白山、花の山に行くのだ
花の白山へラッキーなお誘い。思ってもいなかった加賀の白山行きがかないました。東京に震度5強の地震のあった7月23日土曜の夜、金沢行き高速バスで出発です(4人)。
室堂から白山を
2005年 7月24日(日) 曇り~晴れ
金沢から6:40発のバスに乗り継ぎ、2時間も揺られていると、どんどん山深くなってゆきます。やがて登山口の別当出合に到着 『あれマァ!、立派なビジターセンターが建っている。 それにずいぶん大勢の人々、驚いたわぁ。 そうか、わたしが登るという砂防新道って、大人気のポピュラーコースなのですネ。』 濃いガスの中、出発します。登る人たち下る人たち、ぞろぞろ行き交い、ハイキングの感じで、わきあいあい? でも急なことには違いなく、 蒸し暑さはたまりません。ハァハァハァ、汗が噴き出ます。えっちらえっちら、登ってゆくと、ちびっこ軍団(学校行事)が元気に追い抜いてゆきました。
休み休みながらでも 2時間半も歩けば、センジュガンピ、ミヤマキンポウゲ、オオバミゾホオズキ、など高山のお花が登場、カメラもつ手も忙しくなりました。
すると木陰に小さな入口がぽっかりと、一歩踏み込んだら・・・「あぁっ、」 きぬがさそう
神聖な感じの静けさに、息を呑みました。360度の緑に囲まれ キヌガサソウ、サンカヨウ、ベニバナイチゴ、が群れ咲いていたのです。大きな葉っぱを鷹揚に広げ、そっとさいている花たち、声をたてず笑っているかのようです。登山道から少しはずれているだけなのに、人の匂いの消えた
透明な空間でした。
甚之助避難小屋を過ぎるといよいよガスが濃くなってきました。南竜山荘への分岐では、あたりがひらけているらしい、草原はイブキトラノオやオタカラコウが群生しているようすです 『でも見えない~。』 ちびっ子軍団は、続々と水平道を東に向かって行きます。われら4人は他の一般客と一緒に、きびしいジグザグ道を上へ上へ向かいました。
『ついに黒ボコ岩に着いた!』 そのとき空に青い裂け目が出来て、みるみるガスが退いていきました。すごい急傾斜だけど、ふー、お花もすごい。 黄色花がキラキラです、ミヤマキンポウゲは道を縁取り、坂を埋め、大きい黄色はシナノキンバイ。鮮やかなピンクはハクサンコザクラ・・・。
やがて広々とした弥陀ヶ原に出ました。 コバイケイソウがずっと先まで咲いています。雪田の白さと空の青さが眩しい。 『こんな平原をテクテクテクテク・・・時間無制限で歩き回れたらなぁ。 それにしても国立公園は設備が完璧。木道は広くて歩きやすい。』
『クルマユリって、 小さいのね。蕾がいっぱい付いている。イワギキョウは深い青、岩陰という岩陰に、ソヨソヨ群れ咲いいる。クロユリ、アカモノ、アオノツガザクラ、たんぽぽだって山のは大きい・・・
と、次々と現れるお花に興奮気味で登っていると・・・
「さぁ、着いた、室堂だよ、今夜はここに泊まります」と、リーダー氏。 わたし 「どどっ、へぇっ。」 こんな大きい建物が、このような高いところに出現するとは思ってもいなかった。 案内人の方 「自炊小屋はこちらです」 デカイ建物のビジターセンターを通りぬけまして・・・、ついてくわたし 『わぉっ。右には、またもやデッカイ建物、それにいくつも建ってるじゃない、すごいところだ、室堂って、さすが国立公園だ 』 われらの自炊小屋は左側の小さめの古そうな建物でござった。それでも立派に見えました、 中もそこそこ広いし、なんといっても小屋の真ん中の土間にテーブルがセットされているのが、いいじゃありませんか。 オトイレだって水洗なのです。ペーパー付きですぞ。
「カラミで御前峰に行こう」。
ミヤマダイコウソウ、クロユリ、ハクサンコザクラ・・・。花の道が続きます。イワギキョウ、ヨツバシオガマ、イワツメクサ・・・ ゴロゴロの岩の道、ふり返るとだたっ広い弥陀ヶ原に、どーんどーんと白い雪田が見えます。 やがて 白山奥宮のたつ白山(御前峰)の山頂に到着しました。 三角点の山頂から見下ろす翠ヶ池は神秘の色、幻想的な構図の岩稜が延びています。 わたしは岩に座って空を眺めてました。ぼーっとただ眺めてました。青いな、ほんとうの青さだ。モクモク雲がわいてます、『青空に雲が光っているんだね』
小屋に戻ってから見た夕焼けも綺麗でした。雲海の上には、あしたの石徹白(いとしろ)道の浮かび上がり、 ピンと突き出た別山が、「おいでおいで」といってくれている気がしたのです。
真夜中は満天の星空 ★★★
天の川 ★★★ 風もなし ★★★
・・・・・「白山、そして石徹白(いとしろ)道」 に続きます・・・・・
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コメント
石徹白道(美濃禅定道)は公共交通機関がきわめて不自由なので地元以外の人は利用が困難なところです。
特に二三年前は林道が被災して通行止めだったので、ほとんど利用する人はいませんでした。
すてきなところを歩きましたねレポの続きを楽しみにしています。
僕の実家が岐阜県側の麓に有ります、白山は裏山的なところで両手を使わなければ数えられないくらい登っています。
投稿: shimada | 2005年7月29日 (金) 12時13分
シマダさんのご実家が、こちらだとは 存じませんでした。
初めての白山行きで、石徹白道という素晴らしい道を歩けたのは、幸運だったと、あとでわかりました。 わたしにとって白山のイメージの8割は後半の下山道にあります。静かな長い、そして華やかなあの道を、昔の人が白山詣でに登ったと思うと、感慨もひとしおです。
投稿: ba_sobu | 2005年7月29日 (金) 22時36分