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津久井城山・発掘中

2009年5月25日 (月) 晴れ (写真はポップアップウインドウで拡大できます)

きょうは小倉口から城山で一番険しい男坂コースで山頂をめざしました

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新しい道標も出来、男坂も整備され歩きやすくなっています。

津久井城山の東北側は切り立った崖。みおろすと怖いほどです。
その崖沿いに尾根が伸びているので、深山めいてます。 
男坂コースが 他の登山道と異なるところです

最後はぐいぐいワイヤにすがって登りきると女坂と合流、
ほどなくして 鷹射場にでます。

南東が開け、相模川のゆったりとした眺めが見下ろせます

ベンチの下には・・ Img_7373
ありじごくが棲んでいます

鷹射場からは稜線を西に。
3~4本の堀切を越えると、山頂の本城曲輪(くるわ)に到着。


発掘調査はクライマックスを向かえていました(5月末までの予定)

作業はちょうどお昼休み、みなさんのんびりと休んでいらっしゃいます。

Img_7376

専門家の方が、偶然訪れたわたしたちにていねいな説明をしてくださいました。
今回の成果は 山頂を取り巻いている土塁の、切れ目のひとつを掘ったところ

Img_7375 モンと呼ばれる場所

↑階段状の石組みが発見されたということ
本城の入口ではないかと推測されるそうです、 
わたし 「なるほど、なるほど」

別の専門家は山頂の古城碑を示し
「この石はデイサイト(二酸化ケイ素SiO2
なかなかいいものです」との説明。

いつの時代に建てられたじゃなく
なんで出来てるかに興味があるのか
これも 『目からうろこ』 でした

Img_7383_2 発掘七つ道具

ランチは山頂の本城を取り囲む土塁にて

今まで何故山頂がえぐれているのかと不思議だったのですが えぐれているのでなく、まわりを盛ったのであって 昔はもっと高く、おそらく有事には さらに木や竹で高く築き、敵方を上から追い落としたりなど、容易に攻め込まれない工夫がなされてたそうです

発掘作業の方の中には蝶の愛好家がいらして 「ここは凄いところだね、いろんな蝶が集まってくる」と ずっと見続けていらっしゃいます。
4月10日にも、別の愛好家が同じことを仰っていたので、「本当にここは蝶の観察にはすぐれたところなのか!」と 素人のわたしは感心することばかりです、

モンキアゲハ ・・・ 大きな黒いあげは蝶 白い紋が目立ちます 

帰りは南側の道を 車坂の四辻までくだり、左に折れて、山をぐるリ巡るハチマキ道を伝い出発点に戻りました。

花が終わり さまざまな実をつけた植物たち

Img_7372 ハナイカダ

     ミツバウツギImg_7384

Img_7379 ナツトウダイ

     タツナミソウImg_7386

Img_7387                                  

これは
何の実だろうか??

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葉です↑

花も新顔たちが登場

Img_7391 スイカズラ

       ホタルブクロImg_7394

そして 花がらも落ちてましたが・・ 
これは分からない  ホウごと落ちているので なにかの雄花?

Img_7395なんだろう

エゴノキ、ノイバラ、ウツギ類が多くありました

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キイチゴ、モミジイチゴ、
ヘビイチゴ
、・・・
おいしい季節です
ナワシロイチゴ、コウゾ
もう少し待ってね、

 ナワシロイチゴ→

そうそうヤマグワがそろそろ熟してきましたね、

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加入道山さらり

2009年5月21日 (木) 晴れ (写真はポップアップウインドウで拡大できます)

加入道山を道志ノ湯の奥の登山道からピストンしました
いつも優しく出迎えてくれる加入道山は、きょうもまた・・・

【コース】 加入道登山口P 09:10-東屋 09:50(10)-縦走路 11:15-加入道山 11:20(50)-東屋 13:00(10)-P13:45
【地図】昭文社:丹沢  2.5万:大室山

最近は椿から登ったり、前大室からオムキャンプ場に下ってしまったりが多かったので、道志ノ湯の奥の登山道からは、ほ~んとに久しぶりです。

登山口にはホウノキの老木。
覚えている、覚えてる。この
貫禄のお姿。
見越しの松ような添え木に
「どっこらしょ」と巨体を乗せて出迎えてくれました。

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なにしろ横たわっている幹の上半分は洞になっていて、腐葉土たっぷりなプランターなのです。洞からはヒノキやカエデやダンコウバイや、それから、それから…、いろんな木が芽生え、どれも順調に成長しているんです、将来どうなっちゃうの??

