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晩秋の大岳、海沢側から

2006年11月29日(水) 晴

奥多摩の大岳の海沢に、天地沢が流れこむ出合、その右岸の尾根が三の沢(みのさわ)尾根です。この尾根を上りオキノ中岩というピークで、鋸山から大岳への縦走路に合流します。大岳山頂で野鳥たちと遊んだあと、海沢園地に最短の、おなじみ海沢探勝路で下山しました。
『サァサァ、もう秋はお終いだヨ』と最後のカラフルな落ち葉たち♪

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海沢園地近く、苔むす岩にチドリノキの落ち葉積もりふかふか絨毯歩きます(^^)

【コース】 海沢園地P 9:00-とりつき(橋)09:15-915m 10:20-オキノ中岩11:40-大岳12:30/13:20-海沢探勝路-P15:30
【地図】 昭文社:奥多摩 2.5万:武蔵御岳、奥多摩湖

三ノ沢尾根の入口はこの橋から。ツルツル滑ってオソロシイ~~。Cimg5813s
へっぴり腰で渡るわたしたち。Cimg5821ss 

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尾根は杉林の急登で始まります。真っ直ぐな幹は清々しく、汗をかくけど一歩一歩が標高を稼いでいる実感があって、励みになります。
エイヤと台地状の場所に乗るとそこは雑木林。そしてまた杉ヒノキ林、そんな繰り返しを何度か・・・。右は杉林の林床を埋めるコアジサイの黄葉。上へ上へ広がって、なかなか綺麗でした 
(^^)

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左はみのさわ尾根の見せどころ、915mピーク付近。
きのう、おとといの雨で散ったばかりの落ち葉の堆積はもうふかふか、 ナラの葉っぱ、メグスリノキの赤いの、紅葉や楓も赤い、オオ、ここにも香るタカノツメ! 大岳にはタカノツメが多いのかも。
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やがて標高1000mくらいまで上がると 再び植林帯になります。こちらの木は心なしか痩せてて苦しそう。
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こんな掛け小屋を見ました、なぜか桟道と同じくらい掛け小屋も気になるこのごろです。

そして無事 奥多摩駅から登ってくるノコギリ尾根にでます。そこはオキノ中岩とか中岩山とかの名があるらしい。 
ノコギリ尾根は小笹に縁取られ、右手にはおおらかな展望があり、いつ歩いても気持ちよい尾根、大好きです。穏やかな登山道から岩岩帯になり エイコラエイコラドッコラショ、と上るとじき大岳山頂です

楽しいランチタイムには コガラ(左)ヤマガラ(右)が寄ってきて帽子や肩に留まったり、手乗りになったりと、フレンドリー♪♪♪ 

Kogarayamagara
下山のわたしたちを追っかけてきたコガラ君。バイバイまたね。

ノコギリ尾根を下り始めて直ぐ海沢探勝路への道に入ります。初めは尾根道で、葉の落ちた初冬の雑木林を快適に下って行きます。

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じき尾根から左の沢道に移ります、古い道標がありますが、きょうはちょっくら直進してみたら、大岩に塞がれました。少し登るとイワカガミ(イワウチワ)の葉っぱビッシリ。
『調査?』はここまで、道標通り左折し急降下し、沢沿いの道に。最後の紅葉が辺りをオレンジの世界にしていました、足元も散ったばかりなカラフルな絨毯。

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大滝が見えます、きょうは寄らずにゴメンナサイ。
三釜ノ滝あたりはチドリノキが多かったと、きょう初めて気づきました。
トップ写真のように上も下もまっきっき・・・。そして無事、園地に下りました。

Cimg5852kogara_1 大岳の山頂に棲むコガラ君
野鳥が手乗りになるなんて驚きです。、

そういえば 丹沢の塔ヶ岳では、子鹿が寄ってきたっけ。かわいいね~なんてニコニコしてたら、人のザックに首を突っ込んでおにぎりを食べようとしたので これには アッタマ来たよ!! (笑)

