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椿丸~織戸峠~大栂~菰釣山

丹沢の西はしの 椿丸・・織戸峠・・大栂・・菰釣山 を繋いで歩いてきました。 

昭文社・丹沢地図の左下の赤線からはずれたヤヤ広い薄緑色の部分、その真ん中に『織戸峠』があります。この峠越えをしてみたいと、ずっと思っていました。

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椿丸(902m)からの展望。  カヤトの稜線を辿ると、右半分植林の 920m峰に着く、   その裏側の鞍部が織戸峠、尾根は左後方にのび、右に左にカーブしながら大栂(1204m)に至る。大栂の奧にうすく見えるのが菰釣山(1379m)です。

2005年11月23日(水・祝)

じつは去年の春先 菰釣山起点で辿ろうとして失敗したいきさつがあり、今回はそのリベンジ。 かよわき女の二人旅、日暮れの早い季節ゆえ、時間切れが心配です。というわけで6:25登山開始、(山中湖/平野の奧の切通峠の手前から)

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切通峠(霧氷が美しい)06:35      峠からフカフカな落ち葉道を下る

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林道はちょうど紅葉の真っ盛り   そんな林道を1時間歩いて水ノ木橋に到着07:55

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ここ↑からとりついた(08:05)     急な勾配、密藪、杉林を過ぎると↑石のグズグズな斜面になり緊張した

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820mで尾根に乗りじきすてきな広がりに 09:00  ススキ帯ぬけ、いよいよ椿丸山頂だ

CIMG7232s椿丸(09:45~10:10) 遠くから眺める椿丸は、低いながらも”堂々とした風貌”をもつ。 きょうは密藪を抜け、ガレた急勾配をしのぎ、のぼりついた主尾根は大きな樹木のゆったりした稜線。紅葉を楽しみゆるやかな起伏を越えていく♪。そして到着。椿丸ってここ? ほんとに? 山が消えちゃった感じな、そんな山頂だった。(トップの写真は山頂からの展望)

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(左)山頂のこの木は☆☆☆。大らかに枝を伸ばしていた。 (右)椿丸をふり返ってみる。やっぱり山頂はどこ?って感じ、この形で損をしてるんだね、きっと。

笹がうるさい、左下に道があるけど??なので尾根上をゆく。「ダニがいるかなぁ」なんていいながら、ササを掻き分けて進んだ。密藪というほどではない。 920m峰をあっけなく越え、やがて笹は消え・・・

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なんて綺麗なところだろう。と思いながら雑木の間をぬけていく

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そこが織戸峠だった10:35。             クロスする道は、どこから来てどこに行くのだろう。興味しんしん、チャンスがあったら訪ねてみたいよ。ほんとうだよ。

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この先、大ブナや大きな栂も現れる、谷底まで続く黄色、オレンジの彩りに夢心地、   山襞に隠された別天地に思えた。

再び笹が現れ、左から植林も現れ、ひとしきり登ると

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大栂山頂12:10~12:40  雲行きはあやしく凍えるような冷たい空気だった

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大栂は小ササの広がりの美しいドーム・・・静かな、大好きな場所だ。              前方に菰釣山が聳えている・・・あそこまで、あとひといき

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手強い笹を掻き分けてゆく。去年より濃くなったと思うは気のせいか? 前を行く人、笹に隠れて見えない。  (右)ふり返れば大栂の・・ああ、、またいつか

CIMG7282s 菰釣山の南尾根の、なぜか山頂からはずれたところに       ある三角点(1348.2m)

笹の根元の、どうしてこの場所が選ばれたのか、凡人には分からない、そんななんでもないところにある。

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着いた、最後のピーク菰釣山だ、・・・ 思ったより早かった。嬉しい。            なくしかけてた・・・ ちょっぴりなfight、蘇った気がするよ。 (^^)                 南の山なみ↑ 13:40~14:10    

