« 初めての飯豊連峰 | トップページ | 初めての飯豊連峰(続続) »

初めての飯豊連峰(続)

激しい風音で夜があけた。天気予報の大当たり。

CIMG0010p

扉をあければガス~ガス~ガス

ということで、きのう梶川峰で撮った写真をば (←)

■ 北股岳

■ かいらぎ小屋

■ 石転ビ沢

… ここを歩くつもりなり

2005年 7月10日 日曜日、雨

まだ雨は降ってこない。二人、六人・・・パーティは、順次下山をしていった。黒川村役場の好青年二人も「トイレ、施錠しまぁす」と言って、降りていった。これから頼母木小屋の水を確保するための作業をなさるそうだ。「今年は雪が多かったから、去年の設備がどこまで使えるかなぁ」

さぁて、わたしゃ まだ御西小屋行きの希望は捨てていないのだ。行けるところまでいってみて(せめて烏帽子岳あたりまで)、天候や残雪状況をみて・・・無理だったら かいらぎ小屋に戻ろうと思ってる。h 最後になった単独の方も御西方向に行かれるとか。

とうとう雨が降ってきた。ガスは、ますます濃くなった。きのう かいらぎ小屋には60人も泊ったそうだが、その方たちが下山する。 2人、5人、10人・・・・、 次々とすれ違う。みんな山を下りていく。  

稜線は草原。きっと広い青い草原だ。でも見えるのは足元だけ。 風にあおられ花が咲く。CIMG5106s 雨粒をいっぱいつけて、うすい花びらは溶けてしまいそう。 白い光のオノエランが群れている。ミヤマキンポウゲは黄色のカーペット。ヨツバシオガマ、ハクサンチドリ、ニッコウキスゲ・・・、イブキトラノオは咲きはじめ。ノウゴウイチゴ、ちんぐるま・・・・。CIMG5118s     

お花を見ていながらも、 『雨も風も徐々に強くなってきてるなぁ』 と、感じてる。 もう御西には行けないだろう。・・・そう思いながらゆっくり花を撮り続ける。

北股岳に到着。ガスの中にお宮とケルンが浮かび上がった。かいらぎ小屋泊の最後のパーティが休んでいた。

そうして横殴りの雨の中、かいらぎ小屋に到着。立派な綺麗なフローリングの小屋だ。水洗トイレ付き。 もちろん誰もおりませぬ。  さっそく荷を下ろし雨具を脱いだ。まず、温かいものを飲みたいな。・・・・。 ますます荒れてきたらしい外の気配。・・・ シュラフを引っ張り出し潜り込む。  きょうはこの小屋でお昼寝してすごそう  。 後から来られた単独の方も、この快適な小屋に滞在なさるそうだ。

午後、50m先の水場に行くのでさえ、吹き飛ばされるんじゃないかと思うほどに、西からの風は荒れ狂い、雨粒は頬を打ち痛いのなんの。 水場のホースからは放水されてるかのように噴き出す水、うひゃっ、ち、冷たい。

小屋に戻れば引き続いてのお昼寝タイム。ぴゅーぴゅー風は子守歌か~。 ~ ~ ~ こんなとき、管理人さんから (^^)  『きのう知り合いが訪ねて来たので、なまものが上がったから、よかったらこちらに来ませんか?』 もちろん。 暇な滞在者3名は快諾、いそいそと、お隣の管理人小屋へお出かけです。 『うれしいねぇ、ほっ♪ほっ♪ほっ♪』 

山の話。森の暮らし。うらばなし。お酒のみながら、鰯焼き、知らずに時間がすぎていった。飯豊の二日目は、なんとも奇妙な、でも、すこぶる愉しい一日だった。

『熊を見ることありますか?』 『熊ねぇ、・・・ここじゃぁ、ね、熊が人間の歩いているのを見てるの・・・・・』

・・・・二日目 おわり・・・・・

初めての飯豊連峰(続続)・・に、続きます

|

« 初めての飯豊連峰 | トップページ | 初めての飯豊連峰(続続) »

コメント

 何年前だっただろう、猪苗代湖を左後方に追いやるも磐梯山の裾から逃れられないままに高速道路を走り、会津若松市に入るためそろそろ一般道に下りようとする頃右前方に真っ白な山塊が姿を現す。ゴールデンウイークも終わり六月になろうとする頃、こんな景色は想像していなかった!幻か蜃気楼だろうと自分の視覚を疑った。