ではまた (^_^)/~~~

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つづら岩~馬頭刈尾根

2006年11月22日(水)快晴

晩秋の奥多摩を・・・と 大岳から東南に流れる馬頭刈尾根の、つづら岩~馬頭刈山~光明山を歩きました。 

Cimg5663 天狗の滝

【コース】千足P9:30-綾の滝 10:30(10)-つづら岩 11:20(11:45/12:25)-馬頭刈山13:45(20)-光明山14:30-林道へ15:30-荷田子15:50  
【地図】 昭文社:奥多摩 2.5万 武蔵御岳

千足から柳沢林道を歩きだす。左手に紅葉眩い小怒田ノ尾根が青空に突き上げている。馬頭刈尾根の富士見台に繋がるこの尾根に、ずいぶん執着した頃もあったっけ。けれどコワイトコロと聞いてから、すっと興味が失せてしまった。安・楽・軟ハイカーだもん~(^^)

Cimg5670 山に入ると杉林、綺麗な川に沿って延びる道をせっせと登っていく。真っ直ぐな幹の杉林は気持ちよい。ひと汗かいたころ赤や黄色の紅葉の塊があらわれるようになり、大きな石も見かけるようになる。やがて『天狗の滝:38m』(トップの写真)を過ぎ、しゅるしゅる流れる『綾の滝:21m』(右の写真)に出る。水の泡が落ちるようなので『泡滝』ともいうそうだ。わたしたちはみな、この滝のファンなので、休憩だ!(^^)

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『綾の滝』見物が終わると、樅の巨木がニョキニョキ現れる急登になる。木に勢いがあり姿も美しい。一歩一歩の踏み込みが着実に標高をあげてくれるので、大変だけど小気味よい。杉林は次第に雑木林になり、紅葉の色づきが張り合いになる、振り返れば南の山々が見晴らせる。遠く丹沢が青く霞んでいた。そしてもうすぐつづら岩だ。

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つづら岩、きょうも岩登りの人たちがヘルメットを着け準備に余念がない。
「少し登れば富士山が見えるのよね」と登り始めたら、そのままドンドン行けてしまった。 なぁんだ岩の上に登れるんじゃないの。今まで知らなかったよ。最初からあきらめて登ろうなんて思わなかったものね。

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つづら岩のてっぺんから、富士山が見えた、お天気が良すぎて朧雲がかかってしまったが、朧な富士山が浮かび上がりそれはそれで美しかった。大岳方面の馬頭刈尾根は杉林一色の濃い緑に覆われている、馬頭刈山方向は満艦飾の紅葉色だ。ヤッホー。

つづら岩から東に向かう。馬頭刈尾根は晩秋の里山そのもの。散り残る紅葉はけっこう色華やかだし、コナラは黄茶色に燃えていた。なにより気楽に歩けるのがいいね。下りたくなったらどこからでも下りられる。

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鶴脚山は相変わらず、二つのピークに道標があり(924mと916m)、わたしたちはこれを”鶴の脚は二本だからだ”と理解している?? 924m峰は以前は岩と灌木低木で狭かったけど刈り払われいっぷく好適地になっていた。916m峰はエアリア地図に表記されている峰?でもピークというより道の途中という感じ。
馬頭刈山を下りると杉の巨木が目立つようになる。高明神社跡あたりからはいかにも境内らしく大杉があちこちにでてくる。

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そんな杉の大木に敬意を表しつつ、階段を下りずんずん下り、石の鳥居をくぐると道は分かれ荷田子へは直進。歩きやすい勾配、地面はフカフカ、快調におりていたら材木屋の上に出た。このまま真っ直ぐなのだろうか?・・・なんだか遠回り? 直ぐ下の急坂にロープがあるので、ロープを伝いアヤフヤな細道を行ったら材木屋の庭に出てしまった。だから正しい登り口は分からないまま、公道に出てそのまま荷田子に到着した。

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荷田子の龍殊院というお寺の脇を通る。素晴らしいお庭のようすがかいま見えた。

Cimg5720s 先日の飛龍山の長尾根で見た香りのよい落ち葉をきょうの馬頭刈尾根でも見た。

この葉、タカノツメという名前の木らしい。

お教え下さったみなさま 
ありがとうございました <(_ _)>

ではまた (^^)/~~~

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巨木美し日原小川谷源流域

  2006年11月18日(土) 晴のち曇

日原の小川谷源流域を歩きました。尾根をわたり延びてゆく上段歩道はいくつもの林をぬけてゆきます。そこには表情豊かな巨木たちがいました。(^^) 見上げながら触りながら歩くうち、葉を落とした裸の美しさに目をひらかれてゆきました。それはわたしにとってドギドキする出来ごとでした。

