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いっせいに芽吹きはじめる雑木林

2005年 4月17日 日曜日 は、また石尾根でした。前回のおとなりの山ノ神尾根で狩倉山に登り、将門馬場からタル沢尾根で下りました

この10日の間に、谷はすっかり芽吹きの淡い彩りにうずまっていました。ダンコウバイ、アブラチャン、マンサク、アセビは、まだ山道に咲き続けています。

登りの山ノ神尾根は手入れのよい植林からはじまります。小菅山(989m)からは右側が雑木に、1286m岩峰を越えると尾根が広がり、すてきな雑木林の中を歩けます。このあたり木々のめぶきはもう少し先、けれどコバイケイソウやハシリドコロがそこここに頭を出してました。写真を撮ろうと腰を下ろしたら、ふかふかな落ち葉のあまりの気持よさ、そのままぼ~っとすわりこんでしまいました。高い木々の梢を小鳥たちが囀りながら飛んでいました。  

 kobaikeisoui

タル沢尾根では、10日前の雪はすっかり消えていました。途中のオオミズナラです。

mizunara

鹿柵と分かれた落ち葉の斜面にはカタクリの花もチラホラ (^^) 。916峰を越えると岩尾根になりガンガン下ってゆくのですが、目にしたのは谷を埋める芽吹きの美しさです。桜やミツバツツジが色を添え、この10日間の変化をつくづく感じました。

大沢P-伽藍神社-小菅山(989m峰)-狩倉山-六ツ石山-将門馬場-916m峰-日原川-東日原BS→P

★ 山行記録はコメント欄にのせました。よろしかったらご覧ください・・・ (^^)

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コメント

いっせいにめぶき始める雑木林・・
    山ノ神尾根(狩倉山)と将門馬場(タル沢尾根)  TAB-189

【日程】 2005.04.17(日) 【天候】 晴れ  【メンバ-】3人
【山名】 狩倉山(1452m) 将門馬場(1455m) 
【地図】 エアリア「奥多摩」  25000地形図「奥多摩湖」
【コース】
 大沢P 07:15-加藍神社 07:40-小菅山 08:50-1070m 09:40-狩倉山 10:55
-六ツ石山 11:15/12:00-将門馬場 12:20-日原川 13:50(30)-東日原BS 14:30

日原街道の平石橋手前の大沢に駐車し、右岸車道を歩く。日原渓谷には尖った岩、萌えはじめた木々、透明な激しい流れがある。目を上げれば小菅集落は満開の桜のピンクに埋もれていた。地図をみながら歩道を適当に拾っていくと加藍神社の鳥居に出た。神社裏の杉林に細道が登っていく。

気持ちよい杉林だ。どこまでも広がる真っ直ぐな幹の列に、光があまねく射し込んでいるので池の底から見上げている気分だ。尾根を巻いてしまいそうな作業路から離れ、高みに向かってひたすら登る、かなり急な斜面をエイエイと足を踏ん張ってゆけば、黒い土にエイザンスミレの葉をたくさん見かけた。40分ほどしてやっと勾配が緩やかになり、空の切れ目が見えてきた。尾根が広がり左にゆるくカーブする。そうして989m峰に到着。「小菅山」という山名表示板が架かる。頂には大きな桜の木があり、北側は雑木林だ。

梢を透かして日原の山山がぼーと霞んでみえる。あたりは芽吹きのうす緑の膨らみ、桜のピンク色が点々と混じる、いまどきだけの山の装いだ。遠くの形良き山は天祖山(採石場あり)? 長沢背稜の稜線はいつでもわたしをドキドキさせる。この先、檜は左側だけになる。右の雑木林には落ち葉が敷きつめられ、小さなカタクリの葉がそこここに顔を出していた。じき花を咲かすのか、まだ数年かかるのか?、たいしたカタクリの花園だ。岩屑混じりになってくると、ハシリドコロがたくさん芽を出していて、旨そうで、つい「おひたしにして喰ってみたい」と思ってしまう。ダンコウバイやアブラチャン、そしてマンサクの黄色花の、とぎれることなく現れる楽しい道。地形図には恐ろしげな岩記号が何カ所かあり、少々ビビッテいたけれど、来てみればなんてことない岩塊の置物、ただ脇をすり抜ければよいのだった。

1200m圏峰で左折すると檜林は消え、ヤッホッホの雑木の尾根歩き♪、跳ねるように歩いていった。1286m岩峰は木の根をひっつかんでのよじ登り、越えたところは広々とした落ち葉敷きつめの雑木林で、うす茶色のカーペットに点々と緑色の頭が突き出ている。「まっ、コバイケイソウ」 ぷっくりした膨らみが愛らしい。ハシリドコロはあちこちに芽を出し、ここもまたからくりの葉っぱだらけだ。「ぉぉぉぉ・・・」小さく歓声を上げながら歩き回り、写真を撮り、座り込み、ついには寝っ転がってみた。たっぷりな陽ざしに落ち葉はほどよい温もりで、背中もお尻も気持ち~、ほんわか~。 
こんなふうに時間をかけて登り着いたところは狩倉山だった。この小ピークにはあまり人が訪れない。だからあの雑木林があんなに自然なままなのかもしれない? 南に5分ほど行けば幅広の登山道に合流し、すぐ六ツ石山に出る。3人+1人が食事中、わたしたちもランチにした。山頂のカラマツの小枝には小さな緑の丸々が一列に並び、いましも噴きださんとしている。この尾根が緑に染まるのはもうすぐだ。