記憶ではだだっ広い伐採地だったところ、幼木が随分大きく育ち立派なヒノキ林になっていました。 

道のふちにはタンザワウマノスズクサがわんさか咲いています
(以前今倉山でみたのも オオバ・・・でなくタンザワ・・・かもしれません)

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横浜市民による植樹(「森未来植樹祭)が行われたらしく か細い広葉樹の幼木や「旭区」とか「港南区」:とかの標柱が立っています。鹿柵を二つ乗り越えいよいよ山道です

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白石峠に繋がる旧道(荒廃)が分かれるところに、大きな東屋があります
ここでは誰もが心地よい風と水の音に癒されます

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  ハンショウズル                  キンラン

尾根にのると乾いた風に吹かれていい気分、
ちょっと勾配が出てきてはぁはぁし始めると、
いいタイミングにお休みどころあり(といってもベンチは壊れてる)、富士見台といった趣の小展望地

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正面の堂々たる山は、なんと鳥ノ胸山で、奥が御正体山。
鳥ノ胸山って 標高の割りにかっこいいです 

この先、道がえぐれあるきずらくなりますし、勾配も増しますが、まぁ何とか乗り切って 
左に岩っぽい崖が現れると、「大理石採石場跡」(前は立て札があったが)
じき国境尾根に合流します。

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合流点を振り返ると 居心地よさげに道標が。  
国境尾根はホント気持ちよい

ブナやトウゴクミツバツツジなども現れ、じき山頂に到着します

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大室山方面は

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非常に花数は少ないながら 色の濃いトウゴクミツバツツジ

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メンバーたちは大室山に向かいましたが 
わたしは用事があったのできょうはここまで・・う~ん残念。
来た道をとんとん戻りました

        

Img_7352s_5 白石峠へ繋がる旧道との分岐にたつ東屋→ 

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おんぼろになってしまったけれど 沢から心地よい風が渡り、きもちのよいところです

←白石峠に繋がる旧道。
かすかに見て取れます。今は廃道になっています

では また~  (^_^)/~   

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ありふれた風景を 5月

2009年5月18日 (月) 晴れ (写真はポップアップウインドウで拡大できます)

おととい田おこしがされ、水が入ったばかりの水田です。

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畦の水路から勢いよく水が流れ込んでいます

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こちらの田んぼにはたっぷりと水が張られてます
次は 田植えが行われるのでしょう。 

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さっそく けろけろけろ・・・・ やってますねぇ 
あちこちからカエルの声が、湧き出すように 押し寄せる波のように きこえてきます。

水路には鳥たちがよってきます

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カルガモ                                   キセキレイ

こちらは田おこし前かな

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田や畑は谷戸(やと)という、小川の源流域の細長い地形に作られています

この谷戸は、ことし耕作されるのか?放っておかれるのか?
右側に小沢が流れています このような形を作った 先祖の努力を思わずにはいられません

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道端には野の花が咲き

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ヒレハリソウ(コンフリー)                        ヒルガオ

山の木の花もさいてます

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エゴノキ                             ヤマボウシ

谷戸の背後の丘陵はいわゆる里山で、杉ヒノキ林や竹林やそして雑木林になっているのです

その山に続く道です・・・が、きょうは戻りましょうImg_7270s_2

夏には  どんな風景が見られるでしょう

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麦畑は早くも実り

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しいたけのホダ木を作成中?

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通りから見下ろした景色

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写真撮ってるのかい?  それなら いいものみせてあげよう」
通りがかりの家から声を掛けられました

お宅の庭先(というか畑の隅)には立派な 花が!

Img_7286s Img_7285s

なんだかおわかりですか?

こんにゃくの花なんですって。
大きいものは1メートル程の高さ
若い芋には 花は咲かないそうです。

今回は これしか撮れませんでした

写真に撮りたいありふれた風景って 意外と少ない。
というか 少なくなっていた ということに驚くばかりです。 ちょっと前には 本当にありふれた・・ゴロゴロどこにでもあった風景なのに・・

今回のきっかけは  写真家の今森光彦さんのDVD

その中で今森さんは
・・「見慣れてしまうと見えなくなるもの と 
何度も通っているうち見えてくるもの」 があるのです・・・といわれました

そのうち何かが見えてきたらいいのだけど・・・・なぁ   

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丹沢花だより★白ヤシオ   畦ヶ丸+

2009年5月14日 (木) 晴れ (写真はポップアップウインドウで拡大できます)

爽やかなの風のふきわたる5月は、丹沢のシロヤシオです。
青葉に溶けそうな淡い白色は眺めるわたしたちまでを無垢にしてしまうような、
やさしい力があるような気がします。

