初めての飯豊連峰
四日分にはありあまる食料とシュラフをザックに押し込み、東京八重洲から深夜バスに乗る。憧れの飯豊連峰への第一歩だ。
2005年 7月9日 土曜日、曇り
米沢在住の(かわゆ~い)まるちゃんに飯豊山荘まで連れて行っていいただき(感謝、感謝)、登山口で熱烈なお見送りをうける。 んじゃぁ、いってきまぁす♪♪ (→かわゆ~いまるちゃんちの、まるいぬ)
な感じで、ハリキッテ登り始めたら、のっけから木の根、岩など張り出す急坂だ。ぶなミズナラは、じつに元気ででっかい、『おお、東北では、ぶなは、こんなとりつきからはえている のか! 』と驚きながら、せっせと登る。1時間ほどして、とりわけ木の根の複雑に張り出している急坂のところに年配の方がおられた。曰く「前回、ここでビバークしたのです」。「ええっ なぜにこのような、寝心地の悪そうな場所で?」と不思議がると、”石転ビ沢を上がる最中に、いろいろあって疲労困憊のあげく、片目がブヨで塞がれた上、風雨も強くなり、もうどうにも歩けずビバーク、翌朝、荷物をここに残しカラミで下山し、きょう取りに来た”とか。10分以上お話を伺い、飯豊はますます畏れ多き山塊であるぞと、兜の緒をさらにひき締め、登りを続けた。
湯沢峰を過ぎ、滝見場を過ぎる。あすから雨かもしれないので うすいガスのかかる山並みの写真をたくさん撮りながら行く。石転ビ沢は真っ白、そのてっぺんに梅花皮(かいらぎ)小屋が 見える。ゴーゴー水音は凄まじい。サンカヨウやシラネアオイが咲いていた。「やっと会えたわ。ここまで来た甲斐があった。うふふ」 にやけながら歩いていく・・・。イワカガミやしょうじょうばかま・・・、雪渓の消えた後に、次々咲く花たち。
五郎清水で、旨い水を汲みランチの最中、降りてこられたのは小国町の山岳救助隊?の方。「きのう、烏帽子岳のとこでカツラク事故があったです。300mも落ちたが、大丈夫だった、ラッキーなことだ。」 稜線の斜面の残雪をへづるところがあるらしい、「めんどくさがらずアイゼンを着脱し、気をつけて歩いてください」「はい、分かりました」 わたしゃ、今からビビッテいるぞ。
登るにつれ ますます花は多くなった。ああっ、ネマガリタケ発見す、続々発見・・・・。去年の朝日連峰での味を思いだした、 「しめしめ、今晩のお酒のつまみじゃ・・・・」と、 ざっと一束、ザックにくくりつける。
梶川峰から視界が一気に開ける。。。、ああ、ひめさゆりとご対面。なんと、ことしは、ニッコウキスゲと咲き競う。。。。すごいね、豪華。
勾配はなくなるし、お花は次々だし、ハッピー、いわいちょう、みやまきんぽうげ、ちしまぎきょう、・・・ごぜんたちばな、、ねばりのぎらん、・・・・まだまだいろいろ、書ききれず。緑 の草原が広がる。。飯豊の山々が前方に穏やかにうねっている、大きな雪渓を抱えて美しい。 たおやかなカーブの道が続く。 おのえらん、うすゆきそう、つまとりそう、ウサギギク。緑の草原を、よく見ると、いちめんニッコウキスゲの蕾のつらなり、あと少しでここは黄色のカーペットだ。コバイケイソウのぼんぼりのような白い花穂は 雪渓とよく似合う。ウグイスが耳元で囀っている。
初めて見る山々も新鮮だ。エブリサシの山容には心惹かれた。ダイグラ尾根の鋸の凄まじいこと!!
