御坂はもう夏、くさたちばな
2005年 6月25日 土曜日、晴れ
夏の始まりをこの目で見ようと、御坂に行った。(中藤山の東1630m峰~黒岳)
ヒトの行かないヤブ尾根をかき分け、登る。岩の隙間から倒木をくぐると、あちこちが引っかかり、あたふたしてしまう。そうしてエイヤッと台地に上がった。わっ (@_@) ハロー! ニッコウキスゲのお出迎え。 「やったぁ!」 そこは眼下に河口湖が広がる展望の、陽光が惜しげもなく降りそそぐ台地だった。
こんなところにお花畑があったなんて。こんなにアヤメが咲いているなんて。 『風が来た~ 気持ちいいね~』
お花を、景色をと、夢中で写真を撮っていると・・先を行くあいぼうがふり返った。「人がいるよ」「何かしてるけど」 そう、台地の頂きには15,6人ものヒトがいた。
(^^)
富士急河口湖駅からの2番バスに乗り、あけぼの荘前で下車、諏訪神社をすぎ、大久保橋で馬場川を越える、きょうの尾根が青々と間近に見える。最初のピークが、どうやら伐採され片面ハゲ山な感じ、「うん、あそこは展望良さそう (^^) 」休憩予定地が早々にきまってしまった。
◆ 取り付きは松林、下草がうるさいが、おいしいイチゴを実らせているので、ゆるしてあげよう(^_-)。 やがて、杉林になり勾配もきつくなる。お花が少なくさみしい、でも見つけたよ、これ、シャクジョウソウ(錫杖草)っていうのかな・・・パチリ 。 ◆急勾配はあいかわらず、だんだん雑木がまざってきた、林が明るいと元気がわいてくる。しかし暑いな、たっぷり汗をかく。ときどきドカッと大岩があったりする。1150m尾根合流の手前で休憩した。目の前にヤマボウシの花。いつも見上げている木の花が、すぐ傍にいた、嬉しくてパチリ。
◆岩が多くなってきた、アラマ、今度の岩はどこからすり抜けよう? 倒木や枝が埋まってる。よっしゃ、強行突破だ。背中のザックが邪魔になる。置いても行けないので、体をよじらせたり、力ずくでよじ登ったり、どうにか出たら岩の上、ふー、ホッとした。そしたら
◆ 冒頭の写真の台地でした、お花畑の出現です。アヤメ、ニッコウキスゲ、蕾のギボウシ、オダマキやシモツケは咲いているのもあり、・・・ こんなに太っちょの赤い実の木は 「??しで」なのでしょう(→)
台地の頂きの15,6人は、パラグライダーのヒトたちでした。大きな荷物もあるので、「どちらから上がられたのですか?」とお聞きしたら、 「この下に元工場のダートの林道が来てるので、10分くらい歩けば来られるのですよ、ハイ~」だって。・・・え~、いちばん下から藪をこいで汗かいて、ヒーコラしてきたオイラはどうなるの?
◆ (パラグライダーって、おもしろそう。できそうな感じだもの、とちょっと思うが、)・・・・・
◆こちとら、ザック担いで歩くだぞ~。すぐ下る道を右に分け、くさたちばなの道を行く、白い花が林の中に、気高い凛としたたたずまい。
1340mをこえた鞍部にはサンショウバラもさいていた (^^) 。そんな松林の道には、ニッコウキスゲの黄色い花も、クサタチバナは途切れることなし、・・・、調子よく歩いていたら、なんだか尾根が右に高まっていくよう・・・と、ここいらで尾根に乗ることに。
◆ むりやりな這い登り、灌木くぐって、木枝を掴んで、急登だもの、しかたない。木の花がたわわ、ズミをパチリ、オトコヨウゾメをパチリ、ガマズミもパチリ。名前の分からない、粉のような1㎜くらいの花もパチリ(→)。尾根に上がれば少しはラクになるだろう、エイコラ、エイコラ、・・・。
◆やっと尾根に上がったぞ。なーんだ、あいかわらず急なまま。ヘイタンチ、ヘイタンチ、と、休まず行くと、すてきな平坦地が現れた、 休憩! 腰を下ろせば青い花が咲いていた、たくさん咲いていた。グンナイフウロが、静かに咲いていた。
◆ 休憩地から10分ほど上がったところが縦走路、中藤山と新道峠の中間の1630mピーク。 さぁて、西か東かどっちに向かおうかな~。降りるに楽そうな、東の黒岳に決めた。沿道はアヤメ(青)、グンナイフウロ(青)、にっこうきすげ(黄)、ウマノアシガタ(黄)、紛れもなく丸い茎のなるこゆり、ユキザサ、マイズルソウ、そして、上はサラサドウダンが鈴なりの道。ときどき展望がひらけるけれど残念ながら富士山は見えません、こんなに晴れて陽ざしは強いのに。
◆すずらん峠をすぎるとブナが大きくなり、じき黒岳に到着。山頂には誰もいない。展望台にも誰もいない。ヤマツツジがまだ蕾の木もあった。木の下にはクガイソウのひと群れが、小さなつぼみを付けていた。
◆南稜を下る、梅雨時の湿った土のはずなのに、すってんすってん、よくころんだ、痛くはないし危なくもないけれど。さらさどうだん、さらさどうだん。ずっと連なっている、、いくら多くても見飽きることのない花だ。
◆板取沢への分岐、一番早く下れるが、下山地にビールを売ってない?ので、広瀬に降りることに。記憶より遠く感じて16時20分下山。出会ったハイカーの方が、「バスはこの先、T字路を右に行って左に行くの、41分発だよ」と教えてくださる。
◆あら、ちょうどの時間です。久保田一竹美術館BSが 手前にあって、41分発はその先のレトロバスBS。 ここのところ、初心者にはかなり複雑。あの方に会わなかったら、気づかなかったと思う、感謝。 じきバスの人になり、河口湖駅では すぐ乗れる特急が待っていたけれど、着替えをしたし、ビールも買いたし、次の鈍行で家路についた。
今回登りにとった尾根を、偶然、次の日にkomadoさんが歩かれました。爽やかな画像と明快な文章の記録があります。どうぞ、ご覧ください。
http://komado.tea-nifty.com/blog/2005/06/post_ef78.html
(^o^)v
【山名】 中藤山の東の峰(1630m) 黒岳(1792m)
【地図】 エアリア「富士山」 25000地形図「河口湖西部」「河口湖東部」
【コース】 河口湖駅07:48→あけぼの荘前BS08:10-とりつき08:30(10)-1250m台地 09:55/10:25-縦走路11:45(5)-ランチ12:30/13:35-黒岳・展望台14:35/45-広瀬分岐15:35-久保田一竹美術館前BS16:25/16:41→河口湖駅
・・・・ (^^) おわり
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