蛾ヶ岳~大平山
2007年 1月14日 (日) 快晴
芦川沿いの向村から蛾ヶ岳(ひるがたけ)へ。
朗らかな雪の道を辿り、山頂に立てば富士山はもちろん、南ア、八つ、北アルプスも一望です、さすがに蛾ヶ岳はハイカーで賑やかでしたが、上りも下りも誰とも会わず、いえ靴跡さえない、渋?山歩きでございました。
【コース】 向村P07:30-*集落跡?660m 08:30(10)-1026m 10:15(15)-1220m
広尾根11:05- 蛾ヶ岳11:30/12:25-1220m峰12:55-大平山 13:55(10)-地図の
折門峠 14:25-*16:00-P16:30 【地図】 2。5万地形図 市川大門
向村の郵便局の東、沢沿いの山に入る鉄階段がきょうのトリツキ。上がれば石祠に赤いほっかむりのお地蔵さまがいらして、どうかきょうも無事歩けますようにと手を合わす。沢沿いに延びる道は石ゴロの上り坂、上りなれど昔からの道って体の生理にあっているのか、快調に高度を上げてくれる。ヒノキ林に掛け小屋を見ると、そのすぐ先が峠。地形図の破線が分かれる地点だ。
集落跡?と思う。 石垣が組まれた平坦地には落ち葉が積もり、そんれが段々で連なっている。 シ~ンとした空気をふるわす川の音。あまりに静か。これだけの規模なら集落としての生活があっただろうな、峠を見下ろす落ち葉の斜面に馬頭観音と、もひとつ石祠がぽつんと置かれていた。
ここから尾根に上がると思いきや、道は尾根を巻いてなおも沢沿いに延びている。清らかな水流、小滝もおシャレに転がるよう、なかなか良い雰囲気だ。だけど山の陰で雪は凍り谷は深い。なにより右側の尾根がどんどん高くなってしまうので気が気でない。
我慢しきれず這い上がったところは台地(おそらく770mあたり)。日なたは明るく暖かい(^-^) やっぱ上がってよかったよ♪ (しかしココより下方はヤブでしたよ)
この先は 涼やかな尾根道をランラン、勾配は緩やか、こんなでいいの? やがて雪が現れはじめ、1026m台地(左カーブするところ)でアイゼンを履いた。雪をがりがり噛んで歩くので小気味よい。そのうち傾斜もきつくなり、ハァハァ、エイコラ、ドッコラショ。・・・、暑いね汗かいちゃった、目の前に立ちはだかる、あの台地に乗れば山頂東の緩斜面よ、きっと? それ、もうすぐだ、エッサカホイ!
上がってみれば二重山稜のような地形。黄緑が行き先、黄色が来た道。
でも下る場合、赤の尾根に引き込まれそうじゃない?・・・要注意だよね、こういうとこって。
すぐ山頂につくと思うは甘く、雪を踏み踏み、やっとでました縦走路。どっと光りが溢れてきた。ほ0ほ0ほ。 しっかし、「ねぇ蛾ヶ岳ってたしか展望いいのよね?」「でも、ホントかしら?」 目の前のピークは雑木に覆われているんだもん。ガンバレ、ガンバレ。辿り着いたらなぁんだ、偽ピーク。ハラ減ったよ。気を取り直せ、もうひと踏ん張り、ガンバレガンバレ、。
着いたヨっ
蛾ヶ岳山頂 南に大きな富士の山、北は南ア、八つ、奥秩父・・・北アルプスもすっごい (トップの写真)、 見下ろす四尾連湖は神秘的。ハイカーたちが入れ替わり立ち替わりやってきて、みな歓声を上げていた。
ランチのあとは、きた道を戻り広尾根のポイントを分けてから、東の縦走路に入る。陽ざしの雪道♪楽しい雪道♪積雪は20㎝ほど、ザクザク音をたてながら歩いてく。右(南)の展望が良く、蛾ヶ岳南尾根や釈迦ヶ岳から三方分山に続く尾根が、なんとも魅力的にうねっている。雨ヶ岳や龍ヶ岳は大きく聳え威厳あり、惹かれる人の気持ち、分かるなぁ。
そうして大平山の山頂に着いたのは午後2時だった。日差しがだいぶ傾いて、富士山の尾根の影が濃くなった。八坂峠まで足を伸ばすのはあきらめ、折門峠から山を下りることに。