 これがはじめての飯豊連峰との出会い、名前(地名)は知っていました、地理にはとっても強いのです。紙の上の知識がいかにたよりないものかこのときに思い知らされました。

 以来あこがれの山(域)となっています。

投稿: shimada | 2005年7月14日 (木) 20時39分

2日目、拝見しました。
お天気はひどかったですね、お気の毒さまです<(_ _)>
でも花は相変わらず多そうですね。

>かいらぎ小屋、綺麗なフローリングに水洗トイレ付き。
...ですかぁ。自分が行った時は飯豊本山以外全て避難小屋のような感じでした。随分変わったようですね。登る人も増えているんだろうなぁ。
因み、自分はトップの写真にある黄色マークから入りました。
お天気に恵まれた時の飯豊連峰は最高です。 いつかリベンジですね。
3日目も楽しみにしています。

投稿: Hg | 2005年7月14日 (木) 22時14分

シマダさん

予想もしていないときに 白い高嶺が忽然と現れたときの 驚きと感激は よくわかります、  その山が憧れになるのは わたしの飯豊と同じです。


奥多摩、陣馬、御坂あたりを、冬場に歩くと奥秩父や八ツ、南アも 他の山々と別格に まっしろに見えますね。 ドキドキします。山は綺麗ですね。

今週末はどちらを歩かれているのでしょう。わたしはお休みです。


投稿: ba_sobu | 2005年7月16日 (土) 08時30分

Hgさん、今ごろは(土曜8:30am) 湿った薄日の中を さっさかと歩かれているのでしょうね。

飯豊にはどのくらい前に行かれましたか?
きっと変わったのには驚かれると思います。小屋は綺麗だし 人は多いし。ツアーも多いそうです。
もう40年も歩いている方は 変わったとおっしゃいます。

石転び沢にも大勢の方が入られているようです。 稜線に最短で行くことができるルートとのことですが  わたしはバランスが悪いので  滑りそうな場所は 敬遠です。

北アルプスが終わったら? 東北シリーズなさいませんか?

投稿: ba_sobu | 2005年7月16日 (土) 08時38分

ba_sobuさん はじめまして!
米沢のまる姉のHPで拝見していましたが。
飯豊縦走記拝見しました。お天気がたいへんだったようですね。
2002年7月海の日 私は一人で大阪から新潟 小国経由で入り飯豊山荘~石転び沢~梅花皮小屋~飯豊本山縦走 川入~山都へ下りました。
東北は梅雨明けきらず、豪雨で列車が遅れ、飯豊山荘で停滞、雪渓 雪田はガスで度々立ち往生、でも稜線は残雪とお花が一杯、小屋での地元の人々との楽しい語らい、大感激思い出の山行になりました。
2年前から東京都民になりました。関東の山の詳しい山行記参考にさせていただきたいとおもっています。

投稿: はっちゃん | 2005年7月18日 (月) 12時09分

はっちゃんさん はじめまして

まる姉さまのご紹介? で、こちらのHPをおたづねくださいましたか。  ありがとうございます。 今東京にいらっしゃるなら こちらこそ近郊の山々のこと おおしえください。 

飯豊には3年前に行かれたのですか? やはりあちらは梅雨明けが少し遅いようですね。この数年 7月2週に東北の山にいっています。いつも晴れていたので、今年も、と思ったのですが、しっかり梅雨にはまってしまいました。 地元の方には 花は6月がいいよ~ と言われました。今度行くときは 時期を 少しずらそうと 思います。 

これからも ときどき 遊びにいらしてください、 奥多摩 丹沢 道志 御坂 そして 大菩薩など 近郊の山の日帰りが多いので。 はっちゃんさんの情報も ぜひ。  <(_ _)>

投稿: ba_sobu | 2005年7月18日 (月) 22時32分

飯豊の翌月の朝日山行でまるちゃんと知り合い(顛末はまるちゃんのHP)、9月月山、冬に蔵王等ご一緒させていただき、以後HP上で東北をたのしませていただいています。同上でba_sobuさんの飯豊の写真を拝見してこちらにお邪魔しました。
関東入りして腰痛→坐骨神経痛をおこし、暫く山行はお休み、自然は好きなので日帰りの無理のないところから再開しようと思っているところです。暑さが気になりますが。何卒宜しくお願いいたします。

投稿: はっちゃん | 2005年7月19日 (火) 06時45分

はっちゃんさま

飯豊 朝日 月山 とは ふしぎな符合ですね。 じつは まるちゃんと知り合ったのは、 朝日の竜門小屋。 そのとき、 月山の肘折コースの念仏小屋の天然系水洗トイレの話で盛り上がり、意気投合したのです。(笑)

9月の月山って 肘折から入られたのでしょう?

投稿: ba_sobu | 2005年7月19日 (火) 22時44分

そうです。
まるちゃんの肘折からの山行に参加したのです。天然水洗トイレなつかしいです。水辺の水芭蕉が異常にそだっていました。湿地帯の木道脇ずーと咲いていた蝦夷竜胆の紫が鮮やかでした。

投稿: はっちゃん | 2005年7月20日 (水) 07時51分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 初めての飯豊連峰(続):

« 初めての飯豊連峰 | トップページ | 初めての飯豊連峰(続続) »