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初めての飯豊連峰(続続)

またもや激しい風音で夜があけた。天気予報、大当たりぃぃ!

CIMG5062s わたしは粘る女か? 御西行きは潰れたが、最後の晩に頼母木小屋泊まりという手が、あるじゃな~い。地神山~頼母木山も花の多いところらしいので、ひそかに狙っていたのである。   が、けさの天気予報は ”あすは最悪” とでた!  わたくし切り替えの早い女(笑)、きょう山を下りまする。

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2005年 7月11日 月曜日、雨のち曇り

すさまじい風にあおられながら小屋をたつ。管理人さんは、ドアにへばりついて、ずっと見送ってくださっていた。ありがとうございました、また必ず~~。

CIMG0018s おおおぉぉぉ、風にもってゆかれそう、足元が定まらず、歩いていないと倒れてしまう、カメラを構えることが出来ないのだ。北股岳を過ぎたころ、雨がやんだので少しは楽になった。 

CIMG0020sときどき尾根の巻き道に入ると風を避けることが出来る。右側の雪渓から濛々とガスがわいている。そういえば「かいらぎ小屋直下は、コバイケイソウがわんさか咲いて、今とっても綺麗だよ」って言われたけど、全然見えなかったっけ。

扇ノ地紙から梶川峰に向かうと西風が来なくなり、ひとごこちがついた。ヒメサユリやニッコウキスゲを眺めながら、淡々と下る。・・・・・・雪渓の溶けたばかりのネマガリタケの間に、シラネアオイやサンカヨウの顔がのぞく。・・ふだん見ることの出来ない花たちに、バイバイしながら下っていった。。。わたしにとってスペシャルな山のシンボルの花たち。。。。。

CIMG0031s    ぶなの道  

飯豊山荘が見おろせる。もうすぐ、 → CIMG0045s       

ふもとの飯豊山荘で温泉に入った。湯治にみえていた地元のおばあさんと、ふたりきり。 おばあさん、「足が痛いのでねぇ、ここの湯はよく効くから・・ (^^) 」 「山登りに来なさったのかぇ?」  窓の外の山を指し示され、 「あっち(左)か? こっち(右)か?」 と、おっしゃるのだけど、わたしには意味が分からない。 「今は、みんな こっち(右)を行くのでねぇ、、毎年何人も死んでるのさ~」  「若いころは飯豊に登りたかったけれど、登らないまま年をとってしまった、もう登れない 」 そして 「あっち(左)で登れば、一日で神社にお詣りして帰って来られるのでね~ 」 ・・・・あっ、わかった!  こっち(右)は石転びの沢、あっち(左)はダイグラ尾根のことだ!  わぁ、、ダイグラ尾根ピストンで日帰りっ! 昔の人はすごい。

CIMG0049s

飯豊山荘から小国町営バスに乗った。次の梅花皮荘BSに着く前に突然エンジンが止まってしまい、全員バスを下ろされた。でも、運良く通りがかった梅花皮荘の車に(運転手さんが話をつけてくださり)、駅まで送っていただく。いろいろなこと、起こります。

駅前で 地酒『純米酒:桜川』購入 『地元きのこの水煮』購入  『小国銘菓:あけび最中』購入

小国駅から米沢に向かう米坂線からボンヤリ外を眺めてる。 さよならの心の 帰りの電車は、いつもさみしい。 青々と水田の広がる庄内平野の、暮れなずむ景色・・・・・。
ぁっ、遙かかなたに群青色の山塊がぽっかり浮かんでる☆。  コンパスと地図を見くらべる。 『飯豊だ!』  今まで見ることのできなかった飯豊の全容・・・、この地を離れんという、今まさに、空の遠くに現れた・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

憧れの存在のままの飯豊よ、さようなら。     きっと、きっと また来ます。

CIMG0004s     梶川尾根より

・・・・・ おわり ・・・・・

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コメント

折角の飯豊。ちょっと不完全燃焼でしたか?
天気には恵まれなかったけど、そのぶん人には恵まれたんじゃないでしょうか。

でも、なんやかんや云ってもこの記事のヴォリュームですから!それなりに(というかそれ以上?)楽しまれたようですね。(^^)

高山もまぁそうなんだけど、堅気になってから一番行けなくなったのがこの飯豊朝日。行きたいなぁ・・・でも・・・行きたいなぁ・・・。

あ、そおいやヒナザクラさんは飯豊にはいませんです。だから代わりにハクサンコザクラさんがいらしゃるのです。

 

投稿: komado | 2005年7月16日 (土) 21時15分

こんばんわ~、飯豊レポ最終章ですね。
>小国駅から・・・のくだり、すごく分かるような気がします。
〆の言葉も心に響きました。..憧れの存在のままの飯豊かぁ・・・・

