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沢道はお花いっぱい・倉岳山

2006年7月26日(水)  晴れ

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下山の月夜根沢沿いは見どころ満載でした。  イワタバコも満開

ほんとの夏はまだこない。湿気むんむん、体はだるい。だから前道志の倉岳山は、ちょっとズルして猿橋駅からタクシーで鈴ヶ音(すずがおと)峠まで上がってしまう。

【とりつき~大秋田山~大桑山】 ゲートからは林道なりに突坂峠まで行けるのだけど、山の空気をすったら、いつものヤンチャ心が活動を始めた。 「ほら、擁壁に刻まれた細階段をみつけたよ、これ登ろう! 昔の鈴ヶ音峠越えの道がきっとあるよ、」 
階段を登ると道がない。けれど尾根はすぐ上に見えている。エッサエッサと上がれば、思ったより立派な踏み跡が延びていた。左は鈴ヶ音峠から九鬼山東尾根に繋がる道(でも今は車道の切通し、行き止まりのはずです)。 踏み跡って意外に長く残っているものだなぁ・・と感心しながら、右の突坂峠方向に。道はハッキリしているけれど、
所々倒木で塞がれている、いつしか全体がヤブで覆われ消えてしまうだろうか。
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じき、T字路にでる。 「そうだっ、ついでだから大秋田山に寄っていこう♪」 と思いつき左折した。記憶の好印象の気持ちよい道は、きょうも 緑、緑、ただ緑、花はといえば ヤブレガサにコヤボウキにフジカンゾウ、なんとも地味な花たちよ。
大秋田山(鈴ヶ尾山)の三角点を確認してユーターン。
突坂峠はアップダウンがちょいとあり、ハァハァ、息を弾ませ、登ってそしてまた下る。木々が低く見晴らしよいとこでは草が生い茂り、露でズボンがびしょびしょだ。峠のお地蔵さまがこの辺りにいらしたはずと、探してるうちに林道に出てしまった。きっと草に覆われてしまったんだね、挨拶できなくてゴメンね。

ガードレールをまたいで林道に出る。対岸に大桑山への道あり。緑いっぱいな緩やかな道、「暑いね、蒸しているね、今はお花が寂しいね。」 風もなく、額から流れる汗をふきながら粛々?と、登って行く。Cimg2749s_1  「6月だったらキイチゴがなっていたのに・・」 そんな登りに飽きたころ大桑山に到着した。
よう
やくいっぷく。冷え冷えのメロン。とろけるように美味しい、オイシイ、オイシイノヨ~、しわせダナァ~   「やっぱり、きょうは、まだホントの夏じゃないのね、こうやって休んでいると涼しくなってくるもの」

【大桑山~高畑山】 わたしは、ツツジの小さな花がないかとキョロキョロしながら歩いていた。けれどないところにはないものだ。おおむね濃い緑の林の道、どころどころ視界が開けると、ススキやエビガライチゴがワオ~っと覆い被さるように繁っている。「な~んか晴れそうよ」 期待どうりの雲行きに心も軽くなってきた。

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↑は途中のナイフリッジをわたっているところです。
こんな変化も楽しい道のり。

Cimg2760s_1 そろそろ高畑山というとき、やっと華やか系?のお花がでてきた。ホタルブクロとギボウシ。いつもは「ふ・」と通り過ぎちゃうけど、きょうはちゃんとカメラに収める。タケニグサまでシャッター・パチリ。
高畑山には誰もいない。ゆっくりくつろいだ
。マンゴーのシロップ漬け(半解凍)をシャリシャリ、うまい~冷え~~、見えない富士山を惜しみ、社会情勢を嘆き、芸能ネタでワハハハ、地域のお得情報の交換など(^^)。誰もいない山頂でのお楽しみ (^-^)

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【高畑山~倉岳山】 今までよりいっそう涼やかになった登山道を倉岳山に向かう。
前道志の山々では、倉岳山を気に入って何度も訪れている。穴路峠を過ぎると木々が高くなり、山の風格が増した気がする。ぐいっと勾配がきつくなる。
もうそろそろ山頂だというとき、急に晴れてきた。木々を透かして青い空が見える。眩しい陽ざしが林の底まで注がれている。木々の、葉っぱの勢いが違ってきたゾ。そうだよね
いまここにいるだれもかれも、太陽を待ちこがれていたんだもの。

Cimg2792s ←倉岳山の山頂
富士山は依然として雲の中。ランチのあとは、みんなでねころがって空を眺めた。「ひさしぶりだね、こんな青い空・・・」 白い大きな雲が猛スピードで流れている。音がない。
いろんなチョウチョが現れて去っていく。黒い大きなアゲハチョウは、表にすてきな青いラインを光らせてた。黄茶の点々模様のチョウもヒラヒラ。