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シロヤシオ見物は畦ヶ丸あたり。
道志ノ湯から4㎞ほど奥の横浜活動センターまで車で入りました。
降りたとたん、若やいだ青葉の渦に歓声が上がります。

Img_7113s まずバンキノ頭をめざし、
キャンプ場の川沿いを。

 ←シオジの大木、うろをの覗く。

バンキノ頭への尾根沿いは、
ヒノキに混じり栂の大木の多い道。
重厚な幹の連なりには畏敬の念を覚えます。

上っていくとヒノキ林から雑木の森に替わります。
太陽の光に輝く、さまざまな緑色がおもしろく、つい足を止めて見とれてしまいます。
カエデ類の多様さに気が付くのもこの時期、カエデの緑は透明感があり、吸いこまれそうなほど美しい。

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「あら、赤い実が落ちているワ」
「可愛い~~

「いまままで見たことないわ、なにかしら?」

7㎜くらいの産毛に包まれたうす紅色の玉
ぶなの木の下に多い傾向です、みんなで
あたりを見回し、あ~でもないこ~でもないといいあいますが
かいもく見当が付きません
花なのか?実なのか?
(きょうの最後に成っている木を発見)

やがて鮮やかなピンクが目に飛び込みました
トウゴクミツバツツジがもう咲いているなんて、早いのねぇ。
それにつけても おめあてのシロヤシオよ、いずこに?

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今年のシロヤシオの花つきはいまいちのよう。全然花のない木が続々・・・

バンキノ頭から県境尾根を西に向かうと (例年 白ヤシオの花の濃いところなのです)  やっと現れました。 
花は少ないのですが、でもそれなりに見ごたえがあります。

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「しょうがないよね、ツツジだってお休みしたいときも あるでしょう 

風が、空が、森全体が気持ちよいので快調に歩き、
モロクボ沢の頭~畦ヶ丸との吊尾根に。
照りつける日差しがまぶしく、ホワイトアウトしたような明るさです。
トウゴクミツバツツジの赤紫がふだんより濃く感じられうのも、光のせい?

吊尾根のシロヤシオはさすが見事で、白の花街道は善六のタワあたりまで続いているはず。ことしはどんなようすなのでしょう?

わたしたちは花街道と別れ、畦ヶ丸避難小屋から南下しました。
今度はぶなの緑を楽しもうというもくろみ・・・

大滝峠上を過ぎると、枯れかかってるとはいえ、笹が繁茂しだします。
ここいらの一昔前の景色が目に浮かぶよう。

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そういえば 緑の元気な笹を見ることがめっきり減りましたが
自然のサイクルなのか? 何かの警鐘なのでしょうか?

屏風岩山でランチのあと 来た道を戻り、
途中ブナ林に入って おたのしみのコーヒーブレイク

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大きな緑の繭にすっぽり包まれると、す~っと心が解放されます。
こういうところに来ることができ、そしてここを素敵だって思えるって、
なんて幸せなのでしょう。

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あたたかいコーヒーを入れ、チョコレートケーキを食べ、
ねっころがって空を眺めれば・・・

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あとは来た道を登りかえし、午後の陽ざしにいっそう明るくなった丹沢の緑や、
小さな花たちを愛でながら、モロクボ沢の頭に戻ります。

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シロガネソウ                   (コバノ?)ガマズミ

モロクボ沢の頭から西に向かい、忘路峠で県境尾根を降り、横浜活動センターに戻りました。

モロクボ沢の頭~忘路峠にて

Img_7201s さっきの赤い玉を見つけました 
 若いぶなの木です 
 いったい、これは・・・??
ぶなはあかげたまふし(虫コブ)
(Hgさんに教えたいただきました)

Img_7203s
  

そして 忘路峠~横浜活動センターではキノコくん

Img_7208s

 アミガサタケ(編笠茸・食用)
 と見立てました。

 テッペンは空いてます↓Img_7209s 

ところで いつも思うこと 
横浜活動センターのあたりは、なぜか迷ってしまいそうな不思議空間ですよね  


「・・じゃなくてさぁおまえの頭が迷走してるだけナノデハアリマセン

ごもっともっす 

【コース】 横浜活動センター08:25-バンキノ頭09:40(10)-モロクボ沢の頭10:20-畦避難小屋10:40(10)-屏風岩山12:00/13:00-ブナの森14:00(20)-畦避難小屋 15:00(10)-忘路峠15:45-P16:40
【地図】昭文社:丹沢  2.5万:中川

