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夏は涼しく! 三頭山

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7月15日(火) 霧ときどき晴れ 

都民の森の、標高1000mあたりから歩き出せるという魅力は大きい。
なんといっても涼しいですもん。
そこできょうは、三頭山でも小菅側の静かな道を、楽して歩くことにしました。

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駐車場で車を降りると、ひゃっとした空気、気温は20℃。今朝がた雨が降ったそうで樹木も地面もしっぽりと濡れ…というより水粒の中にいる感じ。

まず鞘口峠に向かう。森の木々は濃淡の墨絵のようで上品さを醸している。
ギンバイソウ、トリアシショウマ、キアジサイ、そしてイチヤクソウなど咲いている。

鞘口峠を過ぎると巨木が増える。足元には木の根が張りだしツルツルして歩きづらい。

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それでも10時半に三頭山東峰(三角点)に到着。じき青空になりそうな気配だ。

御堂峠で右折。
ヌカザス尾根は明るい雑木林にホカホカな道が延びていく。

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ちょうど霧が晴れ、透き通る緑が輝きだした。
コアジサイが群れ咲き(↓)、ナツツバキの白花があちこち落ちている。

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鶴峠分岐からは巻き道を。
ほぼ水平な道は落ち葉に覆われ足に優しく、心ゆくまで木々の緑を楽しめる。

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右側は水川の大きな谷、シオジやカツラの大木がすっくと伸び、立派なブナも多い。初秋には花が多かったが、今はお花の端境期、青々とした緑が渦まいている。

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ゆっくり歩いたのにあっけなく鶴峠からの尾根に合流した。

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今度は尾根を登り返す。尾根のヌシ・
大ブナと再会した。

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三頭山西峰には13:40到着。

南東に下りムシカリ峠を左折し、三頭沢沿いの道を下る、
ヤワタソウの花を初めて見た(写真は失敗)

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ナツツバキの花が、そこここに落ちていた

再び霧が濃くなり空気が重い。つまりは三頭山だけが、霧に包まれてるということ? 

Img_9247_rシオジの大木


三頭沢の流れは癒しのメロディを奏でてくれるけれど、石ゴロ道は歩きづらい。
意外に時間がかかる。

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きょうの三頭大滝は、水量が多く迫力満点だった。

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あとはチップ敷き詰めの豪華な道をの~んびり、森林館を経て駐車場に戻り、
お休み処でソフトクリームに舌つづみ。きょうをきちんと締めました。

【コース】都民の森P08:30-鞘口峠09:00(20)-三頭山東峰10:30-御堂峠10:40-鶴峠分岐11:05(10)-尾根合流12:00-神楽入の峰12:30(30)-西峰13:40(10)-ムシカリ峠14:00-三頭大滝14:55(15)-P16:00
【地図】昭文社:奥多摩  2万5千:猪丸   

では また~  (^_^)/~

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暑寒別岳~南暑寒別岳~雨竜沼

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2014年7月4日 (金) 晴れ 

前日 増毛の暑寒沢コースの登山口にある暑寒荘に入った。
立派な建物、使いやすい間取り、キチンと整理され清潔に保たれている。
感謝しつつありがたく使わせていただく。

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朝、4時、小屋出発。雲ひとつない青空、朝日が輝きタケカンバの幹はオレンジ色に燃えていた。

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しかし、じつは出発地の小屋からすでに、小虫(蚊)にしつこくつきまとわれている。
ネットをかぶったりウチワで仰いだり、虫除けシュッシュしたりしていたが効果無し。

我慢の登りで尾根に乗っても、相変わらずしぶとい小虫! 刺すよ!助けて~。
休憩したくても、止まると刺されるのでひたすら歩く。
Tシャツにしがみついてるヤツを叩いたら血が滲んだ。クソー! 

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四合目、ちょっぴり水を飲みアンパンを囓りながら、歩き続ける。

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いつのまにか六合目↑


両側にチシマザサが茂りだす、ヒグマ対策ホイッスル係の私はぴーぴー鳴らしながら、とにかく足早に登っていく。止まれない。

シラネアオイがわんさと咲いている。マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、次々とお花が出てきた。七合目あたりにくると、若干虫も減ったような気がするが。
拗くれた大ダケカンバ、林下はフギレオオバキスミレの群生地。

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滝見台は岩の上。残雪を侍らせた美しい山並みが見下ろせた。時々ガスが流れる、ガスが通り過ぎると、上空のあまりに深いブルーには目がくらむ程。

八合目の扇風岩では、心地良い風がふいていた。
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虫もほとんど感じず、やっと休憩らしいひとときを過ごせた。ハイマツの下には高山らしい花が現れはじめた。サマニヨモギ、オトギリソウ(マシケオトギリ?)