縦走路を西に行き、次のカラマツの平ピークが将門馬場、そこから10日前と同じ東北のタル沢尾根に乗る。雪はすっかり消えているし、真っ直ぐな尾根は、ハイスピードで下ってゆける。途中のオオミズナラを撫で、鹿柵が現れるとその左をガンガン下る。ひらけた東方にさっき登ったばかりの山ノ神尾根をみつけ、その芽吹きの衣装に見とれる。岩がちになった尾根の頭上にはアブラチャン、カエデの類には赤い花が咲く。左の谷底にひときわ白いのは花か?芽吹きか?、近くで見たいと思ったが叶わない。やがて広がりの斜面に出ると、先日のカタクリがチラホラ咲き出してくれたので嬉しかった、感謝、感謝。916m峰のアセビは見応え十分にあり、清々しい香りをTは大いに気に入ったようす。大岩を右に巻いてからの岩尾根の下りは気を遣うけれど、里に近づくにつれ芽吹きがいちだんと進んできた。緑色もさまざまで、うす緑、青いの、白いの、オリーブ色・・・。そして赤く芽吹く木もあった、桜の花が咲き、赤紫のミツバツツジも色を添える。

下部の檜林を抜け河原に降りる。まだ1時50分、明るい太陽の照り返し、日原川は元気よく流れ、瀬音は涼しげ、河原の石もキラキラ眩しい。Rは川で悠々泳ぎ、Tはザックの底のとっておきのビールを飲み干した。わたしは二人を河原に残し、東日原のバス停に向かう。きょうはヒナスミレの花をじっくり眺めることができた。あちこち固まって咲くヒトリシズカは終わりかけ、咲き始めのキランソウは陽ざしの中で紫の光を放っているかのよう。途中、桟道が腐っていたので右足を踏み抜いてしまった(ドキッ)。東日原からバスで大沢まで行き、回収した車で東日原に戻る。Tは酒屋でビールを購入、わたしにはアイスをおごってくれた。

おわり・・・ (^^)

投稿: ba_sobu | 2005年4月18日 (月) 16時52分

 「お疲れでした」、というより「お楽しみでしたね」と言うほうがいいですね。
 なかなかいい両尾根ですね、この辺りを私は気に入ってしまったのです、二週続けて歩いてしまいました。
 komadoさん言うところのクロスケにも合えたし、彼のように純粋に幸福感を味わえるというにはまだ修行が足りませんが・・(笑)
 カタクリがけっこうあるでしょう?花時はいいでしょうね、小菅山から北に標高で100mくらい降りる間もっとありますよ。

投稿: シマダ | 2005年4月20日 (水) 22時39分

あのカタクリは咲くのでしょうか? 小さな葉っぱが多かったので 花は咲くのかなぁ・・と 思ったのです。 咲くとしたらまだ当分先ですよね。御前山のカタクリ情報がよい参考になるのかも・・・?小菅山のとっておきの情報もありがとうございました。

投稿: ba_sobu | 2005年4月21日 (木) 21時15分

 カタクリは花をつけるまで7,8年かかるというから、見える株の一割程度しか咲かないでしょうね。小さな葉っぱはきっと幼いのでしょう。

投稿: シマダ | 2005年4月21日 (木) 21時44分

 追記、カタクリは一枚葉で数年かけて成長し、二枚葉になってはじめて花をつけるのだそうです、そして実を付け終えるとその株の一生を終えるようです。そういえば二枚葉はあまり見かけなかったような?花の咲く数も数年後とに盛衰が有るとのことです。つまり花の多かった年に種が多く出来、その芽生えの7,8年後再び花が多い、ということのようです。

投稿: シマダ | 2005年4月22日 (金) 20時14分

ということは あのあたりは 数年後は花園ですね。覚えていて、訪ねてみたいですね、

咲いているカタクリって、大変なんだと思いました。いろいろ勉強させていただきました。
ところで、花が咲いたカタクリは何年くらい 咲き続けるのでしょうね・・・
せっかく咲いたのですから 5,6年は咲いてほしいけれど。

投稿: ba_sobu | 2005年4月22日 (金) 20時47分

 花が咲いたら実をつけてその年でおしまいのようです。
 毎年御前山(山頂)では花時期の土休日にその筋の専門家が懇切丁寧に解説してくれるのですが勉強嫌いの私はすぐに逃げ出してしまうのでした。

投稿: シマダ | 2005年4月22日 (金) 21時01分

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