さいごは太陽が顔をみせてくれた、ありがとう (^^) 。わたしは、晴れやかな心で西日を  浴びている、いい気持ちだ。ザックからとっておきの果物を取り出し、ゆっくりと皮を    むいた。

14:20 菰釣避難小屋 ~ ぶな沢乗越 ~ 15:00 林道 ~ 15:40 道志の森キャンプ場

コメント欄に山行記録を載せました。よろしかったらご覧ください・・・

では また、.ね。。 (^^)

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コメント

椿丸~織戸峠~大栂~菰釣山  【丹沢】

【日程】 2005.11.23 (Wed)    【天候】 曇
【山名】 椿丸(902m) 大栂(1204m) 菰釣山(1379m)
【メンバ】Kさん、ba_sobu
【地図】 1/25000  御正体山  エアリア「丹沢」
【コース】
 切通峠手前P 06:25-切通峠 06:35-林道 06:55-水の木橋 07:55/08:05-
尾根(820m) 08:55-椿丸 09:45/10:10-織戸峠 10:35/10:45-11:10(15)-
大栂 12:10/12:40-菰釣山 13:40/14:10- 林道 15:00-道志の森P 15:50

    
車を2台使用、一台を下山予定の道志の森キャンプ場におき、もう一台で切通
峠手前まで入った。スタートは6:25。 雲が垂れこめ富士山は見えず、あ
たりのグランドは霜で真っ白だった。


溝のような道をひと登りで切通峠にでる。霧氷のついた木々が静まりかえって
いる。峠を乗越し、辿るジグザグ道は落ち葉で埋もれ、下り勾配でも足に優し
い。ひらけた東側の空は薄い紅色の日の出の気配、ボンヤリと浮かぶ山影は
まぎれもなく、きょう訪れる椿丸だ。谷あいはちょうど紅葉のよいころ、華々しい赤色はないけれどオレンジや黄色や黄緑のグラデーションの色合いが心地よい。

まもなく林道に出た(07:00)。林道を切通沢沿いに歩く、切通沢橋を渡ると大
棚沢沿いの道、擁壁の上から真っ赤な紅葉が溢れている。沢筋も紅葉黄葉が
いまをさかり、ゆっくり眺めながら歩きたいけれどきょうは急がねば、心を
残して足早に通り過ぎた。

大棚沢橋を過ぎ、ほどなくして水ノ木橋に到着。きょうの尾根が目の前にある。
擁壁はないのに、とりつくしまがないとはこのこと?  ササだらけの地肌を
無愛想に晒し、わたしたちに誘いかけてこないのだ。仕方なし100mほど先の
切通しまでゆくと、ここには入山OKの雰囲気あり?。とりつきをここに決めた。


すぐ上が尾根の背だ。エイヤエイヤと這い登ったらササが密生していた。
獣みちを掻き分ける、埃が舞いたち(きょうはこういう藪こぎが続くのかな)
と憂鬱になった。杉林がはじまると笹は消えたので、ほっとした。

急登は承知のうえだ。ガッシリした杉林は未知の山では頼もしくみえる。
ヨイショヨイショとあがるうちに岩が現れ始め、やがて前方が明かるくなってきた。
左右から隣りの尾根が近づいてくる。それは嬉しいことなのだが、足元の
石がグズグズ、踏み込むと崩れ落ちることもあり気が抜けない。
手掛かりの木の根には助けられたが、尾根の形の消える800mあたりは
トラバースもままならぬところがあり、短時間だけど緊張した。

やっと台地に乗り雑木の黄葉美しい中でひといきつく。明るい緑色は新緑を
思わせる爽やかさだ。すぐ上が820mくらい、北東に延びる稜線らしい。
出てみれば払った枝がうち捨てられてる興ざめなピーク、左を巻いて先を急ぐ。

