瑞牆山で梵字?の岩探し
2007年10月20日(土) 快晴
瑞牆山のパノラマルートとは、西側の岩稜の基部を縫い大ヤスリ岩の脇を抜け山頂下で富士見平からの登山道と合流する道です。もともと修験の道だったらしいのですが、今は岩登りをする人たちの径路として使われているそうです。
韮崎からタクシーでうっかりグリーンロッジ奥まで入ってしまった。遊歩道をみずがき林道の瑞牆大橋まで歩く。20分ほどかかってしまったけれど道中の雑木林や天鳥川の流れが美しい、寄り道だって悪くない。(上の写真)
天鳥川沿いの遊歩道を川沿いに進み10分ほどで山に入る。「←カ」とペンキであるのは 「こっちがカンマンボロンです」という意味じゃない?なんて 話しながら進む。
素敵な沢沿い道、紅葉の始まりそうな雑木林、蔦がいち早く赤く燃えている。
炭焼きの跡など見ながら山の奥へ奥へと入って行き、やがて沢から離れ岩っぽい登り道になる。
←の岩をまわりこんだところ、道案内の金属プレートがあり、すぐ先には、木に「←ミ」、岩に「←カ」とあった。
ミは瑞牆山ってことだよと判断し、「←カ」の方に進んだ。
ちらっと開けた小岩に乗れば、岩峰群が空につきだす景色現れ 「おおおおぉぉぉ、これが瑞牆だぁなぁ」とワクワクしてきた。
目の前の巨大な岩の側面に沿って左に回り込んで行く。 敬虔な?浄化されるような気持ちにさせられる。なんとも不思議な空間だ。 緊張して歩いていたからかも。
見上げれば、↑な感じ。この岩が切れ次の岩が現れる。「っさっさ、さ」と、みなよぢのぼって岩の上に行っちゃった。でも、わたしの短い足じゃ登るだけで精一杯、戻る自信がないので下で待つことにした。岩の上からは 「すげえぇ!」だの 「いいねぇ」 だのと興奮した??声・・・、見たいな。 でも。ま、しょうがないさ。今度来るときは『秘密兵器』を忘れず持ってこよう。
「カンマンボロンの梵字?岩」はこっちじゃないって、分かったので、さっきの分岐まで戻る。でもね、寄り道するのも悪くないね。
(カはカンマンボロン全体、つまりはこの大岩のことじゃないか?後になって思った)
ここで ★の資料のおでまし。ピンポイントを見つけるのはしみじみ難しい。
「←ミ」の方のすぐ先に、左に入る道がありそちらに進む、すると岩の基部に至り前方に大ブナを見る。こんな岩稜地帯に驚くほどの大ブナだ。(下部で幹が4ツに分かれしている) みんなでしばし、ブナの見事さを讃えた。幹のひとつは折れて枯れ、旨そうなきのこが生えている。「ヌメリツバタケモドキ食べられる」とBBSでタカさんから教えていただいた。
ブナの先の大きな岩は頂上がオーバーハングしており、なかなかなもの。ああいう岩を登る人いるのだろうか? いるでしょ。 信じらんない。 とにかく「梵字?の岩」はこの辺らしいが。 どんな大きさか。模様のある岩はどういうふうな形か分からない。大岩に沿ってさらに回り込んでみた。けど、もう無理だよ、先は行かれない。
そのとき オーバーハングしている岩の下に、どうにかすり抜けられる隙間を発見す、
入ってみれば、上のテラスは快適な展望台になっていた。
南ア、八ヶ岳・・・
それ以上にすこぶる爽快。
すごいねぇ。
岩登りしないわたしには、これだけでもかなりな興奮だ。
だって下を見ればこんな感じ、→
置いてきたザックがあんなに小さい。
「梵字?の岩」はどこにある?