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1480m峰付近のダケカンバ

【コース】小川谷林道終点P07:30-三又07:50-滝谷 09:05(20)-1480m 11:50(50) -巡視路 13:20-酉谷山△ 13:55(10)-酉谷小屋 14:15(20)-三又 15:40(25)-P16:30    【地図】 昭文社:奥多摩  2.5万:武蔵日原

沢沿いは遅くまで紅葉が楽しめます。山腹は裸木たちのベージュの毛布でこんもり覆われているのに、沢沿いは艶やかな赤や黄色のグラデーション、赤はヤマモミジ 黄色はおそらく チドリノキ・・・? そんな沢道を三又に下りました。

四間小屋尾根にとりつき、カラ松林を登り、上段歩道に入ります。若いブナ林の中を滝谷方向に下ります。”すりばち”のような撓みには、陽がまだ入ってきません。灰茶色の落ち葉の広い斜面に、ぶなの木が点々と寒々と静かで、まるで幕開きを待つコンサート会場のような雰囲気です。

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わたしたちは、ふかふかな靴の感触を楽しみつつ、時々現れるブナ親分にあいさつしながらくだっていくと、緑の苔石が広がる源頭の風景がひろがっています。
あっ~・・・・、空気が変わったと気づく瞬間です。まわりにはそこいらじゅう、のっぽのシオジたちが居並んでいるのです。

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おどけた顔のウロのある木もあります。カツラの木も伸びやかに天に向かっています。こんな落ち葉のひろがりに上段歩道は一条の窪みとなって延びています。僅かな窪みは行くてを微かに示してくれてます。そんな道を歩かせてもらっているのです。そっとそっと、壊さないようにと、歩いていきます。

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どっしりとたカツラの木。わたしたちは斜面を下っています。向かうは滝谷には陽がさして黄葉が輝いています。沢音が聞こえてきます。

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ホラ、見えてきました。滝谷に向かってまだまだ下って行きます、沢の音が大きくなりました。前方の谷底から眩い光が溢れてきます。

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滝谷のほとりでいっぷくし至福の時をすごしてから、沢をを渡ります。
そして
チドリノキの黄金色の中を這い上がるように尾根に上がりました。
青空を仰ぎ息をつけば、尾根上にも大きな木が待っていてました。

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・つ栂と?の合体木

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この木を目印に尾根を乗越し下ります。谷底には再び黄金色の渦巻きがあり、次の尾根を上がれば若いぶなの木の優しい林がひろがりました。

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尾根と谷のうねりを、こんなふうに感じながら歩ける幸運はめったにありません。ですからきょうは、なんとも貴重な経験です。谷から上がれば新しい尾根が姿を現し、その尾根を越えれば、別の新しい谷が待っているのです。

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落ち葉の敷き詰められたこんな鞍部をわたります。

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ここからは、1480m平頂に繋がる西の尾根を登ります。木の間越しにウトウノ頭。↓

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どでかい木がでてきました。これは何の木?? やっぱりシオジかな? 

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やがてダケカンバの林になりました。あれもこれも、、カンバだらけ・・・・灰白色の照りが美しい。Cimg5566 はじめてタワ尾根を歩いたとき見たダケカンバとおなじやつ。
こんな木が何本も姿を見せます。

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↓この木は 栗です。 イガがたくさん落ちていたので分かりました。

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わたしはこの木が大好きです。横に張りだしている枝の具合が、熊さんが座るのにちょうど良いんだもの。まだ栗の実が木にいっぱい成っているとき、熊さんがこの枝に腰掛けて、背中を幹に寄りかからせて、夢中になって栗を食べていたと思うのです。

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左は 「ダケカンバのなかのダケカンバ!」・・・木の皮の剥がれ具合もサマになってますよね?  (^_^;)

1480m峰はこんなダケカンバの林でした。(トップの写真)