因み、自分が行ったのは81年です。その時は長者原から入り、1日目は石コロビ沢出会(テン泊)、2日目天狗の庭(テン泊)、3日目はどこにテン張ったか覚えていません^^; 、最後は飯豊鉱泉に抜けました。
ヒナウスユキソウを初め、お花畑のスケールは本州の山随一と思いました。
自分もあと何年かしたら、今度は小屋泊まり^^;で行きたいなぁ。

北アの次は東北...今は日帰りが主^^;。行きたいのは山々ですがかなり厳しいです。でも昨年は福島周辺の山は何度か行きましたよ。

ところでkomadoさんは > 堅気になってから一番行けなくなったのがこの飯豊朝日
...ということは、堅気になる前は、(元)極悪人?^^;....因み自分は、よそのBBSでは今極悪人です^^;

投稿: Hg | 2005年7月16日 (土) 22時51分

お天気が悪かった、だからこそ今回のような不思議な体験ができたと思います。こういう山登りもあるのかと・・・風にあおられながら思いました。それなりに愉しんだのですが、飯豊にはまだ登ってない感じです。

だから 飯豊は、より強い憧れになってます(手が届かない山)

朝日も、何度も訪れたい山です。寒江山がマツムシソウで紫のカーペットになる様子を見てみたい。

ところで 飯豊2日目の記事の写真、あれが ハクサンコザクラだっりして・・・・

投稿: ba_sobu | 2005年7月16日 (土) 22時58分

登って、泊、昼寝して、泊、下山しただけなのに、ながなが書きすぎてしまいました。おつきあいくださいましてありがとうございます。

`81年って、その頃の飯豊はどんなんでしょう? 飯豊山荘だってきっと変わったと思います。山荘先の駐車場は車でいっぱいでした。日帰りで多くの地元の方が登られています。おどろきでした、

今回のような 泊まりの山は めったに行かれません。 年に1.2度? だからすぐ再訪できるとも思えない。 帰りの電車は、ほんとうにさみしい気持ちになってしまうのです。

これからも 行くたびに新鮮な驚き発見のある山歩きをしていきたいです。 Hgさんのレポートや写真は、見る物を教えてくださいます。


投稿: ba_sobu | 2005年7月16日 (土) 23時23分

> 堅気になる前は、(元)極悪人?^^;...

あはは。(^^)
極○やってる頃は(笑)平日に好きなように休みを取れたのですけど、今は土日にGW盆正月。どこも混みますからね。

でも天狗の庭で幕営なんて・・・今だったら立派な極悪人ですよ(笑)。

そおいや、Hgさん。
ここで謎の??お礼をしておきます。ありがとうございました。<(_ _)>
例のヤツでわかってしまったのです。私も伊達に・・・ってやつです。

ba_sobuさん、場所をお借りして申し訳です。<(_ _)><(_ _)>

投稿: komado | 2005年7月17日 (日) 00時04分

ba_sobuさん!飯豊超大作レポ拝見しました~。
臨場感たっぷりで、自分も山行にご一緒したみたい!ワクワクしながら一気に読みました。
しかし、2日目以降のお天気は下界の住人の想像を遥かに越えるほどすさまじかったのですねぇぇぇ~☆
梅花皮小屋から門内までの強風に遭遇したら地面にはいつくばり匍匐前進せねばならぬと山のお師匠様から教わっております。「おらにはそんなこととってもでぎねぇ☆」・・・・・いやはやホントお疲れ様でした。

次回リベンジの際は、好天に恵まれますよーに!飯豊によーぐお願いしときますんで絶対いらして下さいね。(^o^)/

>飯豊2日目の記事の写真、あれが ハクサンコザクラだっりして・・・・

そーでっす。あの可憐な花がハクサンコザクラ・・・でこざいます。
かわゆいでせう?まるで私みだいっ♪(←こらこら☆)

投稿: まるいぬ | 2005年7月17日 (日) 12時39分

まるちゃん このサイトにお訪ねくださってありがとうございました。そして先日はおせわになりました。

初めての山域は とっかかりもなにも分からず計画の時からウロウロしてしまうのですが・・・今回は アドバイスその他、とても助かりました。

>梅花皮小屋から門内までの強風に遭遇したら地面にはいつくばり匍匐前進せねばならぬと山のお師匠様から教わっております

って、わたしゃ バランスが悪いので 何度か風に倒されちまいました。尾根が広いから「あらあらあら」で終わることだけど。

小屋番さんに言わせれば「こんなのふつうだ」って 程度かもしれません。 泊まりの山でこそ えられた経験かもね (^^)


 

投稿: ba_sobu | 2005年7月17日 (日) 22時24分

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