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白山、そして石徹白の道

石徹白(いとしろ)道は、古くからの白山参拝路のひとつで美濃禅定道といわれているそうです。下りでも10時間はかかるという長大な尾根で、白山から南龍ヶ馬場、油坂ノ頭、別山、三ノ峰、ニノ峰、一ノ峰、銚子ヶ峰とつなぎ 石徹白の大杉のある登山口まで続きます。

CIMG5341s   別山に向かう、ハクサンイチゲ、クロユリ、コバイケイソウ、etcetc

2005年 7月25日(月)  曇り~晴れ

室堂を5時半に出発し、濃い霧の中をトンビ岩コースで南龍ヶ馬場に向かいました。 ハイ松、トウヒなど、良い香りを、しみじみ香りを吸い込みながら低灌木帯を抜け、トンビ岩 CIMG5245s CIMG5237s を越えるとそこは、クロユリ、ハクサンコザクラ、チングルマ~のお花畑。 朝露に濡れたいちだんと趣深い風情に、つい歩みもノロくなりがち。。。。

CIMG5249d  南龍ヶ馬場につく頃はガスも晴れ、だだっ広い平原に抜けるような青空。うわ~大声で歌いたくなってしまう♪ ニッコウキスゲハクサンフウロイワイチョウ、クロ ユリも今を盛り。にこやかな陽射しにあぶられながら、ひとけのない石徹白道を辿ります。ゆるゆる下った 赤谷(水場)の鞍部からは、油坂の急勾配がそそり立ち、 ちっとも減らない背中の重荷がぐっと応えます。でも、一歩一歩地面を踏みしめていると、高度感がぐんぐん増し、県境尾根に乗ると「ワーオ!!」

CIMG5323s    前にコバイケイソウ、奧に ハクサンコザクラ

雪渓の消えたばかりの枯草色にさまざな小花の群落。白、黄色、ピンク・・・コバイケイソウの大きな花穂は、遠く谷底まで連なりガスの中に落ち込んでゆきます。足元に目をやると、笹の間にクロユリの花、次々目で追えば、ヤブの奧にも奧にも咲いている。 はくさんいちげ、ハクサンチドリ、イワカガミミヤマウツボグサ。 花は低地のものより鮮やかで大きい。えぐれたような崖のキワの道もあり、冬の厳しさが思われます。でも、そこを彩る花たちはなんと優しげで、なんとあたりまえに咲いているのでしょう。

やがて急撃に空が晴れ、素晴らしい太陽の輝きに包まれました。CIMG5339s 緑の斜面のニッコウキスゲは、黄色い炎のように燃えています。ガスが勢いよくすっ飛んでいきます。これはいっときの天のサービス、別山に登り着くと濃い霧の幕が下り雨さえふってきました。

別山を訪れる少ない登山者のほとんどは、チブリ尾根で市ノ瀬に下ってしまいますが、わたしたちはさらに南へとむかいました。

岩室跡や石垣跡、『石徹白まで○㎞』の標柱に励まされたりがっかりしたり、ひろやかな道CIMG5312s 、がれた道、CIMG5369s さまざまな花たちを楽しみながら、ひたすら歩き続けました。

ガッチリとした三ノ峰をのっこし、お花畑をだたっーと下ると『三ノ峰避難小屋』。「どうしよう。 あと2時間40分歩いて、神鳩ノ宮避難小屋まで行くか? 」「行こう!」「行けるよ!」「行っちゃおう!」 全員一致で、もうひとがんばりすることに、よっしゃ!