倉岳山~立野峠~梁川駅】 立野峠からの月夜根沢沿いの下山路を。実はこの沢道がきょうのハイライト。出合の水場でひとやすみした。大きなトチノキの下に新しいベンチが出来ていた。

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水辺の花が咲く。ギンバイソウ(左)とクサアジサイ?(右)

沢沿いにトチノキの大木が現れる。存在感がずっしり、太陽を背に受けて神々しい。
いちいち立ち止まっては幹を眺め、見上げては枝の広がりを眺め、再び目を落として太い根っこを眺める、危うい山の斜面を支えてくれている逞しいねっこだ。

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・・

・・

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川の流れにはテラテラした大きな葉っぱが見える。やっぱりだ。イワタバコが最盛期(^^)。なんともしっかり育っている、こんなに茎が太いなんて驚いちゃうヨ。 栽培している畑の野菜のような感じ。もちろん、みんな大喜びでシャッターをパチリ、携帯もパチリ。こんなにしげしげ見ることができたのは初めてだった、興奮もの(トップの写真
)。

満ち足りた心の帰りの道。 Cimg2889s_1
涼やかなせせらぎ、小滝はリズミカルに音を奏で、淵は翠いろに澄む、大きな岩が現れ、岩の上には木が生え、苔が光る。ギンバイソウ、クサアジサイ、フジカンゾウの花がさく、最後は優雅なタマアジサイが見送ってくれた。

そうしてポンと車道に出る。
塩瀬橋を渡れば梁川駅はすぐそこだ。

【コース】 
猿橋→鈴ヶ音峠-大秋田山-大桑山-高畑山-倉岳山-立野峠-梁川

Cimg2905s 車道の傍らには、ずらっ~とお地蔵さまたちが並んでいました。
はじっこにいらしてたは観音さま? 

きょうも また ありがとうございました

では また   (^^)/

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コメント

久しぶりの晴れ間の水曜日 きっとどこかに・・・
うらやましいです しばらくどこも出られません
倉岳山は前道志になるんですね
3年前の冬 小篠貯水池から入り雪の高畑山 倉岳山を歩きました
そして 翌年 3月下旬 麓が桜満開のころと・・
前道志の山域だなんて知りませんでしたがとても気持ちのよさを味わいました
木々は当然葉を落としていましたがそれも楽しく 新緑 紅葉はもっとすばらしいだろうね と会話したことを思い出します

暑さに弱くて夏は暑いだろうと避けてきましたがとんでもないですね
こんなに気持ち良さそうで楽しそう!

投稿: カルディナ | 2006年7月29日 (土) 22時37分

カルさんこんにちわ

しばらく お出になれないなんて お忙しいのですか?
前道志の中でも倉岳山は風格ありますね。国道20号から眺めると 低山と思えないどっしりした構え 惹きつけられるものがあります。梁川駅の酒屋さんに【倉岳山】という地酒があるくらい(笑)


このブログにはこの冬に登った記録があります。
 
http://1203.air-nifty.com/_aozora/2006/02/post_c69f.html

、前道志は 秋山側からも行かれるし、いつの季節も優しく迎えてくれる山並みですね。
夏は この月夜根沢のコース 断然オススメします
おそらく秋も 良いと思います。 
トチノキの巨木たちに ぜひあいに行って下さいね。

では では

投稿: ba_sobu | 2006年7月30日 (日) 18時42分

冬のレポート 読み直させてもらいました。
私のしたことのない楽しみ方をしていますね。
我が相棒の好きそうな遊び方・・・
方角感覚が恐ろしくでたらめで時々あきれられているので私なら遭難してるかも(苦笑)
以前 高尾北東尾根を日影沢から入ったのですが渡渉地点はすぐわかったけれど尾根に上がる道がわからなくてピッケルでもほしくなるような急斜面を時々ずり落ちながら 強引によじ登りました。大丈夫 だいじょうぶという相棒さんでしたがちょっと不安でしたよ。尾根に出たらはっきりした道があり ほんとにホッとしました。こういう快感なのね ba_sobuさんが楽しんでるのは(笑)

投稿: | 2006年7月31日 (月) 08時55分

ごめんなさ~い!名前を忘れました。
カルディナでした!

投稿: カルディナ | 2006年7月31日 (月) 08時58分


”急斜面を時々ずり落ちながら 強引によじ登りました。”

強引に、ではありませんが 必死な這い登り運動がたまらなく、上がったときに出会える清々しい道で お水を飲むのも好き。現在位置と戻れる道確保の上(^^) が、時々しくじる(^^;)

投稿: ba_sobu | 2006年8月 1日 (火) 08時14分

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