枯れたスズタケが、つい最近までヒトを寄せ付けない場所であることを教えてくれます。
ランチをいただきながら、わたしたちは静けさにどっぷり浸っていました。
曇り空の下のすっかり落葉したダケカンバ林は、寂しい色合いでした。
芽吹いて新緑になるころはホントに素敵でしょうね。来てみたい、心から来てみたい。

でも今のこの季節、木はそれぞれの個性、存在を、わたしたちに見せてくれたと思うのです。

1480m峰から鞍部におり登り返すところ、大きなブナが見下ろしていました。

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長沢背稜の巡視路に出れば30分で酉谷山に到着。
わたしのジンクス「酉谷山は曇る」は今回もアタリでした。トホホ・・・

Cimg5610s 酉谷小屋で小休止したのち、登山道を辿って三又まで下りました。すでに陽ざしは弱まり、照らす力はありません。川筋の紅葉は今まさにサカリ、陽ざしは弱くても美しさは充分。 

きょうは最後の最後まで、愉しませてもらえました。三又でゆっくり飲んだコーヒーも忘れられない・・・

Cimg5624s きょうは、いつもの尾根を登り下るのとは違ういっぷう変わった山歩き。尾根の起伏をなぞるという・・・不思議な感覚。こんな一日をえられたのもkomadoさんのおかげと、気持ちよく反芻していたら
「カラカラ、きーきー。」 
なんだ?なんだ? 猿だ。
アレェ~ わたしたちが帰る道の崖の上からこっちを見てるよ。
案の定、谷キワの細い登山道を歩いているとき、大きな石を落としやがった。危ないぞ、ぶつかるとこじゃない? 「こんにゃろう!」なんて言ったのは誰?(もちろんわたしじゃありません)

猿は恐いよ。

ではまた (^^)/~~~

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大室山は冬じたく

2006年11月15日(水) 晴れ&荒れ

道志の椿に駐車。椿沢右岸の大室山の北尾根を登り、左岸の前大室の北尾根(ヤケハギ尾根)を下りました。大室山~加入道山の吊り尾根は、木道が出来、鹿柵が出来、さらに今回は建築資材が置かれていたりと、訪れるたびの”進化”です。
登降した尾根はお変わりなく
~ホ~(^^)

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大室山の山頂北東面のブナ森を歩きます・・・・もう落ち葉の積もるころ、。

【コース】 椿P 08:30-850m 09;20(15)-934m 10:05-1200m 10:30(15)-雨乞石1200m 11:15(20)-大室山 12:10(35)-前大室13:45-加入道山往復(+20)(10)-前権現14:30-750m15:00(10)-グランド上15:50-P16:10
【地図】 昭文社:丹沢  2.5万:大室山

Cimg5278s_1 国413から道志川を椿大橋で渡り、キャンプ場近くに駐車。2.5万地形図のほぼ破線通りに登って行きます。
まずはヒノキ林の急勾配を息をきらしてがんばって、抜けるとこんな晴れ晴れとした落ち葉の広がりが待っていました(おそらく標高850mあたり)

急勾配も雑木の中は楽しいね♪ Cimg5302s ちょうどもみぢも見頃だし♪ ワオ~お隣の尾根をみて♪ 金襴緞子の裾模様♪ おゝゝ、前方にキラキラな紅葉山♪ あれは934m手前の小山です。♪ そのキラキラを通り抜け943mピークは大室指への道との分岐点、古い道標、かつてのベンチは崩れたままに。 

つかずはなれずヒノキ林が現れ去りてまた現れて、雑木にブナも混ざり始め、大きな石がボコボコ現れ、気づけばカラマツ林の急登をハァハァ登っていました。カラマツはほとんど葉も落ちて、林床の落ち葉の広がり美しい。木立を透かせば遙かな空に白い山々が見えました。あぁ北岳だ、荒川?聖?。さらに登れば南アの全貌が見えるよね。楽しみだなぁ。(^^)

Cimg5327s からまつ台地でほっと一息。・・で、もしや!!ここ「椿分岐」?、
確かに尾根が別れています。エアリア地図では赤破線だけど、下るとき分かるだろうか、なぁ? そういや以前、大室指に降りことあったんだヨ。でも特別の記憶ないのです。あのときは苦労なく降り口を見つけたということだけど・・・うーん??