CIMG5388sえんえんとこのような道が続きます。ニノ峰、一ノ峰、 登りはたおやかですが、実は裏側がくせ者。ガレガレの急勾配で疲れた足はヨレヨレ。 でもこういう尾根あるきは、ふだん出来ないスペシャル感。過ぎてしまうのがもったいなくて、何度もふり返っていました。

最後のピークの銚子ヶ峰には15:35着。遠くに可愛らしい赤屋根が見えました(神鳩の宮避難小屋)。その間に横たわる笹原の、広大で見事なこと、ほっとした気持で、しばし魅入っていました。(小屋着16:35)

2005年 7月26日(火)  雨、曇り

CIMG5430s 翌朝は、小雨の中を『いとしろの大杉・樹齢1800年』まで1時間半、さらにすぐ下の登山口から、えんえん1時間40分、林道(白山古道)を歩き、ようやく上在所に到着しました。

そして『白山中居神社』でお礼参り、今回の山行を無事締めくくることが出来ました。

石徹白道は、長いけれど静かな静かな道でした。お花は途切れることなく咲き、最後に広大な笹原がありました。やっと登山口(林道)に下り立ったとき、白山を目指しこの道を登った昔のひとに思いを馳せました。いくつものピークを超えガレ場を抜け溢れる花に圧倒されながら、やっと山頂に立ったときの感慨はいかほどであったでしょう。 わたしにとっての白山も この石徹白道なくしては考えられません。 この道をずっと前から準備計画し、お声をかけてくださったigaご夫妻に心から感謝します。

CIMG5399s

ささゆり 一ノ峰を過ぎたところに咲いていました。見たのは初めて、すごく嬉しかった。ヒメサユリより ふっくらと優しげな お姉さまの感じです。 

(*^_^*)

また会いたいな。 

(*^_^*)

・・・おわり・・・

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白山、花の山に行くのだ

花の白山へラッキーなお誘い。思ってもいなかった加賀の白山行きがかないました。東京に震度5強の地震のあった7月23日土曜の夜、金沢行き高速バスで出発です(4人)。

CIMG5224ss   室堂から白山を

2005年 7月24日(日)  曇り~晴れ

金沢から6:40発のバスに乗り継ぎ、2時間も揺られていると、どんどん山深くなってゆきます。やがて登山口の別当出合に到着  『あれマァ!、立派なビジターセンターが建っている。 それにずいぶん大勢の人々、驚いたわぁ。 CIMG5156s そうか、わたしが登るという砂防新道って、大人気のポピュラーコースなのですネ。』   濃いガスの中、出発します。登る人たち下る人たち、ぞろぞろ行き交い、ハイキングの感じで、わきあいあい? でも急なことには違いなく、 蒸し暑さはたまりません。ハァハァハァ、汗が噴き出ます。えっちらえっちら、登ってゆくと、ちびっこ軍団(学校行事)が元気に追い抜いてゆきました。

休み休みながらでも 2時間半も歩けば、センジュガンピ、ミヤマキンポウゲ、オオバミゾホオズキなど高山のお花が登場、カメラもつ手も忙しくなりました。 

すると木陰に小さな入口がぽっかりと、一歩踏み込んだら・・・「あぁっ、」 CIMG5174   きぬがさそう

CIMG5175s神聖な感じの静けさに、息を呑みました。360度の緑に囲まれ キヌガサソウ、サンカヨウ、ベニバナイチゴ、が群れ咲いていたのです。大きな葉っぱを鷹揚に広げ、そっとさいている花たち、声をたてず笑っているかのようです。登山道から少しはずれているだけなのに、人の匂いの消えたCIMG5177s 透明な空間でした。

甚之助避難小屋を過ぎるといよいよガスが濃くなってきました。南竜山荘への分岐では、あたりがひらけているらしい、草原はイブキトラノオオタカラコウ群生しているようすです 『でも見えない~。』 ちびっ子軍団は、続々と水平道を東に向かって行きます。われら4人は他の一般客と一緒に、きびしいジグザグ道を上へ上へ向かいました。

『ついに黒ボコ岩に着いた!』 そのとき空に青い裂け目が出来て、みるみるガスが退いていきました。すごい急傾斜だけど、ふー、お花もすごい。 黄色花がキラキラです、ミヤマキンポウゲは道を縁取り、坂を埋め、大きい黄色はシナノキンバイ。鮮やかなピンクはハクサンコザクラ・・・。

