行者岳~新大日~長尾尾根
2008年 9月10日 (水) 晴れ
久しぶりに丹沢を訪れました。
さすが丹沢のブナ林。緑を一日中愉しんできました。
札掛を起点にし行者岳へ直登、長尾尾根を下る周回コースを設定しました。
行者岳は2.5万図の1209m峰でなく、東の1230m峰、昭文社の山と高原地図に表記されているピークとします。
長尾尾根のブナ林
札掛からタライゴヤ沢沿いの林道を歩きます、途中でモノレール基地を2回通ります。丹沢にもこのシルバーなラインが徐々に増えているようです。1時間ほどでようやく境沢・ヤゲン沢出合いに到着。いよいよ入山です。
きょうの登りは、合流する二つの沢に挟まれた尾根、のっけは見上げるばかりの急登で、木の根をひっつかんでの這い登りです。 尾根はしっかりしているし、手掛かりも十分なので、ひたすら体力に任せての這い登り、800mくらいで尾根の背にのることができました。ふ~っ! 藪はなくともワイルド感溢れる雑木林にわくわくです。
じょじょに勾配も穏やかになり、立派なアセビが多くなり、やがてブナも姿を見せ始めました。
左に崩壊地が覗けます。崩壊地の砂地にフジアザミが逞しく育っています。青い空、三ノ塔の大きな緑、やがて右には地図にない小さなガレ地、荒々しい表尾根が青い空にきわだっています、素晴らしいお天気、新大日小屋や書策小屋もクッキリ見えます、
ガレ上部を通過し、再び樹林にはいると、ますます緑は高く涼やかです。
頭上に広がるブナやゴヨウツツジの葉、足元にはマツカゼソウがそよそよ。
歌うような気分で歩いていると、ポンと前方がひらけ、表尾根に出ました。
そこが行者岳の山頂です。
一気に眺望がひらけ、富士山の霞がかったシルエットが南の空に浮かんでいました。 東南方向にはうねる表尾根、手前の烏尾山の小屋も見えます。その後ろにはどっしりと三ノ塔、こちらの山頂にも小屋、札掛に下りるヨモギ尾根が太々と逞しく延びていました。
わたしたちは西北に塔ノ岳方向に進みます。
行者岳は荒々しい岩の山。
ハシゴ、ロープ・・、両側は切れ落ち、ザレ地には たくさんのフジアザミが育っています、終わりかけのヤマハハコ、ビランジ、ヤマジノホトトギスやアザミはこれから。
汗だくで書策小屋に到着。
木陰にいると風も通り、気持ちよく汗が退いていき~
「さすがに秋~~」
雲ひとつない空には、鷹のような鳥が悠然と泳ぎ、旋回したと思うと急降下、再び空高く泳いでいます
そして新大日への急階段を、「これが最後」と自分に言い聞かせ登り切り、
いよいよ長尾尾根の樹林帯へ。
おり初めの階段が か弱き膝に応えつらく、「こんなハズじゃなかったに…」と文句を言っているうちに、階段はなくなり フカフカのすてきな登山道になりました。
尾根の右は立派なヒノキ林で、モノレールが上がってきておりました。大山北尾根やヨモギ平のヒノキ林と同じ雰囲気なのは もしかしたらここも諸戸の管理下なのかも知れません。 真っ直ぐな見事に手入れされたヒノキたちです
そして尾根の左は素晴らしいブナ林。
かつての堂平の雰囲気に似ています。 過ぎてしまうのは惜しくコーヒータイムに。
カエデ類も多そうなのでこれからもきっと (^^) すてきでしょう。
フカフカの登山道にはタマゴタケが可愛らしく頭を覗かせています。
長尾尾根は名前の通り長い尾根。その分なだらかなので歩きよく、紅葉の頃はもちろん、芽吹きや新緑もきっと よいでのでしょうね
上ノ丸分岐はピーク上でなく巻き道をグネグネ曲がらされ、方向感覚?がワケワカラナクなって、ちょっと不安が兆した頃、ようよう道標。 正直ほっとしました。
あと30分、札掛への道はソヨソヨな草地が眩しいほどの緑でした。
最後の ←分校 ・ 札掛→ の道標ですが、分校というのはかつて小学校の分校があったそうです。駐車場所にはこちらの方が近く、右は丹沢ホームの横におります。
【コース】 札掛P07:30-出合-1080m台地-行者岳-書策小屋-新大日-P16:35
【地図】昭文社:丹沢 2.5万図:大山
【おまけ、異次元的?】
書策小屋からの書策新道の途中。水場の近くに「白竜の滝」というのがあります。
ふとかたわらを見ると、滝口に向かう踏み跡があったので登ってみました。
5分もすると、思わぬ光景が目の前に現れたのです。
河原がひらけ、そのまわりはぐるりと砦のような岩壁に囲まれているのです。
砦のあちこちから 幾筋もの流れが落ちており、その水が合わさって、白竜の滝になっているのです、
岩壁の中程には洞窟のようのも見えます
岩壁にはイワタバコやホトトギスやシダや苔など生え、ヒンヤリと冷たく、静寂に包まれ、
とてつもなく明るく、…まさに別世界でした。
そこは カラタキ?という場所らしい、との情報もありますが、確かなところはわかりません。
.
では また~ (^_^)/~
山域別レポ一覧は あしあと へ
| 固定リンク
コメント
う~~ん。ここのところ好天と言えば週中ばかり。お天道様のこととはいえちょっと嫉妬してしまいますねえ(笑)。
ビランジやフジアザミと聞くとああ今の時期の丹沢のお花だなぁとしみじみ思い出されます。そうそうそちらのブナは異常なし?去年も聞いたかもしれないけどヒルは大丈夫??あと札掛の分校といえば最初に札掛に連れてってもらったとき分校の道しるべがあって気になっていたんですけど、今でも校舎とか残っているのかなぁ。
投稿: komado | 2008年9月13日 (土) 15時23分
まぁまぁまぁ
まてばかいろのひよりあり てなこと むかしから申しますです、ハイ
丹沢の秋の花、偶然にも秋口に丹沢に行くことが多くなっていましたので どの花も暑さを過ぎる、晴れやかな日和の感覚と共に思い出しますね。ウメバチソウの兄弟のシラヒゲソウやイワシャジンも。
ところでブナですが 表尾根の北側は大丈夫でした
嬉しかったです
でも、心配はヒノキボラ 大室 菰釣 今年はぜんぜん行ってません。なんか怖くて。
臼ヶ岳のブナとか 蛭ヶ岳界隈はどうでしょうね。 ヒル平あたり立派なブナがあったけど あちら方面は早戸川の林道のゲートが閉まってから、行ってないけど 今もゲート閉まったままなのでしょうか。
投稿: ba_sobu | 2008年9月16日 (火) 07時55分