この先は登山道らしく階段の残骸が続いています。暗いヒノキ林にそっての急登です。
ただ黙々と登るのみ。このあたりの雑木はみんな葉が落ちて、おまけに空に雲がかかってしまったせいか単色の山景色。
でも苦労?が報われて、ヒノキ林が終わった1250mあたり、ぶなの巨木が目立ち始め、やがてでっかい岩が現れました。

雨乞石、かつて道志に人々によって雨乞の儀式がおこなわれたという、もちろん上に乗り、北の空を眺めました。大菩薩の山々が意外に近く見えるのです。右に石尾根、雲取、飛龍、奥秩父の山々・・・。左には御坂、三つ峠、白い北岳や甲斐駒、そして荒川・聖もクリアに。でも、空の真上の大きな灰色雲が 気になるなぁ・・・

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ここから山頂までブナ林を散策気分(トップの写真)、大きく迂回し茅ノ尾根の方も歩いてきました。(下の写真) どの木も個性豊か。ウロのある木、瘤を持ってる木、ぐねりと曲がっている木。根元から二またに別れている木。倒れている古木には緑の苔がついていたり、キノコを生やしていたり。

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大室山の三角点の前にシートを広げたころには、あたりははすっかり霧に囲まれ寒いのなんの・・・・そそくさとランチを済ませ加入道山に向かいました。

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加入道山をピストンして、前大室から北尾根を下ります、一本調子の直滑降です。
でだしはこんなのどかな尾根。(下の写真)

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10分ほどの前権現はアセビの台地、祠は潰れて屋根だけ哀れ。ベンチと思える残骸あり。オムキャンプ場への尾根を左に分け、わたしたちは右。 道標&テープはオムを指し、椿方向はさりげない、ムラサキテープ。

さてさて椿にドンドン下る、うすい笹藪もでてくるが尾根を失わなければ大丈夫。1280mあたり?の台地には横浜市の石標あり。ホッとする空間だけど今回はすっとばす。道形は不明瞭。ヒノキと雑木の境を下ればよいのです、とはいえきょうは枝打ちのヒノキの枝が足元を邪魔して煩わしかった。気分良いからと雑木林の方に惹かれちゃう、でも深入りは禁物だよ~

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下るほどに陽ざしが戻り、黄葉が戻って、作業の人たちが休んだところと思われる気持ちの良い小広場で、最後の休憩。バームクーヘンやらラ・フランスやら、小町まんじゅうやらをいただきます。麓の生活の音が聞こえています(^^)。
そこから40分ほどくだり
無事テニスコートの上に出ました。

きょうもよい山をありがとう。

では また (^^)/~~~

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初めての飛龍山

2006年11月8日(水)快晴

雲取山のとなりにどーんと構える飛龍山、計画を立てるたびに障りが起こり、なかなか行かれない山でした。でもきょうこそ、掴まえた!

後山林道終点あたりに駐車、長尾根を辿り飛龍山に立ちました。長尾根は名前のとおり長い尾根、たいそう時間がかかりました。飛龍山からは北天のタル、三条の湯そしてPに戻りました。

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長尾根の急登はササヤブ漕いでのきついアルバイト、けれど1800mくらいでこんな台地に乗りました。足元にそよぐ笹と黒木は、わたしにとって”奥秩父”そのものの景色、来られてよかったとしみじみ思ったのです。

【コース】 後山林道P 07:50-とりつき08:20-(10)登山道09:15-1320m(長尾根稜線) 09:35-1400m圏10:25(10)-1700m圏11:40(10)-1800m圏12:30(10)-前飛龍からの稜線1940m 13:10(30)-飛龍権現 13:55-△飛龍山 14:15(10)-権現 14:35(10)-北天のタル 15:25(10)-三条の湯16:50-P 17:15
【地図】 昭文社:雲取山 2.5万 丹波、雲取山