CIMG5193s  やがて広々とした弥陀ヶ原に出ました。 コバイケイソウがずっと先まで咲いています。雪田の白さと空の青さが眩しい。 『こんな平原をテクテクテクテク・・・時間無制限で歩き回れたらなぁ。 それにしても国立公園は設備が完璧。木道は広くて歩きやすい。』

 

CIMG5203sクルマユリって、 小さいのね。蕾がいっぱい付いている。ワギキョウは深い青、岩陰という岩陰に、ソヨソヨ群れ咲いいる。クロユリ、アカモノ、アオノツガザクラ、たんぽぽだって山のは大きい・・・CIMG5207s  と、次々と現れるお花に興奮気味で登っていると・・・

さぁ、着いた、室堂だよ、今夜はここに泊まりますと、リーダー氏。 わたし 「どどっ、へぇっ。」 こんな大きい建物が、このような高いところに出現するとは思ってもいなかった。 案内人の方 自炊小屋はこちらです デカイ建物のビジターセンターを通りぬけまして・・・、ついてくわたし 『わぉっ。右には、またもやデッカイ建物、それにいくつも建ってるじゃない、すごいところだ、室堂って、さすが国立公園だ 』 われらの自炊小屋は左側の小さめの古そうな建物でござった。それでも立派に見えました、 中もそこそこ広いし、なんといっても小屋の真ん中の土間にテーブルがセットされているのが、いいじゃありませんか。 オトイレだって水洗なのです。ペーパー付きですぞ。

CIMG5215s

カラミで御前峰に行こう。 
ミヤマダイコウソウ、クロユリ、ハクサンコザクラ・・・。花の道が続きます。イワギキョウ、ヨツバシオガマ、イワツメクサ・・・ ゴロゴロの岩の道、ふり返るとだたっ広い弥陀ヶ原に、どーんどーんと白い雪田が見えます。 やがて 白山奥宮のたつ白山(御前峰)の山頂に到着しました。 三角点の山頂から見下ろす翠ヶ池は神秘の色、幻想的な構図の岩稜が延びています。 わたしは岩に座って空を眺めてました。ぼーっとただ眺めてました。青いな、ほんとうの青さだ。モクモク雲がわいてます、『青空に雲が光っているんだね』 CIMG5218s

小屋に戻ってから見た夕焼けも綺麗でした。雲海の上には、あしたの石徹白(いとしろ)道の浮かび上がり、 ピンと突き出た別山が、「おいでおいで」といってくれている気がしたのです。 

 真夜中は満天の星空 ★★★    
 
天の川 ★★★ 風もなし ★★★

・・・・・「白山、そして石徹白(いとしろ)道」 に続きます・・・・・

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わたしは・○・○・○・

CIMG5135

 撮影 7月23日(土)

  (^o^)

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三頭山 都民の森を

水曜日の山なかまと、初夏の山をゆっくりを歩こうと、都民の森から三頭山を    散策しました。緑の中にいろいろな白い花が初夏の山を飾っていました。

2005年 7月20日 水曜日、 薄曇り

CIMG0001

都民の森から三頭山を歩くのは久しぶり。 すると以前に眼に入らなかったいろいいろなものが見えてくるので、自分でも驚いたし嬉しくもあった。 沢沿いの巨木、トチノキ、サワグルミ、シオジ、カツラ・・・。 の大木も多かった。

駐車場から鞘口峠に向かう道すがらには白い花たち。 ナツツバキがたくさん落ちている。みあげれば高いところに目立たなく咲いていた。 リョウブはまだ蕾が多い。 良かったのはギンバイソウ、ちょうど開きはじめのいちばん美しいときだ。この花は少しでも薹(とう)が立つと茶色にいかつくなり、おまけに暑気に当ると萎れぶざまな姿をさらす。「ギンバイソウね。でもすぐ名前を忘れちゃうの」 「ヨコハマ・ギンバイって覚えればいいよ」

