東丸 切通沢橋から登り金山沢に下る
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2012年3月25日 (日) 晴れ
なにかと週末には山に行き損ねていたけれど、このたび晴れて出かける先は、やはり世附、今季三度目となる東丸アタックだ。
3月ともなれば少しは暖いが、富士山にはもうもうと雲が巻いていた。
きょうは切通沢橋がとりつき、東丸の西の2万5千地形図の950mを通る尾根を登る。
尾根上はおおむねヒノキ、枝打ちや間伐の手が回らない気の毒なヒノキ林だった。
とはいえ藪はなく、勾配もほどほどで気持ち良い、
ところどころナタが入っているので微妙に管理されているのかもしれない。
スイスイ行くうち、前面にカヤトが広がる。 うへっ! ヤブコギ? 一瞬。怯みかけたらラッキーにも人だか鹿だか猪くんだか、カヤトにふみ跡が延びていた。
カヤトの原は上るほどに視界がひらけ、大いなる青空と大いなる山並みが手に取るよう。
950mピークあたりから自然林が混ざる。
モミの大木が増え、ところどころ丹沢らしいキレットが現れる。
からみついた藤蔓の方が、本家より堂々と貫禄がある。
やがてササが茂りはじめる。このような活きのよい緑のササは、いまや丹沢や奥多摩では絶滅しかかっている。活きがいいといっっても笹藪の規模はたいしたことなく、肩を入れて歩くだけで進めちゃう。
あっけなく西丸~東丸の稜線に出てしまった。
やはり、笹の茂るゴツゴツした尾根を東に進む。やがて木の根の浮き出す道になり、登り切ったところが東丸だった。
東丸は 前回の西丸に比べ、なんとも、なんとも地味でござった。
東側の風の来ない絶好の小平地を見つけてもらいランチ。
のんびり湯など沸かしラーメンを作っていたら、あらら、チラチラ白いものが舞っていた。「なんだい、風花かい?」
いつの間に空は灰黒い雲に覆われ、あたりに沁みるような冷気が支配していたのである。
食事が済んだら、北東尾根を下降する。
いい感じに樅やブナの大木が点在している。
時間に気兼ねなく、それらの木々を触りに立ち寄ることができるので 幸せだ。
分けていく尾根も、ステキで捨てがたく、すべてを歩けないのが残念でならぬ。
特別に巨木はないけれど、健康的なブナや、結構太いイヌブナ、ヤマザクラ、そして背の高い樅。世代交代で老木が倒れてたり、芸術的にウロが空いていたりする、
さまざまな木たちが楽しい。
「もうすぐ下りてしまうぞ」「終わってしまうのか、惜しいなぁ」
沢音が聞こえた。金山沢である。ほとばしる流れ、澄み切った水、白い石は花崗岩? 砂の色は青い。
林道に上がり、下流に進むと菰釣橋に出る。
右折、川沿いにダンコウバイの花が咲いている、
右の広場の奥に林業事務所があり、裏に鳥居、階段を上ると小さな神社が祀られていた。 綱やシデが新しい。、今もキチンとお参りする人がいるのだろう。
ご神木はブナ、樅、境内の木々はどれも堂々たる巨木だ。
神さまの領域は、神聖な空気に満ちていた。
水ノ木橋をすぎる。
大棚ノ滝を見ていくことにした。山北町の道標のところから杉林を下ると瀑音がこだまし、おお!細かな水しぶきをあげる落差30メートルという凄い滝が姿を見せた。
水量が多く大迫力、 水の粒が降りかかる、有り難くそして尊い水の粒が、ザンザン降りそそぐ。
再び林道歩き。てくてく。大棚橋を左に見る。大棚沢に沿っててくてく、がれきが落ちて歩きにくい。前方に盛り上がる尾根のカヤトの腹が、夕日にテカテカ光ってる。
「朝登った尾根でっせ」「ああ、そうか」
てくてく。足が棒だ。てくてく。やっと切通沢橋通過。路上はますます歩きづらい。
登り勾配なので余計疲れるって感じ、でも弱音は見せないぞ、でもやっぱり、足は正直だ、てくてく。
最後は切通峠でなく、右に分岐する送電巡視路をたどることにした。
送電塔台地では展望が開け、すぐ近くの橡ノ丸~丸尾の北面が、もくもくな裸木をめいっぱいふくらまし、「もうすぐ芽吹くよ、芽吹くよ、来てよ 来てよ」と呼んでいる。
ほどなくして甲相国境尾根に出た。
アブラチャンの薪炭林が広がっている。
敷き詰めの落ち葉は夕陽のオレンジ色、株立ちの木々もオレンジ色、
【コース】吉政P 07:20-切通峠07:45-切通沢橋8:45(10)とりつき-(15)950m 9:35-稜線10:10-東丸11:00/12:00-金山沢13:20(20)-菰釣橋13:55-神社 14:15(15)-大棚の滝14:40(20)-切通沢橋15:55-甲相境界尾根17:00-P 17:20
【地図】昭文社:丹沢 25000分地形図:御正体山 営林署施業地図
では また~ (^_^)/~
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