大平山から南に下り、巻き道と合うとすぐ先に→この道標、でも地形図の場所と違うのだよ、要注意。最初騙されちゃったよ。(って、勘違いしただけ?、よく見ろってこと?)← こちらが地図の折門峠にある道標。(←精進湖・四尾連湖→と書かれている)
ここから北への道に入る。誰も歩いてなさそうな道。少なくとも最近は人の歩いた気配なし、でも巾広道なので安心してジグザクくだっていった。
けれど、隣の尾根に移るところで道は壊れて消えてしまう。 こうなると雪に覆われた斜面は、僅かな痕跡さえ消えてしまう。周りはぐるりと白い山。
白い山は無愛想だ。黙りこくって何も語らず。わたしは山ひだの奧にとらわれた、ちいさな点にすぎなくなる。心許なさをおしころしてわずかな道形を辿っていく。
小尾根に乗ると再び道がしっかり現れ、ほ0ほ0ほ~♪♪ 気分屋だもの(笑) 雪もだんだんうすれてきた。深い落ち葉の積もる中、スイスイ降りて行けた。尾根を降りると谷を回り込むように渡っていく。落ち葉道は楽しい。フカフカな、フカフカな道。
流れのある川を2回渡るけれど、両方とも橋が壊れていた。二つ目の壊れ橋の向こうが、朝、訪れた集落跡。 人々が撤退して、この道はおきざられてしまったのかなぁ・・・・。
石の祠に手を合わす。ほんとうにありがとう。見れば斜面にかすかな道が縦横に、ちょっと辿ってみたけれどすぐ消えてしまった。かつては薪取りや水汲みや、いろんな用事で歩く人がいたのだろうな・・なぁんて、思い巡らす、わたしはよそもん。
てなわけで、あとは来た道を戻るだけ、30分ほどでで向村の駐車場所に着いた。
蛾ヶ岳の眺望は素晴らしかった。
このあたりの山々の魅力、行きたい山もたくさんできた。
下部町の尾根や、隣の尾根や、またその隣も・・・
でもいちばん印象に残るのは
集落の跡、地形図の破線の道・・・・
そこにかつての生活を感じたから?
雪が消え、
春になったらどんな景色が広がるのだろう
綺麗な沢、小さな滝、
春になったら、どんな花が咲くだろうか。
この小さな祠はすべてを見ていると思うんだ。
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コメント
ba_sobuさん、ごぶさたしております。
蛾ヶ岳は昨年3月に四尾連湖から登って、大平を巻いて三方分山へと歩いたのですが、写真の折門峠の表示のところで「あれれ?ここじゃないよね」と思ったのです。そしてその先の例の「←精進湖・四尾連湖→」の道標で、あ、実際の折門峠はここじゃないかな、と推測していたのですが、判断が正しかったということがわかりほっとしています。
向村への峠道の出だしは、よく覚えています。ここは地形図どおり道が最後まであるんだろうか、と思いながら、そのまま稜線を行ったのです。その気掛りも、今回のba_sobuさんの踏査でわかり、この報告は「そうかそうかー」と楽しく読ませていただきました。
それにしても、komadoさんとのニアミス、惜しかった(笑)ですね。
投稿: ゴン太 | 2007年1月21日 (日) 17時06分
ゴン太さん こんばんわ
最初の折門峠の道標には もともとわたしには馴染みになかった
下部とか折門とかの地名があり、そのときチャンと地図をだして確認すればよいのに、自分の行く方向ばかり気にして よしOKと先に進んでしまいました、あのとき、あの場所はT字路じゃなく十字路だったような気がするのです。 現地の道標と、地図上と 二つの折門峠がありますが、 その真実は どいうなんでしょうね。
あの一帯(といってもあまり歩いていませんが)滝戸山の東の地名も 地図の場所と現地の道標が一致していないので、 よそ者は困ってしまいます。
わたしはゴン太さんの歩かれた 釈迦ヶ岳から三方分山に行きたいです。
投稿: ba_sobu | 2007年1月21日 (日) 22時59分