0010001    ギンバイソウ

林下を見れば イチヤクソウ。こちらはお上品なたよりげないお姿なので、枯れかかっても「まぁ、すてき」とか「かわいい~」チヤホヤされる。えこひいき?  白いけどアカショウマ、パッと咲き、うっとりするような香りを放つ。

CIMG0033    沢沿いの道            

ガクアジサイに似ていてヤマアジサイと山中の看板に写真が出ていた花。沢沿いの斜面に植栽されたかのように、整然と適度な間隔をとって生え、いちめん花盛りだった。「アジサイのなかまかって、たくさんありすぎなのねぇ、どれがどうだか・・」   「○○ウツギって名前のもあるのよ 」 寂しげなのは草アジサイ?  蔓のは いわがらみ?、木に咲いてるのは おおかめのき? ホントになんだかよくわからない。  タマアジサイは咲きはじめ(これは分かるゾ、エヘン)。 コアジサイは終わりかけ(これも分かる、エヘン)。 ←「誰だって分かるよ。これくらい」

001    バイカツツジ

噂に聞いていた バイカツツジも見つけた。 言われていなければ、気がつかなかったと思う(この花の存在を教えてくださってありがとう)。 葉の裏に小さな花が反っくり返って咲いていた。おしべがツツジらしく突き出している。

いろものでは ヤマホタルブクロ。色も濃いし、ふつうより大きい気がする。 山頂の、しもつけそうがきょう一番華やかな花だった、蕾も多くこれからが本番。 黄系オダマキも咲いていた。

0010003    シモツケソウ

蕾といえば レンゲショウマの丸い玉。ずいぶん大きくなっていたけどまだ緑、花の咲くまでには時間がかかりそう。見頃になったころ、長作あたりから上がってこれたらナァ・・・ (^^)   コキンレイカはチラホラでした。 そうそう百合の蕾が膨らんできた。 定番のヤマユリ もひとつは うばゆり。。じつは、好きな花、でもね名前かわいそう。どうにかしてあげたい。

三頭大滝は水量多かった。滝見橋の立派すぎな設備は、もったいないと思うけど。

最後に森林館の例の場所を捜すも例のものは見つからず、展示室に入り係の方にお聞きする。   「以前、階段のところでキバナショウキランを見たのですが、今年は出てないのですか?」  「ショウキランは気まぐれで、毎年どこに出るか分からないのです。 歩道脇とかあの植え込みのところとか、ひょいっと出てくるのです。今年は下草刈りをしたけれど、ひとつもみつかりませんでした。花はいまごろ咲くのですがねぇ 」 偽・ゴクアク(笑)のわたしには縁のない花とあきらめた。

CIMG0020     DebuBUNA

【山名】三頭山(1531m)  
【地図】 エアリア「奥多摩」  
【コース】 都民の森駐車場から 鞘口峠をへて山頂。三頭大滝を眺め、駐車場に戻る。

・・・・ (^^) また~よろしく  

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名もなき草こそ・7月

きのう18日、梅雨あけ宣言されました、真夏の陽ざしにとろけています。      これはその三日前、「名もなき草こそ」の広場で見た記録です。

梅雨の中休みの朝、雲間から陽が射す、朝から蒸し暑い 07:30a.m.

