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2015年5月2日 (土) 快晴
スタートはふかしろダム湖「小金沢公園」。
かつて深城橋があったあたり
まずは とりつきまで小金沢沿いの林道を歩く。
川沿いは眩しいほどの新緑と,、アオダモ・ウツギなどの白い小花がかぐわしい。
空から舞い落ちるのはヤナギの綿毛。

対岸の長峰も濃淡の緑にピンクの桜の見事な配色。真っ青な空。
楽しく歩いたおかげで、大樺沢橋まで1時間半もかかっていた。

大樺尾北東尾根末端は発電所施設で近寄れず、まず横の端尾根にとりついた。
勾配はもちろん急。でもそれ以上に倒れたスズタケの滑ること。
踏ん張る力が膝下の筋肉(前脛骨筋)にかかり、筋トレをしている感じ。
頑張っていても先の2人に離されてしまう。

息継ぎに顔を上げると、明るい陽射し、芽吹きの林は柔らかく青い空はあまりに美しい。

1450mあたりは径1mほどの朽ちた切り株が点在。これほどの大樹の茂る森は、いつ頃まであったのだろう?置きざられたワイヤー、立木に食い込んだ針金など、痛ましい光景であるけれど、かつてここまで登り、木を伐り出し麓の集落まで運んだ人々がいたってことだ。そのエネルギーは大したもんだ。

カラマツの新芽はいい、爆発すようなる緑のシデもいい。
しかしダントツはダケカンバ。すべすべの木肌、すらりと伸びる幹、白い梢を空に広げ、めぶきはこれから。

立ち枯れスズを分けながら行くと、突然道が横切る(1550m)、
その先に「(1580m)小平地をみつけ、ランチにした。
靴を脱けば解放感、足の疲れも緊張もふわっと空に飛んでいく。

ここからがきょうのハイライト、自然林に変わった。
ダケカンバの大木がぞろぞろ、ブナ、ミズナラ、ハリギリ、シラベ、ウラジロモミ、いやはや素晴らしい、もうすぐ北尾根に合流する、そうしたらすぐ大樺ノ頭についてしまう。
なのでゆっくり時間をかけ、それぞれの木々と会話するように登っていった。

シオジの森から繋がる北尾根に合流するとハッキリした登山道で、ぐんぐんペースが上がり、大樺ノ頭に到着13時15分。
雲取山を眺めています
相談の末、ここから楢ノ木尾根~上和田で下ることになった。
アレレ?、楢の木尾根ってこんなにアッケラカンとしていたっけ?
ここまで登りに次ぐ登りだったせいで足が軽く、道草をしながら弾むように、唐松立の手前のゆる鞍部にやって来た。
わたしのかねてから希望が叶う、ここで心ゆくまでのんびりすること。

登り返した唐松立は勝れた展望地であるけれど、背後の大送電塔がジージーと不気味な音を発し「去れ去れ」とせき立てる。ハイハイ、行きますよ。
楢ノ木尾根はダケカンバが素晴らしい。壮年期の溌剌とした木々が現れるたび、見惚れてしまうのだ。

泣坂ノタルから泣坂ノ頭が急なことは承知の助、体がちゃんと準備していたのだろう。息切れしつつも順調にこなし、山頂近くまでくるとあまりに綺麗な林が広がっており「ああ、こういう所でゆっくりしたいナァ」と思わずにいられない。

大峰への登り返しも、最後と思うのであっけない、山頂の祠の妙に寂しげな様子が気になったけど。
下りは山容そのままの過激さ、勾配が一段落した1310m辺りから西沢ノ頭にかけても、美しい雑木林が続き、点々と咲くミツバツツジの赤紫が緑に良く映えていた。

そうして伐採地にでたら、「何たるこっちゃ」今や灌木バラヤブ大繁茂、道さえアヤフヤになりそう。
水無山分岐~上和田までの雑木林は素晴らしかった。
すっかり青葉になったの濃い緑の森、深い落ち葉を豪快に鳴らしながら、下っていく。
思ったより早く下りられたので、上和田バス停でのんびりバス待ちをしていたら、
とおりがかった登山者の車に拾っていただけた。、猿橋にはあっという間に到着。
ありがとうございました。

長い一日を過ごしたことで、小金沢の独特な雰囲気を少しは感じ取れた気がする。
その意味でも楢ノ木尾根経由にして良かったと思う。
大樺尾という山深い尾根を知り、楢ノ木尾根は最後に控える「泣坂+大峰」の存在があってこそということが、しみじみ分かった。
そして、ご無沙汰していた大峰だけど、やっぱり佳い山、また行きたいと思う。
(この山域 前回の 唐松立~大峰 2006.12.06
大峰大権現
【コース】小金沢公園07:00-(10)大樺沢橋 08:40(15)-1350m(北東尾根)10:00-道11:10-ランチ(50)-北尾根合流13:00-1776m大樺ノ頭13:15(10)-唐松立14:10-泣坂ノ頭 15:50-大峰16:15-1139m 16:50-上和田BS 17:40/18:10→猿橋18:40
【地図】昭文社:大菩薩 2.5万:七保
では また~ (^_^)/~
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