では また~  (^_^)/~  

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陽ざしを湛えた日原滝谷

2009年5月2日 (土) 晴れ  (写真はポップアップウインドウで拡大できます)

若葉・・ワカバ…ということばの力強い響き。
芽吹いたばかりの幼い芽でさえ ぐんぐん伸びるパワーに溢れている 
ましてや若葉は、☆ 爆発するような
エネルギーだ。

P5020026s_3 三又

朝日がさしこむ谷筋では、新芽や若葉が盛んに萌えている。
その中に入ってゆくことは、なんとワクワクする出来事なのだろう
 

Img_6804s めぶくカツラ

【コース】 小川谷林道終点08:00-三又08:20-(四間小屋尾根から上段歩道)09:30-滝谷10:10-(休憩しつつ下ッ滝、両門ノ滝、上ッ滝めぐり)-滝谷右岸尾根でランチ12:20/13:45-タワ尾根から長沢背稜巡視路14:10-キエモン尾根へ14:35-三又15:45-P16:25
【地図】 昭文社:奥多摩 2.5万:武蔵日原

この季節に四間小屋尾根から上段歩道?を経て滝谷まで歩くのは初めて。
想像はしていたけれど、森は、予想を遙かに超えた豊かさで出迎えてくれました。

Img_6798s

透き通った新葉はイロハモミジやハウチワカエデなどカエデ科の木々。
なかでも低木のチドリノキは一斉に萌え、眩いばかりです

Img_6809sシーンとしているのは、芽吹き前のシオジたち。
隣ではカツラの大樹が、小さな丸い葉を噴き出すように空に広げていました。
足元には ヤマエンゴサクの青い花が楚々と…
P5020048s_2

谷を横切っていくと、軽快な沢音がぐんぐん近づいて、じき滝谷のほとりにでました。

P5020068s ← 岩や倒木を越えつつ、沢身を歩けば 
20m?ほどの滝「下ッ滝」です。

Img_6838sこちらは「両門ノ滝」、→
左が藤小屋窪、右が本沢だそうです

P5020090ss  ←さらに上流には 「上ッ滝」。
三段からなり、水量が多く 華麗です。
飛沫を浴びながらしばし うっとり。
傍らには
わさびの花も咲いていました。

滝見物の合間の休憩場所には・・

Img_6843s

茶色のカエルがたくさん、げーげー。
えっちらおっちら岩を登って滑って~~ぼちゃん、
ガンバレ☆カエルくん。
コチャルメルソウ、ツルネコノメ、そして若葉のさざ波・・・

Img_6856s_2  上ッ滝から 滝谷の右岸にあがり、尾根を登っていましたら 大岩が立ちはだかっていたので
左を巻きますが、えんえん岩は終わらず、
やっと尾根に上がれましたが、
もう滝谷は遙か下。

お腹も減ったことだし
滝見物はここまでにして

平べったいところでランチにしました。

帰りはあまり歩かないルートにしようと 相談成ったところで、もう~ゆっくり~のんびり~モード。

Img_6886s なんとオオヤマザクラがすぐ下に満開で、
その一枝がころあいよく垂れ下がってます

 いつもは
高嶺の憧れの花を 
 間近に目にすることが出来 ラッキー。
 ほくほく顔になってしまいます(^-^)

Img_6861s  標高1500mくらいでは、芽吹きはまだ始まっていません。
山は裾野から、だんだん春になってゆくことを実感です

 
     モミとリョウブの合体→

そうしてタワ尾根に合流し、すぐ長沢背稜の縦走路に出ました。

ランニング姿が、一人 二人 ・・ 駆けって行きます
いろんな 山のスタイルがあるもんです。

爽快な縦走路を東に巡り、喜右衛門尾根から下降

P5020132s

3年前の秋に歩いて 印象深かったダケカンバの林に、また来られるなんて ホントに嬉しい、 そして願いは さらに膨らんでしまう…
「このダケカンバの森で、緑の時を過ごしてみたい」なんて、ね 

尾根を下るほどに、若葉の春は蘇り 

Img_6938s

ぶなの柔らかい芽吹きや
オオヤマザクラの満開のつらなりに見とれているうちに、

Img_6931s ウトウの頭を背景に

三又に到着してしまいました。

もう16時近いというのに 太陽は真昼の輝き。
きょうという日を名残り惜しみながら、駐車場に戻りました。


Img_6958s_2
「夏になったら
花を咲かすから…」

緑の葉っぱが
ささやいた


「ねぇ、ねぇ、また来て
やくそくよ

では また~  (^_^)/~   

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