2005年 7月15日 金曜日、晴れ

今年の梅雨はきまじめだ。毎日よくぞ雨が降る、梅雨の晴れ間の、極端なまでの高温多湿、久々にあの広場にいってみた。

CIMG5152

もさもさと繁る草むらに、アカジソCIMG5133s が目立つ。陽ざしを浴びて元気に葉っぱを広げている。わたしの背より高いのはススキセンダングサ、ヨモギだって1mほども伸びた。

その下で、地盤を確保しているのはオカトラノオ↓花はもう後半、CIMG5132s 優雅にくねる花穂の上の方だけが白い。

一ヶ月前、広く地面を覆っていた、こなすびはどうしたかな? 地面にへばりついて、ちゃんとしてました。花は終わり。「コナスビの実はナスに似ている(名前の由来)」と図鑑に書かれていてけれど、実らしきものは見えません。

「あら。初お目見えのCIMG5136s クサフジ↓ではないですか? ちょっと小さめな気もしますけど。 

ナワシロイチゴのピンクの花は ほとんど終わり。チャンと苺の実になるだろうか、なんとなくたよりない、葉っぱは勢いよく陣地を広げています。

葉っぱといえば、CIMG5149s ワラビ↓はもう食べることができません。ひたすら光合成に励んでいます。

地味に逞しく、あいかわらずなのが はきだめぎく、「マイペースで生きてますぅ・・」という雰囲気。

前回は名前の分からず、未だにもって分からない草?は、花後に種の穂になったのか?、そよそよ赤っぽい細い穂が、毛足の長いカーペットのよう。 

草の少ない地肌の見えるところにポツポツと、タカトウダイ↓CIMG5138s  の花が咲く。その奧には、花ミョウガが一株。こんなところに、驚いた。イヌタデも赤い実(花?)をつけている。

そしてこれはもしかしたら がんくびそう? CIMG5141s  そうならじき、特徴のある花をつけるだろう。

キツネノボタンは貧弱だ。ハルジオンも貧弱だ。オオバコは逞しい。

これから盛夏に向い、広場の生存競争ますます過熱し、早い者勝ち、育ったもの勝ち、制空権や陣取り合戦が激化するのかも?。 いやいや、その陰には強い日差しを避けながら鷹揚に育っている草だってあるかもしれません。

これからも名もなき草たち生きざまを、そっと見続けていきたいと思います。

草の名は 図鑑をみて、当てはめただけなので、間違っているのも多いのではないでしょうか。   お教えいただけたらうれしいです、よろしくお願いします。 (^^)   

・・・・・おわり・・・・・

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初めての飯豊連峰(続続)

またもや激しい風音で夜があけた。天気予報、大当たりぃぃ!

CIMG5062s わたしは粘る女か? 御西行きは潰れたが、最後の晩に頼母木小屋泊まりという手が、あるじゃな~い。地神山~頼母木山も花の多いところらしいので、ひそかに狙っていたのである。   が、けさの天気予報は ”あすは最悪” とでた!  わたくし切り替えの早い女(笑)、きょう山を下りまする。

←ミツバノバイカオウレン

2005年 7月11日 月曜日、雨のち曇り

すさまじい風にあおられながら小屋をたつ。管理人さんは、ドアにへばりついて、ずっと見送ってくださっていた。ありがとうございました、また必ず~~。

CIMG0018s おおおぉぉぉ、風にもってゆかれそう、足元が定まらず、歩いていないと倒れてしまう、カメラを構えることが出来ないのだ。北股岳を過ぎたころ、雨がやんだので少しは楽になった。 

CIMG0020sときどき尾根の巻き道に入ると風を避けることが出来る。右側の雪渓から濛々とガスがわいている。そういえば「かいらぎ小屋直下は、コバイケイソウがわんさか咲いて、今とっても綺麗だよ」って言われたけど、全然見えなかったっけ。

扇ノ地紙から梶川峰に向かうと西風が来なくなり、ひとごこちがついた。ヒメサユリやニッコウキスゲを眺めながら、淡々と下る。・・・・・・雪渓の溶けたばかりのネマガリタケの間に、シラネアオイやサンカヨウの顔がのぞく。・・ふだん見ることの出来ない花たちに、バイバイしながら下っていった。。。わたしにとってスペシャルな山のシンボルの花たち。。。。。