そして、門内小屋が見えた。門内岳を背中に赤い屋根の小さな小屋だ。
古いけどここに泊まる。古いから、空いているのだ。
「こんにちわぁ~」戸を開けた。
地元の黒川村の人が3人。わたしのネマガリタケを一目見るなり、「おお、なかなか、よいネマガリだなぁ。生け花にぴったりだよ」 とおっしゃった。・・・
がっくり・・・です。
◆
小屋の前のコバイケイソウが綺麗だった。ことしはコバイケイソウとニッコウキスゲの当たり年とか。
夜半から雨の音、風の音激しく、天気予報が当たるのではないかと、不安だった。それにしてはぐっすり、眠っておりました。
、
・・・・・一日目 おわり・・・・・
初めての飯豊連峰(続)に・・・続きます
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コメント
会津に仕事で毎月通っていました。
行くたびに『いつかあの白い山に行きたいな』と思っていましたが未だ果たせません。
この季節に雪の有る山、憧れています。
投稿: シマダ | 2005年7月13日 (水) 15時29分
こんばんわ~
スペシャルは山は飯豊だったのですね。いいで、すねぇ。
速報版?ありがとうございました。
ほんとに沢山の花に会えたようですね。
お天気は残念でしたね、..って、レポまだか^^;
2日以降、どんなコースを辿り、どんな出会いがあったのか、楽しみにしています(^^)
投稿: Hg | 2005年7月13日 (水) 23時05分
おはようございます。
新潟・黒川のネマガリ=生花です。
飯豊ではお世話になりました。
あいにくの風雨でお気の毒でした。
これに懲りずにまたお出かけ下い。
駐車場の車で少しお待ちしていましたが、申し訳ないけれど帰りました。
来週は天候を見定め一週間の予定で飯豊山歩きをしようと思っていす。
結構な飯豊紀行を拝見し嬉しくなりました。また何時の日かお会いしたいですねー・・・・・・・
飯豊のことは少しは知っていますので、何かあったらご連絡下さい。
投稿: I T | 2005年7月14日 (木) 06時19分
シマダさんは 会津にご縁があったのですか?
会津からは どのように見えるのでしょうね。
わたしは飯豊のことは 前から聞いていましたが 特別に思えたのは 去年 朝日連峰の寒江山で、ガスの中から スポットライトを浴びたように 忽然と姿を現したからです。 神々しい姿のその感嘆符!は今でも忘れません。
今回、少しでも歩けたことは 幸せと思います
奥多摩や丹沢のなじみの山とは、また違った雰囲気に浸るのも たまにはいいですね (^^)
投稿: ba_sobu | 2005年7月14日 (木) 17時43分
Hgさん
ご想像の通り 雨の飯豊を 愉しんで?まいりました^^;
飯豊の花は、6月がすごくいいそうです
今回、緑の草原のところが まっしろなハクサンイチゲで一面に なるそうです。 見てみたい。でも雪が多いのだろうな、そのころは。 クロユリ、白いトリカブト?だったっけ。。も、・・・これからは マツムシソウやなんやかや・・・目が回りそうですね。
Hgさんがいらしたら わたしの10倍20倍もの お花を見ることが出来るのでしょうね。
今回は 雨で写真も思うように撮れませんでした。再チャレンジを 心に誓っています。
投稿: ba_sobu | 2005年7月14日 (木) 17時52分
新潟・黒川のネマガリ=生花さん・・・
このブログを見ていただけて ありがとうございます。
先日はたいへんお世話になりました。
初めての飯豊は 雨にたたられましたが、思わぬ山の楽しみを 味わうことが出来ました。
今回は とりつきから下山するまで いろいろな方と出合い 思い出ぶかい山行きだったと思います。
>駐車場の車で少しお待ちしていましたが、申し訳ないけれど帰りました。
あ、 ありがとうございます。 じつは滝見場で少し展望が開けたので 例の滝を見て(登るときは雪渓かと思っていました) 山をふり返り・・などして ゆっくり過ごしておりました。
>来週は天候を見定め一週間の予定で飯豊山歩きをしようと思っていす。
これは これは 大変うらやましいです。
今回とはまた違ったメンバーの花たちが咲いているのでしょうね。 かいらぎ小屋の管理人さんにも お会いになりますか?
またぜひ 飯豊には行きたいので なにかお教え願うかもしれません。そのときは ぜひ よろしくお願いします。
投稿: ba_sobu | 2005年7月14日 (木) 18時03分