では6年前の3月、雪が凍り怖い思いをしたはずと・・と記憶がぐるぐる。
そう、やっぱし、崩壊場所が現れた。

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冬ほどの恐怖感はないが、崩壊は進んだように思う。後はしっかりした道に戻るものの、新たに崩れてたりもして 気が抜けない。(ほぼ、よい道なのですよ)

やがて沢音が聞こえはじめ、もうそろそろ(集落跡?の)段々が現れる頃と、
思いばかり先走る。
やがて壊れた木橋、危ない木橋(忘れていたが前回の写真にも残る)など見て、、川を数回渡り、岩谷峠手前の山の神に到着した。  

Img_9572_r             山神さま と   馬頭さま

家で地形図を見ているとき、岩谷峠の・708m峰がどーも気になっていた。
ということで今回登ってみた。強風注意、落石注意の細尾根を10分ほどでピークらしき所に到着、赤松が数本の、何の変哲もない小山。でも満足
Img_9585_rシコクママコナがたくさん咲いていました。

岩谷峠のすぐ下に索道設備の残骸もあり、やはりここは集落跡だろう、かなり大きな・・

峠道の、最後は石ゴロで歩きづらかったけれど、いよいよフィナーレと思えば、今日のいろいろな出来事や出会いがずっしりした手応えで嬉しく、眼下の屋根が徐々に近づくにつれ、ホッとするような惜しいような・・・・そんな気持ちのまま、山祠の台地まで降り、帰り支度をしたのだった。

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【コース】甲斐岩間 08:13→(4150円)峰山08:40(20)-天狗岩 09:40(20)-蛾ヶ岳 11:40(10)-ランチ12:15(50)-地蔵峠14:10-高萩・峠道へ 14:45-岩谷峠* 15:55-708m峰-* 16:30-高萩16:55(20)→(2080円)芦川17:40
【地図】 2.5万:市川大門 

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