CIMG0031s    ぶなの道  

飯豊山荘が見おろせる。もうすぐ、 → CIMG0045s       

ふもとの飯豊山荘で温泉に入った。湯治にみえていた地元のおばあさんと、ふたりきり。 おばあさん、「足が痛いのでねぇ、ここの湯はよく効くから・・ (^^) 」 「山登りに来なさったのかぇ?」  窓の外の山を指し示され、 「あっち(左)か? こっち(右)か?」 と、おっしゃるのだけど、わたしには意味が分からない。 「今は、みんな こっち(右)を行くのでねぇ、、毎年何人も死んでるのさ~」  「若いころは飯豊に登りたかったけれど、登らないまま年をとってしまった、もう登れない 」 そして 「あっち(左)で登れば、一日で神社にお詣りして帰って来られるのでね~ 」 ・・・・あっ、わかった!  こっち(右)は石転びの沢、あっち(左)はダイグラ尾根のことだ!  わぁ、、ダイグラ尾根ピストンで日帰りっ! 昔の人はすごい。

CIMG0049s

飯豊山荘から小国町営バスに乗った。次の梅花皮荘BSに着く前に突然エンジンが止まってしまい、全員バスを下ろされた。でも、運良く通りがかった梅花皮荘の車に(運転手さんが話をつけてくださり)、駅まで送っていただく。いろいろなこと、起こります。

駅前で 地酒『純米酒:桜川』購入 『地元きのこの水煮』購入  『小国銘菓:あけび最中』購入

小国駅から米沢に向かう米坂線からボンヤリ外を眺めてる。 さよならの心の 帰りの電車は、いつもさみしい。 青々と水田の広がる庄内平野の、暮れなずむ景色・・・・・。
ぁっ、遙かかなたに群青色の山塊がぽっかり浮かんでる☆。  コンパスと地図を見くらべる。 『飯豊だ!』  今まで見ることのできなかった飯豊の全容・・・、この地を離れんという、今まさに、空の遠くに現れた・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

憧れの存在のままの飯豊よ、さようなら。     きっと、きっと また来ます。

CIMG0004s     梶川尾根より

・・・・・ おわり ・・・・・

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初めての飯豊連峰(続)

激しい風音で夜があけた。天気予報の大当たり。

CIMG0010p

扉をあければガス~ガス~ガス

ということで、きのう梶川峰で撮った写真をば (←)

■ 北股岳

■ かいらぎ小屋

■ 石転ビ沢

… ここを歩くつもりなり

2005年 7月10日 日曜日、雨

まだ雨は降ってこない。二人、六人・・・パーティは、順次下山をしていった。黒川村役場の好青年二人も「トイレ、施錠しまぁす」と言って、降りていった。これから頼母木小屋の水を確保するための作業をなさるそうだ。「今年は雪が多かったから、去年の設備がどこまで使えるかなぁ」

さぁて、わたしゃ まだ御西小屋行きの希望は捨てていないのだ。行けるところまでいってみて(せめて烏帽子岳あたりまで)、天候や残雪状況をみて・・・無理だったら かいらぎ小屋に戻ろうと思ってる。h 最後になった単独の方も御西方向に行かれるとか。

とうとう雨が降ってきた。ガスは、ますます濃くなった。きのう かいらぎ小屋には60人も泊ったそうだが、その方たちが下山する。 2人、5人、10人・・・・、 次々とすれ違う。みんな山を下りていく。  

稜線は草原。きっと広い青い草原だ。でも見えるのは足元だけ。 風にあおられ花が咲く。CIMG5106s 雨粒をいっぱいつけて、うすい花びらは溶けてしまいそう。 白い光のオノエランが群れている。ミヤマキンポウゲは黄色のカーペット。ヨツバシオガマ、ハクサンチドリ、ニッコウキスゲ・・・、イブキトラノオは咲きはじめ。ノウゴウイチゴ、ちんぐるま・・・・。CIMG5118s     