わからんねぇ、まぁいいか、
半分アキラメた。 岩の上に寝転がって、カメラをあちこちに向けていたら、「?」 見たことある模様が すぐそこの岩だ。
「ねっ、あれ???」 「うっ、そうだ!」
なぁんだ、そばにあったじゃない。
梵字?の岩のあまりな唐突な出現に、みんなで腹を抱えて大笑い、
遠くの景色を眺めたり写真を撮ったりしていたのに、今まで誰も気づかなかったなんてサ。
←の写真を撮る前に、この模様を意識せず写し込んでいる写真を、何枚も撮っていた (^^;)
ひょっとしたら、気づかないまま下りていたかもしれないよ、アハハハハ
カンマンボロンの「梵字?の岩」と目出度くご対面できたので、いよいよ瑞牆山登頂をめざす。
大ブナまで戻り、岩の脇を回り込みシャクナゲ道の急登、足場のグズグズする斜面を登る。黒木に囲まれた台地状にケルンがあり休憩。もう11時前だ。ハラペコだ。
一息入れて出発。岩っぽい急登が続く。瑞牆の岩稜地帯の基部を歩いているのだろう。黒木に混じって、ところどころに、パッと明るい紅葉が見える。ステンドグラスのようだ。
見上げると大岩が聳え、青空が広がっている。
↑写真ののっぺりした大岩の遙か彼方の頂上から目に鮮やかな紅葉が覗いていた。不思議なことに、岩の基部からは水が滴り落ちている。
やがて 大岩と大岩に挟まれた暗い沢床のような所の登りになる、濡れているので滑りやすいし、かなり急だ。こういうところではわたしはいつも引き離される。
はぁはぁいいながら、やっと上に出た、「ヒュー!!」 富士山が見える。 すごいな、両側には大岩が屹立。 松の緑と赤・黄の紅葉、このすごい景色にしばし見とれる。
また沢を渡り急登になる。汗がタラタラ落ちてくる。岩は白く崇高だ。じき、ガ~ンと聳える大岩下のテラスに立つ。この岩が大ヤスリ岩だと後で知る。
また岩を乗り越え、ホツツジの紅葉群をすり抜け、エイエイエイと登っていると、
ようやく富士見平からの道と合流。もう少しで山頂だ。
…… と、思ったけど、登る人で渋滞、はしご場では下りてくる人が数珠繋ぎ。こっちの息も上がっていたので休みながら順番待ちをしたり下山者をやり過ごしたりなので、山頂に着くまでにたいそうな時間がかかってしまった。
やっと辿り着いた瑞牆山頂。
展望はさすがにすばらしい。団体さんが下りた直後でラッキーだったかな。
富士山、南ア、八ヶ岳。 真下にはニョキニョキと岩が直立の奇観。 先日の金峰がよく見えるし、緑の稜線を辿れば、ああ、小川山がなつかしい、また行ってみたいなぁ・・・、あれれ、いつの間に山頂は、また人人人で溢れていた。
ということで、お昼はさっきの大ヤスリ岩下のテラスでいただくことに。
お昼をいただいたこのテラスはまことに静か、いつものペースに戻れた。
空腹をガマンしてここまで来た甲斐があった。南アや八ヶ岳を真正面に・・・
見上げると・・・・・
下山は2時過ぎ。 ところどころの紅葉を楽しみながら、トントン下る。
岩が多いので気が抜けない。天鳥川を渡ったところで ジューシーなミカン、うんまい。
沢からの登り返しはきつかったぁ、たいした勾配でもないのに、気持ちが下山モードになっちゃってるから足が言ワガママなんだよね、ブー。
でもね、このあたりの栂の森はいい、小川山っぽい雰囲気がなんともいえない。
しばらく歩くとダケカンバの黄色が目立ちだし、やがて木々を透かして富士見平山荘の青い屋根が見えた。
ここまで来ればあとはしれたもの。バスの時間まで余裕があるので、ゆっくり休憩、
そんな間にも、金峰山から登山者たちがぞくぞく下りてきた。今晩は瑞牆山荘に泊まり、あす瑞牆山に登るとか。
最後の下りは、山梨の森100選のミズナラ林。色づき始めたミズナラは黄緑色が華やか。そんな黄緑を透かして西日が森に射し込んでくる。 森は黄金色の光に溢れてる、歩いているうち、とても満ち足りた気持ちになって、このままこの森が終わらなければいいなぁ・・ずっと歩き続けたいナァ・・・・なんて思ってしまうのだ。
【コース】韮崎→(\8970)グリーンロッジ奥08:00-瑞牆大橋 08:20-注意書き 08:32-梵字の岩10:00-ケルン 10:45-コル11:30-大ヤスリ下 12:00-ハイキング合流12:15-山頂12:55(15)-大ヤスリ下 13:25/14:05-天鳥川14:50ー富士見山荘 15:20(15)-瑞牆山荘 16:05/16:35→韮崎17:35
【地図】昭文社(金峰山、甲武信) 2.5万(瑞牆山)
【資料★】 松浦隆康著 「バリエーションルートを楽しむ」
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コメント
こんにちは
カンマンボロンてこんな風になっているんですね。
私達は団体さんの渋滞で時間がかかりそうだったので
パスしてしまいました。
大ヤスリ岩の下に出る前
あんな大岩乗り越えたっけ・・
やはり ba-sobuさんたちはすごい!
私たちは赤い丸印・矢印を忠実にたどりました。
バリエーションルートを楽しむ という本に出ていたのですね。
さっそく 買いました!
実は以前から 新ハイキング社の月刊誌や 静かなる尾根歩き という本を
ずいぶん参考にさせていただいています。
もちろん 私でも行ける難しくないところね(^^)v
最後の下りのミズナラやカラマツ ほんとにきれいですよね!
私の大好きなところです。
以前 7月に歩いたとき みずみずしい緑の美しさに何度も立ち止まった記憶があります。
投稿: カルディナ | 2007年10月26日 (金) 14時52分
カルデイナさん こんにちわ
あの、大ヤスリ下の すごそうな写真 (^-^) それは撮影者の腕がすごいのです、なんちゃって。
実際はさほどではありません。
テラスから 岩越えと横からと両方に赤い矢印がついてました。わたしも岩越えの方を行きましたが 横からの方が楽だったみたいです。
あのコースは 雨の後など安易にはいると危ないと思います。あくまで 自己責任で行くコースだと思いました。
投稿: ba_sobu | 2007年10月26日 (金) 17時04分