7時半ころ後山林道終点についた。平日なのに車でいっぱい。仕方なし、少し戻った路肩に駐車する。登りだしは標高1000mくらい、のっけから紅葉の渦に圧倒された。

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「きょうは長丁場」と分かっている。Cimg5157s でも、ああ綺麗・・・と立ち止まって見とれてしまう。  とりついた尾根は足場が悪い。気を遣いながら這い上がり気味に登ってゆく。左・右そして天井も極彩色。細かな葉を透かし真っ青な空が覗いている。陽ざしの輝きがありがたく嬉しく、こんな日に山に来られる幸せを思う。
Cimg5170s やがて右側からヒノキ林と作業道がやってきて、じき三条ノ湯からの登山道とぶつかる。そのまま尾根なりに道を突っ切り上を目指す。落葉している木が多くなり、スズタケが現れ始めた。
Cimg5180s とりつきから約1時間でやっと長尾根の稜線に乗った。意外にも藪のないアセビの林だった。歩きよいなだらかな道が続く。ときたまスズタケが茂りだすが、藪というほどでなく、すいすい歩いていかれる。    あんなに気負っていたのに拍子抜け、嬉しい”予想外”に、みな上機嫌だ。
Cimg5192s ときおり展望がひらけると、ミサカ尾根や熊倉山のゆったりとした姿が延びている、反対側には飛龍山が貫禄タップリな姿で『早く来いよぉ~、待ってるぜ~』とエールを送ってくれる。(写真左)
1400mあたりで休憩、その後きつい登りになったとたん、大きなに行く手をふさがれた。ホイ来た、と乗り越える。アララ、まただ。こんどは巻かねば。この先、このような石(岩)が道をふさぐけれど、越えて行かれないときは巻く道があるので大丈夫。 イワウチワの葉が春の様子を伝えてくれる。ヒカゲツツジのお姿も見かけたような気がする。Cimg5193s こんな感じでルートに気遣いながら登っていると、いつのまにスズタケが背丈より高く、密になっていた。意外や切り開かれているので、経路を作りながら掻き分ける必要がない。少しは楽なはず。かなり登ったよね、と前を見ると、飛龍や前飛龍は近づいているどころか遠くなってしまった感じ。あーあ、遠いねぇ。どうなっているの? もう11時半だよ、お昼までには(前飛龍に)着けないね。 ゴハンどころかゴホンゴホン、埃も立つヨ。
Cimg5202s そんなときササの間からニョキッと現れたダケカンバの大木、空に向かって枝を広げていた。次々と大きなダケカンバが現れだす。標高が高くなったシルシじゃない? 鷹ノ巣山あたりのダケカンバ、タワ尾根のダケカンバ、さまざまなダケカンバとの出合いをふと思い出した。よっし ガンバルゾ!! ぐいっと台地に上がる。先頭のKさん「なーんかヤブが薄れる予感ヨ」  ほんとだ。ササの丈が低くなった、うほーい、ふつうに歩けるよ。
ここに広がる景色は、わたしの中の奥秩父そのもの(トップの写真)。笹原はゆっくりくつろぎたい魅力に溢れていた。眼下には三頭山の堂々とした山容。大菩薩の山々も嶺から滝子まで一列に並んでいる。そして遠く青い山々は丹沢、みんなで夢中になって「あれが丹沢山、あれが大山、じゃ、あれは大室山ね」と同定にいそしんだ。

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奥秩父の、こんな笹原と黒木の中を歩いていると、スペシャルな感があり、気持ちが高ぶってくる。最後はシャクナゲの木々を抜けて稜線に立つ。前飛龍1954mから一つ北のピークだと思う。はじめて見晴らす遙か西の空には、上州の山々、妙義山や雪のついた浅間山が見え、あらためてここは奥秩父なんだと思わされる。
前飛龍は展望がよいとのことだが、今回はすぐ北の飛龍山に向かうことにした。
ところがここにきてもまだ、飛龍山は近寄りがたい高さで聳えている。えーっ、だいぶ登るのじゃ? もういいよ
、飛龍山あたりに行ったってことでも、なァんて・・・30分が惜しく、つい弱気になってしまう私。