お花を見ていながらも、 『雨も風も徐々に強くなってきてるなぁ』 と、感じてる。 もう御西には行けないだろう。・・・そう思いながらゆっくり花を撮り続ける。

北股岳に到着。ガスの中にお宮とケルンが浮かび上がった。かいらぎ小屋泊の最後のパーティが休んでいた。

そうして横殴りの雨の中、かいらぎ小屋に到着。立派な綺麗なフローリングの小屋だ。水洗トイレ付き。 もちろん誰もおりませぬ。  さっそく荷を下ろし雨具を脱いだ。まず、温かいものを飲みたいな。・・・・。 ますます荒れてきたらしい外の気配。・・・ シュラフを引っ張り出し潜り込む。  きょうはこの小屋でお昼寝してすごそう  。 後から来られた単独の方も、この快適な小屋に滞在なさるそうだ。

午後、50m先の水場に行くのでさえ、吹き飛ばされるんじゃないかと思うほどに、西からの風は荒れ狂い、雨粒は頬を打ち痛いのなんの。 水場のホースからは放水されてるかのように噴き出す水、うひゃっ、ち、冷たい。

小屋に戻れば引き続いてのお昼寝タイム。ぴゅーぴゅー風は子守歌か~。 ~ ~ ~ こんなとき、管理人さんから (^^)  『きのう知り合いが訪ねて来たので、なまものが上がったから、よかったらこちらに来ませんか?』 もちろん。 暇な滞在者3名は快諾、いそいそと、お隣の管理人小屋へお出かけです。 『うれしいねぇ、ほっ♪ほっ♪ほっ♪』 

山の話。森の暮らし。うらばなし。お酒のみながら、鰯焼き、知らずに時間がすぎていった。飯豊の二日目は、なんとも奇妙な、でも、すこぶる愉しい一日だった。

『熊を見ることありますか?』 『熊ねぇ、・・・ここじゃぁ、ね、熊が人間の歩いているのを見てるの・・・・・』

・・・・二日目 おわり・・・・・

初めての飯豊連峰(続続)・・に、続きます

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初めての飯豊連峰

四日分にはありあまる食料とシュラフをザックに押し込み、東京八重洲から深夜バスに乗る。憧れの飯豊連峰への第一歩だ。

CIMG5080s 

2005年 7月9日 土曜日、曇り

CIMG4970s 米沢在住の(かわゆ~い)まるちゃんに飯豊山荘まで連れて行っていいただき(感謝、感謝)、登山口で熱烈なお見送りをうける。 んじゃぁ、いってきまぁす♪♪  (→かわゆ~いまるちゃんちの、まるいぬ)

な感じで、ハリキッテ登り始めたら、のっけから木の根、岩など張り出す急坂だ。ぶなミズナラは、じつに元気ででっかい、『おお、東北では、ぶなは、こんなとりつきからはえている CIMG4980s のか! 』と驚きながら、せっせと登る。1時間ほどして、とりわけ木の根の複雑に張り出している急坂のところに年配の方がおられた。曰く「前回、ここでビバークしたのです」。「ええっ  なぜにこのような、寝心地の悪そうな場所で?」と不思議がると、”石転ビ沢を上がる最中に、いろいろあって疲労困憊のあげく、片目がブヨで塞がれた上、風雨も強くなり、もうどうにも歩けずビバーク、翌朝、荷物をここに残しカラミで下山し、きょう取りに来た”とか。10分以上お話を伺い、飯豊はますます畏れ多き山塊であるぞと、兜の緒をさらにひき締め、登りを続けた。

湯沢峰を過ぎ、滝見場を過ぎる。あすから雨かもしれないので うすいガスのかかる山並みの写真をたくさん撮りながら行く。石転ビ沢は真っ白、そのてっぺんに梅花皮(かいらぎ)小屋がCIMG4998s 見える。ゴーゴー水音は凄まじい。サンカヨウやシラネアオイが咲いていた。「やっと会えたわ。ここまで来た甲斐があった。うふふ」  にやけながら歩いていく・・・。イワカガミやしょうじょうばかま・・・、雪渓の消えた後に、次々咲く花たち。 