鞍部から緩やかに登ると、涼やかな落ち葉の広がりになった。今までを思え
ば信じられない景色。山ノ神がこの辺から南に下った鞍部にあるらしい、
Kさんによると「一見の価値」があるそうだがきょうはパス。    一路椿丸を目指す。

ゆるい起伏は心地よいリズムになる。紅葉・黄葉の雑木林、現れては消える
檜林、笹が茂りだすが、刈り払われているので歩くのに支障はない。左の空
遙か、うっすらと延びる稜線は丹沢だ、「あのピークが菰釣山じゃない?」
なんて遠いのだろう。登る、下る、また登る。。。
カヤトの広がる展望地で左から尾根が合わさった、「ここが大栂分岐、あれが椿丸」・・・え? まさか、・・・


なんの変哲もない山頂だった。山名プレートがブラブラわびしげで象徴的。
でもススキに覆われた谷キワの西側の展望はすばらしい。
これからわたしたちの辿る尾根(本文トップの写真)が一望で、右側には、大量のカヤトをのせた富士見峠の尾根が見える。

椿丸を後にすると、カヤト+ササの尾根を北に辿る。ササは煩わしいけれど
左下の道は行き先も分からないので、あくまで尾根通しを貫徹。尾根上にも
踏み跡はあるが両手で掻き分けるくらいなササヤブである。掻き分け作業に
忙しくしている間に920mピークを過ぎていた。

いつの間にササが消え涼やかになった道をゆくと、紅葉まっさかりの雑木林に
さしかかる、「まぁ、綺麗」「あの赤はすごいわ」と口々に褒めそやしていたら
【織戸峠】だった。クロスする道もしっかりしている。どこから来てどこに行くのか?
確かめたくなる。しばし紅葉の波間を漂っていたが、先を急がねば。

依然として紅葉の雑木林が続く。尾根は大きなRを描きながら、ゆっくり
登っている。大ブナや大ツガ、ナラの木も現れてきた。おそらく1000mあたりだ
ろうか、大木の台地で休憩した。谷底を埋める彩りが目の下に広がっていた。

この先、だんだん登り勾配がきつくなる。左から檜植林の尾根が合わさりだ
すと、足元にはササが現れてくる。自分の道が尾根でなく、ただの斜面に
すぎず、尾根状の地形の方が右や左から合わさってくる感じなのだ。
下るのだったら難しいかも。テープ類はごくまれに目立たないし、肝心の
ところには無い。記憶のササ原ヒノキ林を登っていくと、やがて大栂の丸い
ドームにのれる。


大栂は山名標示もなく小笹の原っぱのよう。ちょっとした感慨を味わいながら、
ぶなの倒木に腰を下ろしランチをいただいた。北側にぼんやりと菰釣山の姿が
見える。まだ遠いしずいぶん高いけどあれが最後のピークだ。もう大丈夫と
思った。それにしても、この大栂はなんて静かな山なのだろう。また来たいし、
必ず来るだろう。でもおいそれとは踏めないゾ、それがこの大栂という山だ。

去りがたい気持ちで山頂を後にする、急降下道は濃いササをわけてゆく。
ササの間から大ブナが天に枝を伸ばしている。さきほどまでの大栂の南面は
紅葉の盛りだったのに、この北面のブナはすっかり葉を落とした冬装束。
急降下が落ち着くと、ササは薄れ広場のような台地になり一息つけるが、
すぐに濃い笹ヤブが始まる。前を行くKさんが見えなくなるほどな、
そんな元気なササヤブだ。(道筋は明確なのでそれを辿って行けばよい)

もうすぐ菰釣山の山頂というころに三角点(1348.2m)がある。笹の根元の、
どうしてこの場所が選ばれたのか凡人には分からない、そんななんでもない
場所だ。


午後1時半すぎ、菰釣山に到着。思ったより早かった。素直に嬉しい。
このところパワー不足だ、弱ってきたのかも、なぁんて、なくしかけた・・
ちょっぴりな fightが、蘇った気がした。