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長尾根から登りついた稜線を振り返る   富士山

なだらかな稜線から飛龍への登りにさしかかると、ふたたび展望が開ける。「あ、富士山だ」 思いがけなく富士山がすっくと空に立ち上がっていた。雪の薄衣をまといメタリックに光ってた、わーお、すっごい! しばし魅入り、感じる時の流れ・・・やっぱり飛龍山に行こう(^-^) せっかく来たんだもん。30分くらい、どうにかなるよ
飛龍権現は、巻き道と山頂への道の分岐点。ここに来るまで思ったより登らねばならなかった、途中で右に下る道が分かれ、いったいどこに行くのだろうと、みなで不思議がった。飛龍山にはシャクナゲの道を20分ほどで、大した苦もなく到着する。今までマーキングが皆無だったのに、この短い道程に紅いのやオレンジのやテープだらけ。倒木が重なるような樹林のピーク(最高点?)を乗り越え三角点のあるピークに立つ、『飛龍山 山梨百名山』の道標も立つ。南が開け富士山や丹沢が見晴らせた。いままで飛龍には展望がないと聞かされていたから、意外だった。

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三角点峰の手前の最高点峰?    飛龍山へのシャクナゲの道

山頂から直に北天のタルに下る案もあったが、もう時間的にリミットなので冒険を避け、飛龍権現に戻り巻き道を歩く。北天ノタルからは夕暮れの迫る道を三条ノ湯に向かう。標高が下がるにつれ、あたりの黄葉紅葉が輝き始めた。

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オオミズナラ、たくさん見かけた    残照のヤマモミジ

夕陽が山陰に隠れたしまった谷に、惜しげもなくばらまかれている赤や黄色、そこを突き進むわたしたちは恍惚感の中にいる。4時半を過ぎ光りはどんどん薄れてくる。それでも紅葉黄葉は輝き続ける。カメラにはうまく取り込めなかったけれど、歩くわたしたちの心にはしっかり刻まれている。やがて川音が高くなり、煙の匂いが優しく心を揺さぶりはじめる。三条の湯(山小屋)の青い屋根が、紅葉の中に見えてきた。
こんな所に泊まっての紅葉狩りって、本当の贅沢かもしれないな、もしわたしに、一泊する時間ができたら、きっともっと遠くの山へと思ってしまうだろう、ここに泊まっての登山が出来るそんな余裕が持てるのはいつのことかなぁ。
三条の湯からは掃き清めたような登山道。あたりはドンドン薄暗くなり、山は色を無くしていく。足早に下り駐車場所に戻ったのは5時過ぎ。帰り支度をしている間にすっかり暮れてしまった。

Cimg5233 飛龍権現

あらためて ことし最高の紅葉と 秩父の山深さを知らせてくれた飛龍山に感謝です。

こんどはぜひ 岩岳尾根から登らせて下さいませって、
お願いしておきました・・・・(^_-)

では また  (^^)/~~~

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黍殻山★渋山にも秋・煌めく

先週に続いて丹沢。
上青根から北西尾根を伝い黍殻山(1272.8m)~姫次~袖平山と歩きました。

Cimg5058s
登りの黍殻山北西尾根・・・・・・、秋色に染まる・・・・・・・

Cimg5061a 黍殻山ってどこ? 姫次~焼山の間です。丹沢主脈にありながら、縦走者は巻いてしまう。それもそのはず、展望なし、公式な山名表示なし、ベンチ無し、代わりに雨量計が陣取っているのです。かつては草ボウボウで足の踏み場も無かったけど、今はすっきりした広場です。

2006年11月1日(水) 快晴

【コース】 上青根P 08:00 -850m-黍殻山11:00-避難小屋11:30/12:10-八丁坂ノ頭-姫次-袖平山13:40/14:00-944m-林道15:40-P16:00 
【地図】 昭文社:丹沢 2万5千:青野原

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とりつき。上青根は姫次へ向かう林道の再奥の?民家の先の鹿柵前に駐車、手前に白い階段がありそこから山に入らせていただきました。すてきなな杉林です。そしてすてきなヒノキ林になります。伐り残された樫?の根元の山の神さまにちょんと手をあわせます。だいじにされているこの森を、歩かせてくださってありがとうと伝えます。
ヤブツバキの群れるそばを過ぎ、急登、急登、ちょっと下ってまた急登、地形図どおりに尾根は向きを変え、しだいに赤松が増えてきます。

