白山4 中宮道・後半は巨樹の道
2010年8月3日 (火) 晴れ
朝の光は輝くばかり、昼ころまでは雨は降らないとみた。
余裕しゃくしゃくで小屋を出たら、
登山道が腰あたりまでのササで覆われている。
この草は きょう刈られる予定なのだ。
一日違いであったなぁ
しかたなし小屋にとってかえし、カッパのズボンをはいて 「今度こそ出発」
そんな目で見ていくと、
なるほどいろんな木がそれそれの表情で出てくる
ダケカンバ
ブナの原生林?をぬけてゆく。
普通に見える木がどれも大木だ
← オオシラビソ?
良い香りがしていた。。
「花はない」といわれたけれど、
そんなことはない
シオガマギクやシモツケソウ、ソバナ、ギボウシなどが咲いているし
イワカガミ、マイズルソウ、なども多数見られた。
タカネアオヤギソウ モミジハグマ
早春のサンカヨウやエンレイソウが咲いているようすも見てみたなぁ。
ダケカンバが増えてきた
拗くれた幹の いかにも雪深い山のダケカンバ
ことに前方のダケカンバは美しい
近づけば樹肌は輝き、伸びやかな枝振り たわわな健やかな葉っぱがゆれる
「完璧なるダケカンバ」だ
滝ヶ岳を巻いた鞍部の、小さな広場におりると、
どきっとするような大木が待っている。
「シナノキ」の巨樹である
シナノキの下でお茶を飲みながら見回すと ブナの森に混じってカエデが多い。
秋は素晴らしいというのが よく分かる
シナノキの鞍部から小ピークを越えると
避難小屋の三角屋根が見えた
「しなのき平避難小屋」
この先 水場の小沢を何カ所か横切る
地図には「渇水期注意」とあったが
今回使えたのは1ッ箇所。
水場の周りには ガクアジサイ(左)や クサアジサイ?(右) ハクサンカメバヒキオコシ、そしてミズ
トチノキ坂の長い下りが続く。
路傍の花を楽しみながら歩けるところは少なくなる。
とくに急な下りになると草や笹が被り、
足元も危うくなるので、なかなか気が抜けない。
足元ばかり見ていたら 飛び出ていた木の枝にしたたかおでこをぶつけて、吹っ飛ばされてしまった。
トチノキ坂はさすがにトチノキが多く
巨木も多い。
温泉山(1314m)の小ピークをすぎたところでラーメンを食べていたら、空が怪しくなってきた。
あわてて先を急ぐ。
荒れた岩肌の細い尾根を注意深く過ぎると「清浄坂」の道標がある。
やがて尾根の左を ジグザグに下るようになる。
あいかわらずモミ?シラビソ?やブナの大木が出てくる
いつしか雨の音がしていた
対岸の山は雨雲で覆われている
でも わたしたちは木々のおかげで濡れることはなかった。ついに湯谷の橋が見下ろせた
もうすぐ中宮温泉に到着である。
最後の下りは疲れたなぁ・・・
降りたところに温泉が待っているのは
嬉しいです
【コース】 3日 ゴマ平避難小屋06:35(再)06:50:-滝ヶ岳08:40-シナノキ鞍部09:15/09:55- しなのき平避難小屋10:20-水場11:05-温泉山(30)-細尾根13:15-ジグ ザグ下り(清浄坂)13:30-湯谷14:15-中宮温泉14:30
【地図】 昭文社:白山
ながながと白山のお話にお付きあいくださいまして
ありがとうございました
では また~ (^_^)/~
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コメント
白山のレポートありがとうございました。
秋にも白山へどうぞ!
さて、私の宣伝ですが、8月16日(月)~18日(水)までの3連載
日経夕刊(首都圏版)の「駆ける魂」というコーナーで登場致します!
首都圏版は購読可能でしょうか?
たぶんweb版でも出ると思いますので、またご案内いたします。
投稿: 白山の乾 | 2010年8月15日 (日) 15時35分
乾さんの記事、日経の夕刊で読ませていただきました。
あと2回の連載を楽しみにしています。
投稿: AKIO | 2010年8月16日 (月) 19時40分
乾さん
AKIOさん
日経をとっていないので 友人にたのんであります
記事は「載っていたよ」といわれました
三日分たまったら コピーをいただけます
とても楽しみです
友人には
「よく いい出合に恵まれる
あなたは 強運の持ち主だ」
と 誉められました!!
投稿: ba_sobu | 2010年8月17日 (火) 09時37分
今回の記事を読んで、そおいや黒部も巨樹が多かったことを思い出したんですけど、特に高山のガイドとか記事だと、やっぱり上の方がメインになっちゃって、下の方は全くおざなりというかその良さを扱う事ってほっとんどないですよね。
なのでba_sobuさんをはじめそういう「目」のあるかたの記事はどこの山でもやっぱり面白いなぁ、としみじみ思ったのでした。(^^)
投稿: komado | 2010年8月18日 (水) 19時16分
そうですよね
今回も「木を見ていくと楽しいですよ」のひとことで 山を2倍楽しめたと思います。有り難かったです
そういえば 北アルプスでもダケカンバの太く拗くれた幹には感心させられました ガイド本やパンフレットはお花が中心ですね、興味を持つ人がすくないから割愛された?
雪の多い地方のブナなどは 根元が一様に湾曲しているのなどは、ふだん見ないので心にのこりますよね。同じ興味を持つ目とご一緒できたら 山旅がもっと豊かになると思いました。
komadoさんも南アルプスでは それこそ大きな木に出会ったことでしょう、しらびそとか。
南アは深い森のイメージです
投稿: ba_sobu | 2010年8月20日 (金) 21時58分
こんばんは!3年ほど前に行った時はデジカメを忘れて行ったので、お写真を拝見して懐かしかったです。成り年の翌年だったので、清浄坂はブナの実生で埋め尽くされて足の踏み場がなかったです。雪崩斜面の二次林と緩斜面の巨樹林の交替が面白いですね。
加賀禅定道は周氷河地形も見処でオススメですよ
投稿: みみずく | 2010年9月22日 (水) 23時32分
みみずくさん こちらにもきていただきありがとうございます
ぶなの実で足の踏み場もないなんてすごい。
白山の花は予想以上の量だし山はおだやかだし癒される山とおもいました
そして巨樹については まったく予期していなかったので
圧倒されました、
わたしには原生林と二次林の区別もできないのですけど。
中宮道の楓は一本一本種類が違うといわれたのは おおげさかも知れないけれど、つまりは 多くの楓の種類があり
さまざまな紅葉が楽しめるってことだと思いました
白山の大きさを感じます
ところで周氷河地形って 大きな岩がごろんごろんしてたりする景色ですよね。
加賀禅定道はますますよさそう
投稿: ba_sobu | 2010年9月23日 (木) 22時46分