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そうして九合目。前方に盛り上がるのが最後の急登、
あそこをクリアすれば、山頂の広大なお花畑に出られるのだ。

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ガンバレ、ガンバレ。・・・やがて、広やかな台地の上に。

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ここはすでに山頂の一角、まっ青な空に湧き上がる雲。
緑の中にはさまざまなお花が咲いている。、あっ、マシケゲンゲか?
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ミヤマオグルマにハクサンチドリ。
やがて箸別コースと合流した。

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山上のお花畑をルンルン歩く。

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ひといきで暑寒別岳山頂に到着した!

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晴れがましい青空。お隣の西暑寒別岳のステキなこと。
青い尾根に残雪の白い三日月形、なんとなごやかな風景だろう。

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足元の岩やハイマツの陰にミヤマギキョウやチシマギキョウ、ハクサンイチゲの白い花が咲き、エゾツツジのショッキングピンクが鮮やかに目立つ。

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寒別岳からはお花畑の中を下っていく。

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ハクサンイチゲの白とミヤマキンバイの黄色がだんだら模様・・・・ 
点々と目立つ濃いピンクはハクサンチドリだ。

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崩壊地を過ぎ群別岳への尾根を分けると、尾根上の気持ちの良い道になる。

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左側の谷には雪渓が残り、遥か谷底には名の知れぬ湿原が広がっていた。
この豊かな山の、クマさんシカさん、今どこよ?

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最低のコルあたりからは濃いチシマザサ。
背丈ほどの笹の中に、切り開き道が延びていく。風が途絶えひたすら暑い。

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徐々に近づく南暑寒別岳は、こちら側からはなんとも無愛想な盛り上り。
そのザレっぽい直登道をエイコラエイコラ、汗だくになって登り切った。

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南暑寒別岳にいた登山者に「あんたたち、虫をつれてきたね」と言われたが、
きょうの雨竜沼に虫はいないとか。
東方にはその雨竜沼の広大な湿原が見晴らせた。

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下山路の、前回には残っていた雪渓は全て消え、あっけらかん。
見覚えある竜の形のダケカンバ、ザゼンソウはたしかこの辺に? 
茶色のカエルがひょこひょこ飛び跳ね、水たまりの卵がわんさか孵化しつつある。
 

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雨竜沼に着けばあとはひたすら木道を歩く。

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花といえば、ぼちぼちニッコウキスゲが咲き始め、ヤチブキ、ミズバショウにザゼンソウは残り花、タチギボウシは花の前ということで、湿原は端境期に当たったらしい。 

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最後の展望台で振り返ると、南暑寒別から暑寒別岳の美しい山並みがたおやかに延びている、
「歩いて良かったなぁ」と、しみじみとした思いが湧いてくる、すてきな一瞬だ。

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こんな幸せな気分を味わえるのも、お天気、人の心、自然のおおきさ、そして偶然、・・・あらゆるもののおかげです。
すべてに、感謝、感謝、感謝しよう・・・。

2012.6.22の雨竜沼は こちらです

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縦走コースの最低のコルから、振り返る。 
暑寒別岳が美しかった。
 

【コース】暑寒荘(泊)04:00-佐上台(二合目)04:50-五合目05:50-扇風岩(八合目)06:50(10)-合流07:50-暑寒別岳08:00(30)-最低鞍部09:20-南暑寒別岳10:30(10)-(10)湿原入口12:40-南暑寒荘13:40
【地図】昭文社:ニセコ羊蹄山  
 

では また~  (^_^)/~

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夕張岳・・あのお花に会えるなら、林道7㎞歩きさえ

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2014年7月2日 (水) 曇り/晴   

鹿島林道は中間点で通行止め(駐車場あり)、ゲート前から 7㎞の林道歩きをせなばならない。ま、その夜はヒュッテ泊なので、7㎞も苦ではないけど。

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朝4時、小屋を出る。「きょうは自由行動。夕方4時に、林道の駐車場所にいればよろしい」ということで、冷水コースを三々五々歩き出した。

花の夕張岳といえども、登り出しは見慣れた山の花ばかり。マタタビ、ノビネチドリ、クルマムグラ、マイズルソウ、ゴゼンタチバナ、オオバミゾホウズキ…(下写真)

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 馬の背コースと合流すると北国の山らしい景色になってくる。曲がったダケカンバの大木。群生するシラネアオイ。ミズバショウ、エゾリュウキンカ、サンカヨウは純真の白い花(写真)。カラマツソウにウコンウツギ。

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『望岳台』あたりからいよいよ花の夕張岳らしくなってきた。
なんせ自由行動なので、思うままに写真を撮れるので嬉しい。
(花の数も種類も多過ぎるので『アルバム』にまとめるつもりです)