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太い幹と健康な濃緑の葉、がっしりした容姿は意志の強さを発します。そのパワーをうけとり、元気に歩いてゆきます。岩陰にはセンブリやリンドウが咲いています。赤松を透かして見える、
カラマツの黄緑のグラデーション。登るにつれて黄葉は真っ盛りになり、朝日をあびて光っています。おあつらえむきに広がる草地で、カラマツの紅葉狩りとしゃれこんで、まんぢう、だんご、だいふく・・(^^) 
『神奈川水源の森』の赤頭の白標柱が点々とついてきます。

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標高1000mくらいから、雑木林が広がりだします。調査のための鹿柵がところどころに出てきます。トウカエデのオレンジ色
★、ダンコウバイの鮮やかな黄色★、(写真上)。わたしたちは夢ごごちで歩いていきます(トップ写真)。谷底もずっと錦織・・・。
相変わらず急登ですが、足がドンドンうごいていく感じ。

Suigen_2 実は昨年の3月の、丹沢にドカ雪が降った直後、ここに来たことがありました。その時は吸いこまれそうな青い空と真っ白な雪の尾根が印象的でした。水源の標柱もご覧の通り、雪に完全に埋まっていたのもありました。
ところがきょうはなんとも親しげな装い。陽ざしは優しく、木々も落ち葉も歌い出しそう 谷底もお向かいの尾根も~♪

 

黍殻山山頂は素通りし、少し西の避難小屋でランチタイム。

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青草の広場は芝生の庭のよう。白い建物が北欧風の針葉樹の森に囲まれて、メルヘンチックです。「ヒノキも、自然に任せるとああいう樹形になるのか」と妙に感心。
この広い空間にはわたしたちだけ。見上げる秋空には刷毛ではいたような雲が浮かんでいました。

Cimg5083s 姫次に続く道、カラマツは枯れたような茶色が多かったのは意外だし残念。もう散り始め落ち葉が積もっています。カラマツは音を吸いんでしまうんだ。
八丁坂ノ頭を通ってゆきます。午後の太陽に光る笹、なんとなく寂しげに見えるのは、秋だから?、そうだよね、秋の午後は寂しいな、ただ笹原を歩いていると、そうだよね。

Cimg5101s_1 姫次から袖平山に。 5月はシロヤシオの花咲く道です。左側の谷を隔てて、蛭ヶ岳が小屋を乗せて聳えています。裳裾はあでやかな錦秋。『きょうとあす、蛭の山頂から、夕陽が富士山に落ちるのを見られるのです』 姫次でおあいした二人連れがおっしゃていました。うーん、富士山、夕方までに雲から顔を覗かせてくれるかなぁ。

Cimg5110s 袖平山頂で最後のノンビリタイム、
あたたかいコーヒーを入れ、あんぱんをパクつき、ごろりと伸びる。やまあわに囲まれた草の香りのいごこちよさ。
いい気持ちでいると冷たい風が忍び寄ってくるのです。

Cimg5121s 山頂から駐車場所まで一気に北尾根を。(なんと私製道標あり)
ぶなは散り終え、繊細な梢を空にさらしています。コンパスをほぼ北に当て、尾根なりに下っていけばよいのですが、1300mあたり広尾根になったとき、左側にそっていると分岐に気づかず、左の尾根に引き込まれてしまいますぞ(苦い経験ありますのじゃ)(右写真:1300m分岐にある赤松)
その先も尾根なりに下り、笹をいっとき漕いだ910m分岐で右折。あとはもうガンガン下るのみ。ガンガンガンガン・・・最後は緩斜面になり尾根の形はうすれますが、マァ、テキトーに道を拾って下っていけば、林道終点に到着。林道といっても石ゴロなので気を抜かぬよう歩いていくと、20分ほどで今朝の駐車場所に戻ることが出来るのです。めでたしめでたし(^^) 

Cimg5075 ☆☆☆  姫次に繋がる道は
散ったばかりの落ち葉カラフル、
歩く気分は、おお、ゴージャス ☆☆☆

ではまた (^_^)/~~~

最後の下りのおかげで腿の筋肉張ってます。

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