いつの間に空からは雲が消え、太陽が輝いていた。 わたしは晴れやかな心で西日を浴びている、 そしてザックから、とっておきの果物を取り出し、ゆっくりと皮をむいた。。

下山は菰釣避難小屋の前をすぎ、ぶな沢乗越からブナ沢沿いの登山道をとった。
ヤヤ荒れてる感じの沢道を40分ほど下り林道に出れば、あとはブラブラ、
道志の森キャンプ場に駐車した、わたしの車まで歩けばよい。

(終わり)

投稿: ba_sobu | 2005年11月28日 (月) 23時10分

大栂の稜線、以前東丸から少し降りた伐採跡からの眺めは未だに脳裏に焼き付いています。実際はこんな雰囲気なのですね。記事と記録・・・両方合わせて私もこの尾根を歩かさせてもらった気分です。

fightが蘇ったのもそんなお山のおかげ?
とにかく復活おめでとうございました。(^^)

投稿: komado | 2005年12月 2日 (金) 19時01分

komadoさん こんばんわ
大栂は東丸の方からは、どんな風に見えるのでしょうね。
あの山は菰釣からピストン出来る距離ですが人を拒むように 笹が茂っていました。だから山頂では驚きます。 おととしは けっこうマークもあったのですがほとんど外されて?いたような気がします。 (でも逆らうように新しいリボンひらひら)
あの一帯は、首都圏において絶滅が危惧される、テープの少ない山域かも・・

投稿: ba_sobu | 2005年12月 4日 (日) 00時24分

ba-sobu さま

椿丸~織戸峠~大栂~菰釣山、読みました。
水ノ木橋先からの尾根取りつき・・。かなりの難所だったのですね!。
登り切ってから、「南にここを下りれば山ノ神」と分岐点を確認
されたのですね。以前私が椿丸からの帰路にここを認識できずに
ウロウロ、オロオロ・・頭真っ白、パニクッておったのです。
結果的には逆方向の織戸沢に下り、水ノ木に生還できたのですが
過ぎた後で考えれば「何であの時・・、こうすれば、ああすれば・・」と
反省しきりなのであります。(学習とし自身の肥やしにしています)
椿丸、織戸峠・・。あの神秘的な領域は歩いても、眺めても
感動の世界でありますね。私には織戸峠~大栂、富士見峠~大栂間が未踏
です。織戸峠~大栂間はba-sobuさまに先を越されました!。
かなりの笹漕ぎだったろうと思います。富士見峠~大栂間は少し
入ったのですが「ウサギ救出事件?」があり、目前の茅漕ぎも見て
次回へと送ったのでありました。
まだまだ読ませていただきます。ありがとうございました。

投稿: M-K | 2007年2月 9日 (金) 14時29分

M-Kさま この山行にはいろいろいきさつあったのです。

この一年半くらい前に、同じ二人で菰釣から椿丸を目指しました。
が、大栂までけっこうあっさり行けたもので、うっかり左に折れ、そのあともいろいろ行き違いもありで 富士見峠に出てしまいました。この時の重なるミスは、後で考えると 信じられませんが、こういうときは、普段と違う精神状態なのか、変なんだけど何が変なのか分からなく、とにかく変でした。とにかく現在地をまったく誤解していたのですから。ほんとにどうしてそんな間違いしたか、信じられません。
反省点盛りだくさんの一日でした。


そのあと、同行した方が別の人と後日リベンジされ無事完遂、そして次は、わたしと椿丸から菰釣の逆コースで歩いてくださったのです、ですから山の神は彼女に教えて頂きました。 彼女がいうには 前回椿丸からきたときは、山の神の道は分かりづらく、現地では意見の相違などあったそうです。

富士見峠への道も良かったですよ。ヤブはあまりなかったですし。
このときわたしは鹿の角を拾いました、今でもとってあります。

投稿: ba_sobu | 2007年2月 9日 (金) 21時06分

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