『ガマ岩』付近のミヤマアズマギクは濃淡さまざま、私が今まで見た中で一番きれいなアズマギクと思った。

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『吹き通し』に咲く有名なユウバリソウ、もう終わり。
混生している(葉っぱに白い筋があり)蕾を付けているのは ユキバヒコタイ。

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深いブルーはエゾミヤマクワガタ。黄色は
ジンヨウキスミレ?
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ひと登りで山頂に立つ。「どうぞめしあがれ」と「ユウバリメロン」  
夕張メロンを夕張岳でいただけるなんて、なんてオシャレなのでしょう。

Img_8570_r夕張神社から5分で山頂

Img_8519_rクモマユキノシタ

ユウバリソウなど固有種が多く咲いている『吹き通し』

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あとは下山するだけ。このまま下りてしまうなんてもったいない。そうだ、サクラソウに一点集中、丹念に探しながら下りてみよう。結果、ユウバリコザクラを教えて頂けて、
夕張岳登山の満足度は100%だ

ウハウハしながらヒュッテに戻り、充分な水分補給して、最後の林道7㎞歩きに望む。

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しっかしねぇ、おりしも雲が消え、灼熱の太陽全開の陽射しを浴びての7㎞歩きはねぇ、、、、、、じつにじつに地獄だった。

Img_8702_r林道から見下ろす夕張川の支流のペンケニュウパロ川

【コース】(前日)林道ゲートP15:00-夕張ヒュッテ17:00(泊)
(当日)夕張ヒュッテ04:00-冷水の沢004:55(25)-馬の背合流05:30-望岳台06:15(10)-ガマ岩07:20~吹き通し08:10~夕張岳09:00(15)~吹き通し09:40~ガマ岩10:20(20)-冷水の沢 12:00(15)-夕張ヒュッテ13:00/13:25-P 15:10   ( ~ お花見モード)
【地図】昭文社:大雪山 

では また~  (^_^)/~

こんどは 暑寒別岳ですよ~  (作成中)

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久しぶりの天地山から鋸尾根へ

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2014年7月9日 (火) 晴時々曇り

9年ぶりに天地山に出かけた。梅雨どきというのに青空が広がる。ついてるね。

海沢ふれあい農園のお姉さまに快く駐車の許可をいただき、イザ出発。
「暑いわねぇ」「早く木立に入りたいわ」なととぼやきつつ、多摩学園のニワトリたちの賑やかなエールを浴びて、案内標に従い斜面に切られたジグを登っていく。

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夏草に覆われている山道で、うっかりトゲの草に触れた3人、「イタタタ」と悲鳴をあげた。尋常でないヒリヒリ(たった一回触っただけなのに翌朝まで痛みが残る)、原因はイラクサ。子どものころ読んだ童話『白鳥の王子』(アンデルセン)に出てきたオソロシイ草はコレなのか!? お勉強になりました。

前回は鹿柵?の外側を歩いたのだったが、今回はうっかり内側の道を行ったため難儀した。ともあれ無事鹿柵が終わり尾根にのり、樹林に入ったところでひと休み。クモキリソウ(花期終わり)やナントカチドリ(ツボミ)などのラン科の地味花が待っていた。

・・・ おお、神秘の粘菌と遭遇す(モジホコリと思います) 図鑑で調べた 

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イワウチワの葉のびっしり付いた岩岩帯を過ぎ、674mピークを越えるとなだらかな尾根道となる、時おり心地良い風が渡ってくる。植林から雑木林の爽やかな緑に包まれ、林下のコアジサイがそろそろ咲き出す。あら、イチヤクソウがちょこんとおすまし。

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少しずつ岩がちになると、あっけなく天地山に到着。きょうもまた、展望に恵まれず。

山頂を下りるすぐ、本日のハイライトの岩場にさしかかる。緊張して慎重に下りた。

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鋸尾根に出ると笹の美しさに打たれた。るんるん快調に歩いていく。↓

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ギンリョウソウのいれぐい

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アブラツツジも咲いていた

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愛宕神社で鳥居の外から手を合わせ安山のお礼をすませ、林道を南に歩く。
キツリフネソウやヤマホタルブクロ、そしてわんさか咲くウツボグサに驚かされた。

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海沢集落の貯水池の周りは新しい住宅地になっていた。数年で様変わりした。
最後は、ふれあい農園にて超美味な「ワサビアイス」いただき、帰路につく。

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【コース】海沢ふれあい農園P08:45-674m 09:50-天地山(981m) 11:05(30)-鋸尾根12:30-愛宕神社15:05(15)-P15:05 
【地図】昭文社:奥多摩  2万5千:奥多摩湖   

では また~  (^_^)/~

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