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秋の北アルプス いよいよ笠ヶ岳へ!

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2009年10月10日 (土) 晴れのち小雪 

鏡平山荘 真夜中に満天の星を見て、待ち遠しかった夜明けを迎えました

窓からの写真です。こんなに槍ヶ岳が間近かに見えるとは!
外気温-6℃、ベンチや木道は霜がおりて真っ白でした。

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一点の雲もない真っ青な空、指先がジンジンと痺れるような冷たい空気、トンと忘れていた冬の朝の感覚です。  風がないのは大助かり。

出だしのダケカンバ帯は、すっかり葉が落ちてスコーンと明るく、うきうきしながら登っているとあっけなく樹林帯は終わってしまい、あとはもう・・・・

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鏡平から弓折乗越への道

大きな大きな秋の山の草もみじぢに圧倒されながら、登ってゆくのですが、こんな気持ちのよい景色はめったに味わえないし・・秋の風には秋の香りがいっぱいだし、空の色の深さも、中天に引っかかっている白いお月さまも、なんでもかんでも、全部すてきで、ゆっくり登っているのに、足取りは軽くてどんどん進んでいってしまうし、それはとても惜しいことで、・・・、とにかくとことこと稜線に近づいてしまいます

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ナナカマド

弓折乗越に立てば槍ヶ岳には薄い雲、でもきょうはこれから飽きるほど槍穂高を見ながら歩くのだ、と大して気にも留めずおりました。

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大ノマ岳に向かう

どんなにゆっくりでも昼過ぎには笠の小屋についてしまうでしょう。
なので、できるだけ寄り道をしながら歩くのです。
なんという贅沢な行程 

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もちろん弓折岳に寄りました、心置きなく写真も撮ることができます
西の方から雲がやってきては消え、陽が射したり消えたり。。。
気がついたときには 槍穂高はすっかり雲に隠れてしまっていました

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ハクサンイチゲ                            チングルマ

カールの地形はお花畑、草花の秋の装いも珍しく、楽しいものです

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ネバリノギランと思う                  タカネマツムシソウ

ミヤマダイコンソウやウラシマツツジも真っ赤に紅葉し、イネ科のなにやらは鈴なりに種をつけています。

左下から沢音! と思えばもうそこは 秩父平の一角
なんとも穏やかなカールのくぼ地に奇岩がそそりたつ、すてきな風景が広がっていました

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秩父平の一画

ここでのんびり お昼寝できたらどんなにハッピーでしょう
でも 既にこのあたりは 冷たい空気に包まれていて、お昼寝なんてもってのほか
霧が流れ大きな岩が見え隠れしています

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いえそれどころか 雪が降り始めました
ハイ松帯はあっという間に雪に覆われ、霧氷が伸び、ツツラが下がっていますImg_1833s

そんな中にも ライチョウのファミリーを何組か見かけました 
抜戸岳山頂はパス、笠新道の分岐も横目で通り過ぎ・・・
ををを、 笠新道から上がってくる人たちがけっこういます

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折戸岳へ

もっと驚いたのは、逆方向の人と何人かすれ違ったこと。
「きのう鏡平に泊まり、笠ヶ岳を登って今から降りるとこです」
・・・って もうお昼も過ぎているのに・・タイヘンダ 

Img_1862s たたきつけるような強風は、ただ事じゃありません
テン場を過ぎ、石の重なりを、エイコラエイコラ、
なかなか見えない小屋の形
霧の
にかなたに浮かび上がったときは、うれしかったワァ

Img_1864s 小屋の中は充分暖かく、ほっとしました。 
お昼は自炊のつもりだったけど、カウンター横の赤い『ラーメン』の文字に誘惑され ラーメンを注文。
ストーブをかこんでホカホカ~あったまった。

二段式の部屋もありましたが、わたしたちは普通の布団敷き詰め。10人部屋にちょうど10人。

小屋に着いたのは1時半だっだのですが、このあとも続々登山者がやってきます。
最後の人は17時半過ぎ。 雪風の中、さぞや大変だったろうと思いました

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ラーメン 600円                      部屋のようす、
じつは伸びていたのだザンネン         窓からは槍穂高が一望のはず

雪と風は相変わらず建物を揺るがしていましたが
真夜中の3時頃、窓ごしにボッと明るい光、お月さまが昇っていたのです。
晴れたんだ!
外は依然として強い風、でも 瞬く星の粒の、なんと大きかったことでしょう!

        

【コース】 鏡平山荘 07:10- 弓折乗越 08:10(10)- 弓折岳08:30-秩父平10:30(10)-笠新道分岐12:05-テン場13:15-笠ヶ岳山荘13:30 2食8800円
【地図】昭文社:槍穂高  

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ライチョウ

三日目は笠ヶ岳の展望と笠新道を下る、に 続きま~す

では また~  (^_^)/~

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コメント

体育の日の連休の高山は気圧配置の違いで夏にも冬にもなったりするけど、ボクは10月の下旬に行っても(常念岳)雪もなければ暑いぐらいだったりしたもので、こういう寒くて荒れる日というのは本当に少ないんです。

まぁそれは幸運なことなんでしょうけど、こういう姿を見せてくれるのも秋山。特に真夜中の夜空は相当寒かったようですけど、それは素晴らしかった事でしょうね~。秋山は夜が印象的だったことも多かったなぁ、と拝見して思い出したのでした。翌日のが楽しみです。(^^)

投稿: komado | 2009年10月17日 (土) 22時07分

おかげさまで 思いがけない景色を見られて良かったです
遠くの山は出かけるのに 気合がいるけれど
行ってしまえば天国ですネ。できたらいつかごいっしょに。

投稿: ba_sobu | 2009年10月19日 (月) 18時05分

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