五郎清水で、旨い水を汲みランチの最中、降りてこられたのは小国町の山岳救助隊?の方。「きのう、烏帽子岳のとこでカツラク事故があったです。300mも落ちたが、大丈夫だった、ラッキーなことだ。」 稜線の斜面の残雪をへづるところがあるらしい、「めんどくさがらずアイゼンを着脱し、気をつけて歩いてください」「はい、分かりました」 わたしゃ、今からビビッテいるぞ。

登るにつれ ますます花は多くなった。ああっ、ネマガリタケ発見す、続々発見・・・・。去年の朝日連峰での味を思いだした、 「しめしめ、今晩のお酒のつまみじゃ・・・・」と、 ざっと一束、ザックにくくりつける。

梶川峰から視界が一気に開ける。。。、ああ、ひめさゆりとご対面。なんと、ことしは、ニッコウキスゲと咲き競う。。。。すごいね、豪華。

CIMG5056s

勾配はなくなるし、お花は次々だし、ハッピー、いわいちょう、みやまきんぽうげ、ちしまぎきょう、・・・ごぜんたちばな、、ねばりのぎらん、・・・・まだまだいろいろ、書ききれず。緑CIMG5050s の草原が広がる。。飯豊の山々が前方に穏やかにうねっている、大きな雪渓を抱えて美しい。 たおやかなカーブの道が続く。 おのえらん、うすゆきそう、つまとりそう、ウサギギク。緑の草原を、よく見ると、いちめんニッコウキスゲの蕾のつらなり、あと少しでここは黄色のカーペットだ。コバイケイソウのぼんぼりのような白い花穂は 雪渓とよく似合う。ウグイスが耳元で囀っている。

CIMG0009s 初めて見る山々も新鮮だ。エブリサシの山容には心惹かれた。ダイグラ尾根の鋸の凄まじいこと!!

そして、門内小屋が見えた。門内岳を背中に赤い屋根の小さな小屋だ。

古いけどここに泊まる。古いから、空いているのだ。

CIMG5086s 「こんにちわぁ~」戸を開けた。

地元の黒川村の人が3人。わたしのネマガリタケを一目見るなり、「おお、なかなか、よいネマガリだなぁ。生け花にぴったりだよ」 とおっしゃった。・・・

がっくり・・・です。 

小屋の前のコバイケイソウが綺麗だった。ことしはコバイケイソウとニッコウキスゲの当たり年とか。

CIMG5094

夜半から雨の音、風の音激しく、天気予報が当たるのではないかと、不安だった。それにしてはぐっすり、眠っておりました。 

・・・・・一日目 おわり・・・・・

初めての飯豊連峰(続)に・・・続きます

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小雨のそぼふる裏高尾

水曜日のたのしみ。友だちとの山歩き。でもこのところ毎週水曜日が雨降りだって、お気づきですか?

2005年 7月6日 水曜日、小雨、曇り

裏高尾の日影沢林道を歩きました。                                  CIMG4934  

◆ 裏高尾はわたしのお気に入りのスポット、なかでもこの日影沢沿いと小下沢沿いは花を見るのに楽しい所です。いまは春の花あと、夏の花まえの端境期? 緑緑の道でした。     

霧と緑に ぱっとひきたつ          ・・うつぼぐさ→

 

CIMG4952 ←わかりません

CIMG4955

きょういちばん、あえて嬉しい・・・・・・・・ (^^)

またたび→

CIMG4942 城山山頂、茶店も休み

林道入口のカツラ林のしたたる緑が綺麗でした

・・・・・おわり・・・・・

CIMG4962 おまけ

週末は スペシャルな3泊4日で山に泊まりに行きます

お日さま どうか ほほえんでください

・・・・・・・・・・ (^^)

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