御小屋山 神の森は静かなり
2009年9月26日 (土) 晴れ
たまたま美濃戸に用事ができました。
せっかく行くのだからちょっと歩けるところありませんか?とお聞きしたら 勧められたのが御小屋山です。
10年ほど前、阿弥陀岳から下山のおり、たしか山頂は踏んでいたはず。
でも、あまり覚えていません。 登山するほとんどの人にとってはただの通過点、特に下山で使うとなると・・・。
出発は今夜宿泊の太陽館、管理をされている写真家の武藤昭氏に、「奥宮に続く道は 御柱(おんばしら)街道というんですよ」と 小屋の裏手にまっすぐ伸びる道をご案内いただきました。
「ゆっくり遊んでいらっしゃい」
時間はたっぷりあるので ほんとに遊びながら歩いていきました。
クサフジ、われもこう、ノアザミ、ノコンギク、名前の知らないつややかな赤い実。
あ、やまぶどうがたわわに実ってるじゃありませんか。ヤホー! さっそく収穫です
Yの字分岐には道標があり、右へと阿弥陀岳方向にむかいます。
すぐ小沢を渡ります。
小沢といえ水量は豊富、やがてカラマツかな? ともあれ針葉樹の林になります。
ところどころに 赤ペンキを施された棒が地面に突き刺してあり、番号と日付と地区名が記され 不気味というか・・ 恩賜林標に似ているような…? 緑の森に赤いペンキがなまめかしいし、棒の数がただ事でない感じ、
「神事のひとつなのかしら?」などと いろんな想像を掻き立てられます。
針葉樹林の中は
陽射しを浴びたシラカンバの幹が輝き、まとわりつくキズタやハゼの葉は真っ赤に染まり、細かな笹の広がる中に、点々と青いヤマトリカブトの花が散らばっています。
どの木も草も、しっとりした空気が気持ちよいのか、生き生きとして見えるのです 勾配もない、はっきりした一本道をブラブラ歩いていると ちょっとした広場があり 鳥居つきの立て札が現れました
文体がなんともいかめしい、
大きな樹木が聳え立ち、もしかしたらそろそろ奥宮かしら・・と、なおも進むと小屋が。
天祖の小屋ほど大きくはないけれど 雰囲気が似ています。物置小屋の立派なのという感じ、まさか、中に奥宮が祀られているってことはないでしょう、地図にある マークはこれ?
こんな雰囲気の森が広がっています
巨樹と、笹の広がりと 射し込む光の 静かな静かな森です
ひさびさに【阿弥陀岳→】の道標が現れました。
そのままいけば 尾根に上がってしまいそう。
ちょっと待って、こんなすてきな森から、あっさり出るなんていやだわ、
と 道からはずれ、(かすかな)凹地状の底に向かいました、
小鳥の声を浴びながら、静謐という言葉を噛み締めながらてくてくてくてく
そのとき、石の祠にであったのです
なんともひそやかな祠です。
「ああ、奥宮だ……」 と 直感したのは雰囲気のなせるわざ?、
隣には 朽ち果てた大きな切り株があり、鳥居が祀られていました。
なおも 神さまの森を歩きます、
祠の裏には 清水が湧き、小さな流れになっています
トリカブトが点々と咲き、クリンソウの葉がたくさん……6月ころは 豪華な赤い花園になるでしょう。
さわら? ひのき? しらびそ? もみ?
覚えられない針葉樹の名前だけが頭をめぐりました
かれこれ 1時間もいたでしょうか、
神さまの森を後にし、いよいよ御小屋山山頂への尾根道にのることにしました。
久しぶりの登り勾配をせっせと歩いていくと シャクナゲ道になります。
シラビソに混じってダケカンバ、カエデも多く、カラマツも色づきはじめました
さっきまで曇りがちだったのに いつの間にか晴れ上がり
爽やかな空気は、秋の香り♪
舟山十字路からの道を合わせ、なおも高度を上げてゆくと、右側の樹林が薄れ、際立ったおおらかな三角錘がみえました。八ツのひとつ西岳です。山腹は燃えており、濃緑とのコントラストがすばらしい。
松の香りに酔いしれ、寄り道やよそ見をしながら、・・・ フラフラ歩いていると
美濃戸分岐の指導標、その先の広場には境界標識……
アレレ 三角点はどこかいな?
まぁいいか、
あとで探せばいいや
それよか 心地よいお休み場ないかなぁと
どんどん行くと
登山道の一角におひとりさまの草地がひろがっていたので、ありがたく使わせていただくことに。
深い苔たちの、、
奥秩父にいるかのような・・・
風景もあります
三々五々、
阿弥陀岳から降りてくる人たちが通り過ぎます。
そろそろわたしも帰ろうかな
そのとき腰に籠を下げた キノコおじさんがやってきて マツタケをみせてくださいました。芳しい香りは久しぶり 松林に似合ってるわ~~
おじさんいわく
「もうちょっと行けば、阿弥陀岳が見えますよ せっかく来たのだから見てらっしゃいな」
ということで登っていくと、ところどころ南側がひらけ、西岳、編笠、権現などが かいま見えまました 西日を受けた岩肌や紅葉が輝いています
15分ほどで ようやく阿弥陀岳が 樹々のスキマから顔を覗かせてくれました。さすがに険しそうな阿弥陀様のおつむです。
御小屋山の三角点も確認でき、美濃戸方面に下ります。
シャクナゲの道をバンバン下ると あっけなく車道にでてしまいした。
ちょうどお散歩中の別荘住人の方がいらしたので お話しをしながら裏道をたどり、朝の御柱街道にぬけ 太陽館に帰りました、
振り返ると御柱街道の先に
阿弥陀岳が聳えていました。
もたもたしていたら 雲に隠れてしまったのだ
では また~ (^_^)/~
山域別レポ一覧は あしあとへ
【コース】 茅野10:20→(\900)太陽館11:10/11:25- 登山口 11:45-諏訪神社奥社 12:10/13:05-舟山十字路分岐 13:55-御小屋山 14:20- Uターン 15:05- 御小屋山15:25-車道16:05-太陽館17:00→樅の木荘 (\300) 17::50→太陽館 18:00
【地図】昭文社:八ヶ岳 2.5万:八ヶ岳西部
諏訪神社
上社(本宮)
| 固定リンク
| コメント (2)
| トラックバック (0)
最近のコメント